機器分析学Ⅱ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機器分析学Ⅱ
科目番号 5C015 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(応用化学コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 教科書:入門機器分析化学;庄野利之・脇田久伸 編著 三共出版 /教材:配布プリント
担当教員 大河平 紀司

到達目標

1.各分析機器について原理や装置を正しく説明することができる
2.各分析機器より得られる情報を正しく解析することができる
3.様々な物質を正確に分析する手法を提案することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各分析機器について原理や装置を正しく説明することができる各分析機器について原理や装置をある程度説明することができる各分析機器について原理や装置を説明することができない
評価項目2物質を分析機器にて測定した際に得られる情報を正しく解析することができる物質を分析機器にて測定した際に得られる情報をある程度解析することができる分析機器より得られる情報を解析することができない
評価項目3各分析機器の原理を理解し目的に応じた分析手法を正確に提案することができる目的にある程度応じた分析手法を提案することができる目的に応じた分析手法を提案することができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
分析化学の領域でも技術革新に対応して状態分析、極微量の分析、あるいは産業や経済の発展に伴う環境問題の解決に必要な、動態解析ともいうべき高度な分析技術、材料構造とその機能の相関の解析、生体関連現象の解析技術などが要望されるようになっている。本科目では、それらの解析に必要な分析機器の原理および知識を習得する。また演習を通して理解の程度を深めていくことと同時に、学生実験及び卒業研究でも積極的に分析機器を利用することができるように取り組む。なお、この科目は研究組織にて分析機器を用いて研究活動を行っていた教員が、その経験を活かし、機器分析の基礎と応用について講じるものである。
また、本科目は以下に挙げるSDGs(Sustainable Development Goals)に関連するものである。
No.3 すべての人に健康と福祉を
No.6 安全な水とトイレを世界中に
No.9 産業と技術革新の基盤をつくろう
No.13 気候変動に具体的な対策を
No.14 海の豊かさを守ろう
No.15 陸の豊かさも守ろう
授業の進め方・方法:
板書中心で行う。
注意点:
本科目では基礎化学、物理、有機化学、無機化学、生物学等の総合的な基礎知識が必要となる。
評価は試験100%でおこなう。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 質量分析(1) 質量分析(MS)の原理(分離機構、イオン化法)と装置の概要を理解する。
2週 質量分析(2) 質量分析(MS)の原理(フラグメンテーション、窒素ルール等)と装置の概要を理解する。
3週 質量分析(3) MSスペクトルの解析法を習得する。
4週 X線分析(1) X線を利用した分析法の種類、X線の分類(固有X線、連続X線)とその性質、ブラッグの式について理解する。
5週 X線分析(2) 粉末X線の原理と装置、結晶構造の基礎理論(ミラー指数)を理解し、データの解析法を習得する。
6週 X線分析(3) 蛍光X線分析、X線吸収分析(EXAFS、XANES)の原理と装置について理解する。
7週 X線分析(4) 小角X線散乱の原理と装置の概要を理解する。
8週 中間試験
4thQ
9週 表面分析(1) X線光電子分光法の原理を理解し、データ解析法を習得する。
10週 表面分析(2) 走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡、走査プローブ顕微鏡の原理を理解し、データ解析法を習得する。
11週 動的光散乱 ナノ粒子解析法の1つである動的光散乱法の原理と装置について理解する。
データの解析法を習得する。
12週 熱分析 代表的な測定法である熱重量測定、示差熱分析及び示差走査熱量測定について、原理と理論を理解する。データの解析法を習得する。
13週 電気化学分析(1) 電気化学的測定法(電位差分析法、サクリックボルタンメトリー)の原理および装置の概要を理解し、データ解析法を習得する。
14週 電気化学分析(2) 電気化学的測定法(電位差分析法、サクリックボルタンメトリー)の原理および装置の概要を理解し、データ解析法を習得する。
15週 期末試験
16週 試験返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000