概要:
【開講学期】春学期週8時間
①化学工業で重要な装置・機械を操作して、実体験を獲得すると同時に、装置取り扱い技術を修得する。
②単位操作中の理論と実計算を生きた知識として把握する。
③理論と計算の限界を把握して、実測データの評価と解釈に対する判断力を養成する。
④グループ実験の協同作業を学ぶ。
⑤多く引用される文献を知り、文献調査法に慣れる。
授業の進め方・方法:
始めにガイダンスを行い、各実験テーマの詳しい説明を行う。実験6テーマで、4~5名の班ごとに行う。レポートは実験後、次回の実験開始時に提出すること。
〇評価方法
・報告書100%
採点基準は実験手順書のルーブリックに従う。
(レポート提出遅れは採点基準に入っている)
・総合評価は、100点満点として60点以上を合格とする。
・未提出レポートがあれば、単位認定されない。
・60点未満の場合、レポート再提出後の評価が60点以上で合格とする。
なお、評点は60点として評価する。
注意点:
①実験はチームワーク良く行うこと
②実験は報告書受理をもって終了である。
③他人に理解されやすい報告書の作成を心がけ、期限は必ず守り、間に合わない場合は事前に教員に相談すること。
④学生実験に成功・失敗はなく、「何故」予想に反したかを「具体的に」考察することが大切である。
⑤考察とは実験結果の説明ではなく、予想とどの程度偏倚したかを「定量的に」示し、どの因子が影響したかを「具体的に」考察することが大切である。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理実験 | 物理実験 | 熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | 前4 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | 陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。 | 4 | |
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。 | 4 | |
物理化学 | 反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。 | 4 | |
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。 | 4 | |
連続反応、可逆反応、併発反応等を理解している。 | 1 | |
化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 3 | |
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。 | 5 | |
流れの物質収支の計算ができる。 | 1 | |
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。 | 1 | |
流体輸送の動力の計算ができる。 | 1 | |
蒸留の原理について理解できる。 | 5 | |
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。 | 5 | |
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。 | 3 | |
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。 | 2 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 有機化学実験 | 蒸留による精製ができる。 | 3 | |
収率の計算ができる。 | 3 | |
分析化学実験 | 中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。 | 4 | |
物理化学実験 | 温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。 | 3 | |
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。 | 1 | |
相平衡(液体の蒸気圧、固体の溶解度、液体の相互溶解度等)を理解して、平衡の概念を説明できる。 | 5 | |
反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。 | 5 | |
化学工学実験 | 流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。 | 4 | 前7 |
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。 | 4 | 前5,前8 |
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。 | 4 | 前4,前7 |