到達目標
コンピュータ技術者に必要とされる、ハードウェアとソフトウェアに関する知識について、その概要を論理的に把握できることを到達目標にしている。
この科目の単位修得により以下の項目の知識と能力を身につける:
1.コンピュータを構成するための, 基本的な機能を説明できる。
2.コンピュータにおけるハードウェアとソフトウェアの関係を説明できる.
3.コンピュータのためのデータ表現法について説明できる。
4.基本的なアルゴリズムについて説明できる。
5.ネットワーク通信機能の標準的な構成について説明できる。
6.情報システムのアーキテクチャを運用形態の観点から説明できる。
7.情報セキュリティについて, 脆弱性, 脅威, リスクの種類について説明できる.
8.情報セキュリティ対策技術について説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 未到達レベルの目安(不可) |
評価項目1 | IT技術に関する原理的な知識を説明できる。 | IT技術に関する基礎知識を説明できる。 | IT技術に関する基礎知識を説明できない。 |
評価項目2 | ネットワークの標準的な技術について説明できる。 | ネットワークの基礎的な知識を説明できる。 | ネットワークの基礎的な知識を説明できない。 |
評価項目3 | 情報セキュリティおける脆弱性、脅威、リスクへの標準的な対策について説明できる。 | 情報セキュリティにおける脆弱性、脅威、リスクについて説明できる。 | 情報セキュリティにおける脆弱性、脅威、リスクについて説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
コンピュータやネットワークなど、いわゆるIT技術は、近年様々な工学分野に関連する技術となってきた。そのため、技術者は単に情報機器を利用するだけでなく、様々なコンピュータ応用機器およびシステムを開発・設計できる能力を要求される。したがって、所属コースに関わらず、IT技術に関する知識・理解を必要とする。
IT技術にはハードウェアとソフトウェアの2側面がある。コンピュータが機械として動作するためには処理装置であるCPUや記憶装置、入出力装置とそれらを制御する方法が必要とされる。また、実際にコンピュータを利用したり応用システムを開発する場合、オペレーティング システムやネットワークを理解し、ソフトウェアを作成する必要がある。更に、現在、ネットワーク技術やコンピュータ技術にとってセキュリティの視点からのアプローチが必須となっている。インターネット技術を中心に、「セキュリティ」とは何かを理解し、セキュリティ技術とコンピュータ技術やネットワーク技術との関係を学習する。
授業の進め方・方法:
講義を中心に進め、適宜課題に対するレポートの提出を求める。
注意点:
提出物〆切厳守。
授業計画
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | ソフトウェア | アルゴリズムの概念を説明できる。 | 3 | |
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 | 3 | |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。 | 3 | |
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。 | 2 | |
時間計算量によってアルゴリズムを比較・評価できることを説明できる。 | 1 | 前4 |
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。 | 1 | 前2 |
計算機工学 | 整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 3 | |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 3 | |
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 3 | |
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 3 | |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 3 | |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 3 | |
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。 | 2 | |
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。 | 2 | |
組合せ論理回路を設計することができる。 | 2 | |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 2 | |
評価割合
| 試験 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
専門的能力 | 70 | 30 | 100 |