1. 実験の基礎的原理・現象を理解し、実験機器を利用して実験を行い、実験レポートの作成ができる。
2. 実験結果から得られたデータについて分析でき、工学的に考察ができる。
3. 周囲の状況と自身の立場を照合し、自身の長所を活かすべく時宜を得た行動ができる。
4. 目標達成のために他者と協調・協働して行動できる。
5. 目標達成のためのチームの構築ができ、自らやり甲斐を感じて責任を持って行動することができる。
概要:
実際の情報機器・分析機器を使って、講義で学んだ理論を実証し、実践的な技術を身につけると共に、さらに理解を深めることを目標とする。また、実験結果をまとめる能力、決められた期限内にレポートを作成する技術の育成を目的とする。
授業の進め方・方法:
今までの講義、演習、実験を通して学び、身につけた技術を用いて、情報機器、分析機器を使い、様々な電気・電子に関わる現象を実証する。新しい技術に対応できる能力を養成するため、電気電子情報工学の広い範囲にわたる応用的な実験を行い、その結果について考察する能力を身につける。クラスを小グループに分け、グループのメンバー間で協調して実験を進める。
注意点:
・総時間数90時間(自学自習60時間)
・自学自習時間(30時間)については、日常の授業(60時間)に係る理論についての予習復習時間、実験装置・方法の理解を深め正しい計測を行うための予習復習時間、および実験結果を検討しレポートをまとめる時間等を総合したものとする。
・評価については、合計点数が60点以上で単位修得となる。その場合、各到達目標項目の到達レベルが標準以上であることが認められる。
・グループにわけて、テーマごとに実験を行う。実験をスムーズに進めるために、実験テキストの予習が必要不可欠である。また、高価な実験機器を使うことが多いので、慎重に実験を行う集中力が必要となる。実験後、実験内容の考察と整理を行い、提出期限内にレポートを提出する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
実験の内容、進め方、注意点の説明、及びレポート作成の指導により、レポートを作成することができる。
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2週 |
テーマ1:直流安定化電源回路の製作実験① |
実際の電源回路の製作から特性試験までを2 週にわたって行い、製作技術の修得と回路特性を学ぶことで、電源回路の動作を理解することができる。
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3週 |
テーマ1:直流安定化電源回路の製作実験② |
実際の電源回路の製作から特性試験までを2 週にわたって行い、製作技術の修得と回路特性を学ぶことで、電源回路の動作を理解することができる。
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4週 |
テーマ2:低周波電圧増幅回路の設計・製作① |
実際の増幅回路の製作から特性試験までを2 週にわたって行い、製作技術の修得と回路特性を学ぶことで、低周波増幅回路の動作を理解することができる。
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5週 |
テーマ2:低周波電圧増幅回路の設計・製作② |
実際の増幅回路の製作から特性試験までを2 週にわたって行い、製作技術の修得と回路特性を学ぶことで、低周波増幅回路の動作を理解することができる。
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6週 |
テーマ3:データベースの基礎実習① |
データベースの作成・操作を通じてデータ分析の基礎を理解することができる。
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7週 |
テーマ3:データベースの基礎実習② |
データベースの作成・操作を通じてデータ分析の基礎を理解することができる。
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8週 |
テーマ4:リレーシーケンスおよびPLC 制御の実習① |
制御機器の基本構造、使い方、機器間の配線方法を学び、リレーシーケンスおよびPLC制御を行うことができる。
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4thQ |
9週 |
テーマ4:リレーシーケンスおよびPLC 制御の実習② |
制御機器の基本構造、使い方、機器間の配線方法を学び、リレーシーケンスおよびPLC制御を行うことができる。
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10週 |
テーマ5:スピーカ増幅回路の設計 |
スピーカ増幅回路を設計・実装し、スピーカの構造と動作を理解することができる。
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11週 |
テーマ6:シリアルデータ通信の基礎 |
代表的なシリアルデータ通信の規格であるRS232C について学び、シリアルデータ通信の基礎を理解することができる。
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12週 |
テーマ7:エネルギー変換 |
誘導電動機に関する動作原理等を学び,動作特性・始動特性等を理解することができる。
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13週 |
テーマ8:組み合わせ回路・順序回路の設計 |
組み合わせ回路および順序回路について、設計および製作を行い、動作を理解することができる。
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14週 |
実験レポートの議論(1) |
実験レポートに関して議論を行い、より良いレポートを作成することができる。
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15週 |
実験レポートの議論(2) |
実験レポートに関して議論を行い、より良いレポートを作成することができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術 | 工学実験技術 | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 4 | 後2,後3,後4,後5,後10,後13 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 4 | 後2,後3,後4,後5,後10,後13 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 4 | 後2,後3,後4,後5,後10,後13 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 4 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後10,後13 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後10,後13,後14,後15 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 4 | 後14 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 4 | 後14 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 4 | 後14 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 4 | 後14 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 4 | 後14 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 4 | 後14 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | その他の学習内容 | 少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。 | 4 | 後14 |
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。 | 4 | 後14 |
分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野(実験・実習能力) | 電気・電子系分野(実験・実習能力) | 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。 | 4 | 後2,後3,後4,後5 |
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。 | 4 | 後2 |
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。 | 4 | 後2 |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。 | 4 | 後2 |
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。 | 3 | 後4,後5,後10 |
論理回路の動作について実験結果を考察できる。 | 3 | 後13 |
情報系分野(実験・実習能力) | 情報系分野(実験・実習能力) | 基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。 | 3 | 後13 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | コミュニケーションスキル | コミュニケーションスキル | 他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 2 | 後1 |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 2 | 後1 |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 2 | 後1 |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 2 | 後1 |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 2 | 後1 |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 2 | 後1 |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 2 | 後1 |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 2 | 後1 |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 2 | 後1 |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 2 | 後1 |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 2 | 後1 |
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。 | 2 | 後1 |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 2 | 後1 |
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。 | 2 | 後1 |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 2 | 後1 |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 2 | 後1 |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 2 | 後1 |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 2 | 後1 |
基盤的資質・能力 | 自己理解 | 自己理解 | リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 3 | 後1 |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 3 | 後1 |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 3 | 後1 |