知覚情報処理工学

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 知覚情報処理工学
科目番号 077 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:「ディジタル画像処理 改訂第2版」 ディジタル画像処理編集委員会 著 画像情報教育振興会 発行,
「コンピュータ画像処理」 田村 秀行,斎藤 英雄 編著 オーム社 発行
担当教員 笹岡 久行,井口 傑,蛭田 雄也

到達目標

1.撮像原理,ディジタル画像の構成・性質を説明でき,好ましい画像を撮影することができる.
2.2次元画像に対する基本的な処理を説明することができ,要求に応じた画像処理を適用することができる.
3.3次元空間を復元する方法を説明でき,2次元画像から3次元空間を復元することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1撮像原理,ディジタル画像の構成・性質を説明でき,好ましい画像を撮影することができる.撮像原理,ディジタル画像の構成・性質を説明できる.撮像原理,ディジタル画像の構成・性質を説明できない.
評価項目22次元画像に対する基本的な処理を説明することができ,要求に応じた画像処理を適用することができる.2次元画像に対する基本的な処理を説明することができる.2次元画像に対する基本的な処理を説明することができない.
評価項目33次元空間を復元する方法を説明でき,2次元画像から3次元空間を復元することができる.3次元空間を復元する方法を説明できる.3次元空間を復元する方法を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

  電気情報工学科の教育目標② 説明 閉じる
本科の教育目標① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
画像処理に関する基本的な概念や基本的な画像処理を学ぶとともに,画像処理のプログラミングを行う.
・撮像原理,ディジタル画像の基礎について学ぶ.
・画像の幾何学的変換について学ぶ.
・画像の空間及び周波数フィルタリングについて学ぶ.
・画像の2値化処理,2値画像処理について学ぶ.
・画像からの3次元復元について学ぶ.
授業の進め方・方法:
・毎週の学習内容について,参考書などで事前に確認すること.
・授業において,毎授業で授業内容に従った課題を課す.期限内に提出すること.
・期末に試験を実施する.
注意点:
・総時間数90時間(自学自習60時間).
・自学自習時間(60時間)は,日常の授業(30時間)に対する予習復習,演習問題の解答作成時間を総合したものとする.
・評価について,合計点数が60点以上で単位修得する。その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる.
・一般的な数学の知識,初歩的なプログラミング知識を必要とするので,予め復習すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,画像処理,撮像原理 本科目の教育目標と概要などを説明できる。
画像処理について説明できる.
撮像原理について説明できる.
2週 ディジタル画像の基礎 ディジタル画像の構成や性質について説明できる.
3週 画像統計量,カラー画像 画像の統計量を取得できる.
カラー画像の構成・性質について説明できる.
4週 幾何学的変換 画像の形状や位置を変更できる.
5週 再標本化と補間 幾何的変換後の画像について再標本化と補間ができる.
6週 平滑化処理 画像に滑らかな濃淡変化を与える処理ができる.
7週 エッジ抽出 画像中から明るさが急に変化するエッジ部分が取り出せる.
8週 画像のフーリエ変換 画像を信号解析するフーリエ変換について説明できる.
4thQ
9週 周波数フィルタリング 周波数領域での画像に対して,元画像の性質を変化させる処理ができる.
10週 2値化処理 グレースケール画像を2値画像に変換できる.
11週 2値画像処理 2値画像を用いて,撮影対象の構成領域を分割できる
12週 画像からの3次元復元(1) 画像からの3次元復元方法について説明できる.
13週 画像からの3次元復元(2) 画像からの3次元復元方法について説明できる.
14週 パターン・特徴検出 画像からパターン・特徴を検出できる.
15週 まとめ 学習してきた内容を系統的にまとめることができる。
16週 期末試験 学習してきた内容を確認できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13,後14,後16
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3後4,後5,後6,後7,後10,後11,後14,後16
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3後3
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3後3
変数の概念を説明できる。3後2,後3
データ型の概念を説明できる。3後2,後3
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。3後3
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3後4,後5,後6,後7,後10,後11,後14,後16
ソフトウェア与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。3後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
分野別の工学実験・実習能力情報系分野(実験・実習能力)情報系分野(実験・実習能力)与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3後4,後5,後6,後7,後10,後11,後14,後16
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。3後4,後5,後7,後9,後10,後11,後14,後16

評価割合

試験演習課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力101020
専門的能力502070
分野横断的能力01010