数理科学I

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 数理科学I
科目番号 0024 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報システム専攻(先端融合テクノロジー連携教育プログラム) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:川久保勝夫 著 「線形代数学」日本評論社,赤尾和男 著「線形代数と群」共立出版
担当教員 小原 大樹

到達目標

ジョルダン標準形の基本的事項と標準的な計算方法についての概要を理解できることを目標とする.授業内容を60%以上理解し計算できることで,学習・教育目標の(C-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
線形写像線形写像の像,核を応用した問題をとくことができる.線形写像の像,核を求めることができる.線形写像の像,核を求めることができない.
行列の対角化行列の対角化を用いて問題を解くことができる.対角化可能な行列を対角化することができる.対角化可能な行列を対角化することができない.
ジョルダン標準形行列のジョルダン標準形を用いて問題を解くことができる.対角化不可能な行列のジョルダン標準形を求めることができる.対角化不可能な行列のジョルダン標準形を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科で学んだ行列の対角化を発展させる.具体的にはジョルダン標準形を求め,その応用として行列のベキを求めたり, 高次常微分方程式を解く.
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし,演習問題や課題を出す.適宜,レポートを課すので,期限に遅れないように提出すること.
なお,この科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて,自学自習時間60時間が必要である.事前・事後学習として課題等を与える.
注意点:
<成績評価>定期試験(80%),平常点(20%)の合計100 点満点で(C-1)を評価し,6 割以上を獲得した者をこの科目の合格者とする.
<オフィスアワー>毎週水曜日14:30~15:00
<備考>本科で学んだ線形代数が基礎となる.特に固有値,固有ベクトルの求め方,対角化については授業中に説明するが,理解が不十分と思う者は,予めよく復習しておくこと. 

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトル空間の基底 n次元ベクトル空間の基底について学ぶ
2週 行列と数ベクトル空間 行列とn次元数ベクトル空間の関係について学ぶ 
3週 線形写像とその行列表示 線形写像の定義および行列との関係について学ぶ
4週 基底の取り換え(1) 線形写像の表現行列と基底の取り換えの関係について学ぶ
5週 基底の取り換え(2) 線形変換の行列と、その基底の取り換えについて学ぶ
6週 固有値と固有ベクトル  n次行列の固有値と固有ベクトルについて学ぶ 
7週 行列の対角化 基底の取り換えの性質を利用して,n次行列の対角化について学ぶ
8週 理解度の確認 理解度の確認
2ndQ
9週 最小多項式  最小多項式の定義とその性質について学ぶ 
10週 冪零行列の標準形  冪零行列の標準形について学ぶ
11週 ジョルダン標準形(1) 一般の行列の標準形を学ぶ
12週 ジョルダン標準形(2)  ジョルダン標準形の例を学ぶ 
13週 スペクトル・行列の指数関数 線形変換のスペクトルと行列の指数関数について学ぶ 
14週 定数係数連立微分方程式 ジョルダン標準形を微分方程式に応用する
15週 まとめと復習 半年間のまとめを行う
16週 達成度試験

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合8002000100
配点8002000100