到達目標
1.立体化学の性質・特徴・命名法、並びに立体化学反応の基本的内容を修得する。
2.主要な転位反応を反応機構論で解説できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 立体化学の性質・特徴・命名法、並びに立体化学反応の内容を修得できる。 | 立体化学の性質・特徴・命名法、並びに立体化学反応の基本的内容を修得できる。 | 立体化学の性質・特徴・命名法、並びに立体化学反応の基本的内容を修得できない。 |
評価項目2 | 主要な転位反応を反応機構論で解説できる。 | テキスト類を参考に主要な転位反応を反応機構論で解説できる。 | 主要な転位反応を反応機構論で解説できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
有機化合物は、現代文明を支える素材としての用途を担う石油化学、繊維、プラスチック、ゴム等多岐に渡る化学工業のみならず、生体系に関連した医薬、農薬等のファインケミカルの分野にも密接に関わっている。本科目では、ファインケミカル(医薬、食品、香料等)の分野で重要となる立体化学や、化学工業分野ではしばしば実用的に用いられている転位反応について系統的に学習し、これまで学んだ基礎的な有機化学の知識をさらに深めて応用力を身につけることを目指す。
授業の進め方・方法:
1.立体化学に関する分野について、3年次に学修した立体異性を基にさらに発展して学ぶ。生体系の物質を扱う分野(医薬、食品、香料等)では不可欠な基礎分野である。
2.化学工業分野でしばしば用いられている各種反応について、説明および演習を行う。
注意点:
1.2年および3年で学んだ有機化学を基に授業を行うため、反応論、物性論、命名法などの予習復習等、日常的な自学自習が必要である。また、演習問題や有機化学の基本である構造式の練習等を常に行うこと。
2.中間テスト50%、到達度試験50%で評価する。総合評価は100点満点として50点以上を合格とする。
3.補充試験を実施した場合、中間テスト補充試験50%または到達度試験補充試験50%とし、総合100点中60点以上を合格とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
立体化学(復習、命名法、立体異性体) |
不斉炭素が2個以上の化合物のRS命名ができる。 ジアステレオマー、メソ化合物、光学分割、立体異性体について説明できる。
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2週 |
立体化学(合成反応への適用) |
求核置換反応における立体化学が理解でき、質問を解くことができる。 二分子的脱離反応における立体化学が理解でき、質問を解くことができる。
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3週 |
立体化学(不斉合成) |
不斉炭素を持たないまたは有する非対称カルボニル化合物に対する求核付加反応における立体化学が理解でき、質問を解くことができる。 不斉炭素を有するケトエステルに対する求核付加反応における立体化学が理解でき、質問を解くことができる。
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4週 |
中間試験、電子論 |
中間試験として与えた立体化学に関する問題を解くことができる。 カルボカチオンの生成と安定について理解できる。
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5週 |
転位反応 |
カルボカチオンの転位による有機化合物合成について理解でき、質問を解くことができる。
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6週 |
転位反応 |
電子不足窒素原子の転位反応について理解でき、質問を解くことができる。
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7週 |
転位反応、各種有機合成反応 |
電子不足酸素原子の転位反応について理解でき、質問を解くことができる。 その他の転位反応について理解できる。
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8週 |
到達度試験、答案返却、まとめ |
到達度試験として与えた転位反応に関する問題を解くことができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 中間テスト | 到達度試験 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 50 | 50 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |