信頼性工学

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 信頼性工学
科目番号 5E014 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 創造工学科(エネルギーコース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 スライドおよび配付資料にて行う。
参考書: 真壁 肇 他, "品質保証のための信頼性入門", 日科技連 (2002); 東京大学教養学部統計学教室 編, "統計学入門(基礎統計学I)", 東京大学出版会 (1991); 東京大学教養学部統計学教室 編, "自然科学の統計学(基礎統計学III)", 東京大学出版会 (1992); 中條武志 他, "ISO9001:2015要求事項の解説", 日本規格協会 (2015).
担当教員 鷹林 将

到達目標

1. 信頼性システムに関する基本的事項を理解できる。
2. 品質管理に関する基本的事項を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1信頼性システムに関する基本的事項を詳細に説明できる。信頼性システムに関する基本的事項を説明できる。信頼性システムに関する基本的事項を説明できない。
評価項目2品質管理に関する基本的事項を詳細に説明できる。品質管理に関する基本的事項を説明できる。品質管理に関する基本的事項を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 現代の豊かな物質文明を支える様々な製品には、完璧な信頼性と安全性が求められる。製造企業は、消費者に対してこれらを達成かつ維持するために、製品に対する信頼性評価と品質管理を徹底している。本科目では、その基本的事項を講義する。前半(3rdQ)は信頼性システムについて、後半(4thQ)は品質管理について講義を行う。
 本科目は、企業で品質管理を担当していた教員がその経験を活かして行うものである。
 本科目は、以下に挙げるSDGs (Sustainable Development Goals) に関連するものである。
No. 4 質の高い教育をみんなに
No. 5 ジェンダー平等を実現しよう
No. 7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
No. 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
No.12 つくる責任 つかう責任
授業の進め方・方法:
 スライドショー(プリント)形式の講義を行う。本科目は学修単位科目のため、事後学習としてレポートを実施する。
注意点:
 3年生で学習した統計学を十分に復習しておくこと。
 レポートは20%の割合で評価する。内容・提出方法は、別途指示する。提出期限は厳守で、遅れた場合は0点評価とする。
 本科目は、QC(品質管理)検定3級の内容を含む。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業概要、企業活動における信頼性 (1) 本科目の位置づけ、必要性、到達目標、評価方法などについて理解できること。企業活動における信頼性について、説明ができること。
2週 企業活動における信頼性 (2)、信頼性工学で用いる確率分布 (1) 企業活動における信頼性について、説明ができること。信頼性工学で用いる確率分布について、説明・計算できること。
3週 信頼性工学で用いる確率分布 (2)、信頼度とアベイラビリティー (1)
信頼性工学で用いる確率分布について、説明・計算できること。信頼度およびアベイラビリティーについて、説明・計算できること。
4週 信頼度とアベイラビリティー (2) 信頼度およびアベイラビリティーについて、説明・計算できること。
5週 安全工学と冗長系 (1) 安全工学について、説明できること。冗長系について、説明・計算できること。
6週 安全工学と冗長系 (2) 安全工学について、説明できること。冗長系について、説明・計算できること。
7週 QC7つ道具と新QC7つ道具 QC7つ道具と新QC7つ道具について説明できること。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却と解説、ISO (1) 間違った箇所を理解できること。 ISOについて、説明できること。
10週 ISO (2) ISOについて、説明できること。
11週 含有化学物質規制と輸出規制 (1) 含有化学物質規制および輸出規制について、説明できること。
12週 含有化学物質規制と輸出規制 (2) 含有化学物質規制および輸出規制について、説明できること。
13週 EMC、FTA、FMEA、力量評価 EMC、FTA、FMEAおよび力量評価について、説明できること。
14週 工程能力指数、管理図 工程能力指数および管理図について、説明・計算できること。
15週 学年末試験
16週 答案返却と解説 間違った箇所を理解できること。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後13,後14
複数の情報を整理・構造化できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後13,後14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3後7,後13,後14
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後13,後14
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後7,後9,後10,後13
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後13,後14
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後13,後14
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後13,後14
基盤的資質・能力自己理解自己理解リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後9,後10
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後9,後10,後13,後14
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後9,後10
法令やルールを遵守した行動をとれる。3後1,後2,後9,後10,後11,後12,後13
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3後1,後2,後9,後10,後11,後12,後13
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3後1,後2,後9,後10,後11,後12,後13
企業には社会的責任があることを認識している。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3後1,後2,後9,後10,後11,後12,後13
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3後1,後2,後9,後10,後11,後12,後13,後14
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3後9,後10,後13
創造性・デザイン能力創造性創造性工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3後9,後10,後11,後12,後13
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3後9,後10,後11,後12,後13

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000