概要:
有機化合物の原子からの構成原理(結合論、構造式、異性体、分類等)、各化合物の物理的性質と反応性、合成法等について学習し、必要な問題解決に応用出来るようにする。化合物はカルボン酸、カルボン酸誘導体、アミンを主に扱う。本科目は有機系科目の基礎として重要であると同時に生物系科目の基盤としても重要である。
【開講学期】夏学期 週4時間
授業の進め方・方法:
1.有機化合物(カルボン酸とその誘導体、およびアミン)について、命名法、物理および化学的性質、合成法、反応等を学習する。
2.すでに習った2,3年生次の有機化学の履修内容を踏まえて学習する必要がある。構造式と命名法、および演習を重視する。随時演習問題を行い、各自の到達度を確認する。
秋学期到達度試験50%、冬学期到達度試験50%として評価を行い、総合評価は100点満点として、60点以上を合格とする。
答案は採点後返却し、達成度を伝達する。
注意点:
1.有機化合物は構成する元素は数少ないが物質は多様であり、複雑にもなり、学んだことを忘れやすい。 暗記も必要であるが、よく整理されて使える知識を身につけるためには、理屈を基本に考えることが大切である。
2.理解しにくい点の予習復習等、日常的・継続的な自学自習が必要である。とくに演習問題や構造式の練習等を常に行うこと。
3.本科目の化合物は、有機化学の中でも重要な位置を占め、生物や合成高分子とも関係が深いことに留意すること。カルボン酸とアミンは代表的な有機の酸・塩基であり、各種誘導体の重要性も大きい。これらと、アルコール、アルデヒド、 ニトリルなどと関連付けて把握すること。
4.補充試験を実施した場合、成績は補充試験100%とする。60点以上を合格とし、60点として評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
カルボン酸(カルボン酸誘導体:酸ハロゲン化物、酸無水物) |
カルボン酸(カルボン酸誘導体:酸ハロゲン化物、酸無水物)について理解し、説明できる
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2週 |
カルボン酸(カルボン酸誘導体:酸アミド、誘導体全体のまとめ) |
カルボン酸(カルボン酸誘導体:酸アミド、誘導体全体のまとめ)について理解し、説明できる
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3週 |
カルボン酸(Claisen縮合) |
カルボン酸(Claisen縮合)について理解し、説明できる
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4週 |
カルボン酸(混合Claisen縮合) |
カルボン酸(混合Claisen縮合)について理解し、説明できる
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5週 |
アミン(定義、分類、命名法) |
アミン(定義、分類、命名法)について理解し、説明できる
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6週 |
アミン(命名法) |
アミン(命名法)について理解し、説明できる
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7週 |
アミン(塩基度定数、塩基度定数への構造の影響) |
アミン(塩基度定数、塩基度定数への構造の影響)について理解し、説明できる
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8週 |
秋学期到達度試験、答案返却とまとめ |
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4thQ |
9週 |
アミン(合成法) |
アミン(合成法)について理解し、説明できる
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10週 |
アミン(アミド、アミン塩の生成) |
アミン(アミド、アミン塩の生成)について理解し、説明できる
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11週 |
アミン(芳香族ジアゾニウム塩の生成と置換反応 ; Sandmeyer反応等) |
アミン(芳香族ジアゾニウム塩の生成と置換反応 ; Sandmeyer反応等)について理解し、説明できる
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12週 |
アミン(芳香族ジアゾニウム塩の生成と置換反応 ; Sandmeyer反応等) |
アミン(芳香族ジアゾニウム塩の生成と置換反応 ; Sandmeyer反応等)について理解し、説明できる
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13週 |
アミン( ジアゾカップリングとアゾ染料) |
アミン( ジアゾカップリングとアゾ染料)について理解し、説明できる
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14週 |
アミン( 複素環化合物) |
アミン( 複素環化合物)について理解し、説明できる
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15週 |
芳香族性,ヒュッケル則 |
芳香族性,ヒュッケル則について理解し、説明できる
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16週 |
冬学期到達度試験、答案返却とまとめ |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。 | 4 | 後15 |
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。 | 4 | 後6 |
σ結合とπ結合について説明できる。 | 4 | 後15 |
混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 4 | 後15 |
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。 | 4 | 後15 |
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。 | 4 | 後15 |
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。 | 4 | 後10,後15 |
共鳴構造について説明できる。 | 4 | 後15 |
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。 | 4 | 後15 |
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。 | 4 | 後15 |
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。 | 4 | 後2,後10 |
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。 | 4 | 後2,後10 |
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。 | 4 | 後2,後10 |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後5,後11,後12,後14 |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後11,後12 |
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後11,後12 |
高分子化合物がどのようなものか説明できる。 | 2 | 後2,後10 |
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。 | 2 | 後2,後10 |
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。 | 1 | 後2,後10 |
高分子の熱的性質を説明できる。 | 1 | 後2,後10 |
重合反応について説明できる。 | 1 | 後2,後10 |
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。 | 1 | 後2,後10 |
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。 | 1 | 後2,後10 |
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。 | 1 | 後2,後10 |
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。 | 4 | 後3,後4 |
反応機構に基づき、生成物が予測できる。 | 4 | 後3,後4 |