1. 材料の結合様式とその特徴を説明できること
2. 金属の結晶構造と結晶中の格子欠陥を説明できること
3. 金属多結晶体の塑性変形機構を転位の運動から説明できること
概要:
【開講学期】冬学期週4時間
材料は身の回りに数多く存在し、種々の力学的性質や機能的性質を発現する。本講義では、構造材料、特に金属材料の特性について学び、材料特性の発現機構を理解するための必須基礎知識の習得を目標とする。
授業の進め方・方法:
材料は構造部材や機能性素材として広く一般に用いられている。特に構造材料として金属素材が主である。そこで金属素材を中心にその特徴とそれを発現する機構を説明する。また、金属の変形メカニズムについて、転位の運動から説明する。
・指定の教科書をベースに板書で内容を示し、解説を加える。
・必要に応じて適宜章末問題等の演習を行う。
〇評価方法
・到達度試験80%、小テスト20%の割合で評価する。
・総合評価は、100点満点として、60点以上を合格とする。
・補充試験の場合は、試験の点数のみで合格となる。
(ただし、補充試験は1回のみ実施する。)
注意点:
・材料の構造を理解するには、物理化学(熱力学)の知識が必要となる場合がある。
・材料組織学II、材料強度学を理解する上で必須の基礎知識であるので、これらの基盤と意識して、必要に応じて参考図書を閲覧し理解を深めること。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 3 | |
熱 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 1 | |
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。 | 1 | |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 2 | |
化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 2 | |
物質が原子からできていることを説明できる。 | 2 | |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 2 | |
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 1 | |
純物質と混合物の区別が説明できる。 | 3 | |
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 1 | |
水の状態変化が説明できる。 | 2 | |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 3 | |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 2 | |
同位体について説明できる。 | 1 | |
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 1 | |
価電子の働きについて説明できる。 | 1 | |
原子のイオン化について説明できる。 | 2 | |
イオン結合について説明できる。 | 2 | |
イオン結合性物質の性質を説明できる。 | 2 | |
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。 | 2 | |
共有結合について説明できる。 | 2 | |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 2 | |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 3 | |
金属の性質を説明できる。 | 3 | |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 2 | |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 1 | |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 1 | |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 1 | |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 1 | |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | イオン結合と共有結合について説明できる。 | 2 | |
金属結合の形成について理解できる。 | 3 | |
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。 | 3 | |
化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 3 | |