到達目標
1.単振動、物理振り子を微分方程式を用いて記述し、初期条件とともに運動方程式を解き、その物理的意味を正しく説明できる。
2.減衰振動を微分方程式を用いて記述し、初期条件とともに運動方程式を解き、その物理的意味を正しく説明できる。
3.強制振動を微分方程式を用いて記述し、初期条件とともに運動方程式を解き、その物理的意味を正しく説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
単振動の理解 | 単振動、物理振り子を微分方程式を用いて記述し、初期条件とともに運動方程式を解き、その物理的意味を正しく説明できる。 | 単振動、物理振り子を微分方程式を用いて記述し、初期条件とともに運動方程式を解くことができる。 | 振動現象の微分方程式を記述することができない、あるいは程式を解くことができず、またその物理的意味を正しく説明できない。 |
減衰振動の理解 | 減衰振動を微分方程式を用いて記述し、初期条件とともに運動方程式を解き、その物理的意味を正しく説明できる。 | 減衰振動を微分方程式を用いて記述し、初期条件とともに運動方程式を解くことができる。 | 振動現象の微分方程式を記述することができない、あるいは程式を解くことができず、またその物理的意味を正しく説明できない。 |
強制振動の理解 | 強制振動を微分方程式を用いて記述し、初期条件とともに運動方程式を解き、その物理的意味を正しく説明できる。 | 強制振動を微分方程式を用いて記述し、初期条件とともに運動方程式を解くことができる。 | 振動現象の微分方程式を記述することができない、あるいは程式を解くことができず、またその物理的意味を正しく説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 A② 自主的・継続的な学習を通じて、基礎科目に関する問題を解くことができる。
学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
JABEE SA① 数学・物理・化学などの自然科学、情報技術に関する共通基礎を理解できる。
JABEE SA② 自主的・継続的な学習を通じて、共通基礎科目に関する問題を解決できる。
JABEE SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
JABEE SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。
JABEE SD② 専攻分野の専門性に加え、他分野の知識も学習し、幅広い視野から問題点を把握できる。
教育方法等
概要:
応用物理は各技術分野の基本となる力学・波動・熱学的現象を取り扱うものであり、これら物理現象と物理法則を学習する事により自然科学分野での基礎力と電気電子工学分野におけるこれら利用例の理解と応用力を養う。
授業の進め方・方法:
多くの物理現象が微分方程式の形であらわされるため、数学的理解を深めておくこと、また、力学的現象と電気磁気的現象の対応関係、電気電子工学における応用に留意することが重要である。様々な形で主体的、対話的な学びを実践し、学習の深化(アクティブラーニング)を行う。
注意点:
補助教材として動画資料やグループ学習用大判プリント教材(LSH)、課題プリントなどを活用しながら継続的に学習していくことが重要である。また夏季休業中の課題プリントの取り組みと実力試験を重視した指導を行う。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス・運動について:並進運動と回転運動について運動方程式による記述と数学的扱い |
並進運動と比較しながら、回転運動における各物理量を用いて運動方程式をたてて、微分方程式として簡単な場合の回転運動を解くことができる。
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2週 |
振動現象:フックの法則と単振動について |
単振動におけるフックの法則を理解し、単振動における運動方程式をたてて、各条件での方程式の解を求め、式とグラフを用いてその運動を説明できる。
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3週 |
振動におけるオイラーの公式、j演算子の利用と数学的な扱いについて |
振動に関する運動方程式の解法におけるオイラーの公式と電気回路におけるj演算子の利用について、その数学的な扱いを理解して基本的な問題について適用することができる。
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4週 |
物理振り子について(重心、慣性モーメントと力のモーメント) |
単振り子の場合と異なる、物理振り子の重心、慣性モーメント、重力による力のモーメントを理解して、基本的な場合についての運動方程式を解き、その運動を説明できる。
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5週 |
慣性モーメントの計算(直交軸の定理、平行軸の定理)とねじれ振動 |
慣性モーメンの計算における直交軸の定理、平行軸の定理を理解して、その導出と基本的な場合について計算することができる。ねじれ振動についてその運動の図形的説明と運動方程式による記述をすることができる。
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6週 |
減衰振動:振動の分類、機械モデル、微分方程式とその解法(特性方程式) |
減衰振動の運動を理解して、特性方程式により運動方程式(斉次微分方程式)を解く(一般解)ことができる。運動方程式における判別式による振動の分類(減衰振動、臨界制動、過制動)、対応する機械モデルの提示ができる。
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7週 |
減衰振動について:初期条件を含む振動問題の解法と運動の分析 |
初期条件を含む減衰振動の運動方程式を解き、その運動(特殊解)を説明することができる。
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8週 |
中間試験 |
これまでに学んだ物理現象の説明と、関連する問題を解くことできる。また、理解が不足している点を確認して次の学習に結び付けることが出来る。
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2ndQ |
9週 |
外力が正弦波の場合の強制振動について:j演算子を用いた解法と電気回路との比較 |
正弦波として記述される外力が振動系に作用する強制振動の場合について、その運動方程式を電気回路におけるj演算子を用いて解くことができ、電気回路との比較からその運動を説明できる。
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10週 |
外力が正弦波の場合の強制振動と共振現象について:共振現象と電気回路との比較 |
強制振動における変位共振・速度共振の条件の導出と、共振状態の記述・説明ができる。電気回路との比較からその特徴を説明できる。
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11週 |
力学現象と電気的現象の基本的対応関係(等価回路) |
力学としての振動現象とLCRからなる電気回路の比較から基本的対応関係と、基本的な場合における等価回路を示すことができる。
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12週 |
振動問題の解法とラプラス変換について |
ラプラス変換の定義を理解して諸定理の導出ができ、基本的な微分方程式について適用して方程式を解き、振動問題に適用することができる。
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13週 |
ラプラス変換演習:基本的な問題演習と物理への適用 |
授業で取り上げた振動問題について、その運動方程式をラプラス変換を用いて解くことができる。
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14週 |
ラプラス変換を用いた振動問題の解法:オーバーシュートとリンギングについて |
正弦波として表されない外力f(t):擬ステップ関数(ランプ+ステップ)がおもりとばねから成る振動系に作用した場合について、ラプラス変換による解法の説明ができ、オーバーシュートとリンギングの発生条件に付いて説明できる。
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15週 |
前期中の学習事項の振り返りと総合演習 |
学習した物理現象の説明、関連する問題を解くことできる。また、理解が不足している点を確認して次の学習に結び付けることが出来る。
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16週 |
定期試験 |
試験範囲となった物理現象の説明と、関連する問題を解くことできる。また、理解が不足している点を確認して次の学習に結び付けることが出来る。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。 | 3 | 前2 |
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 3 | 前2 |
波動 | 共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。 | 3 | 前10 |
評価割合
| 試験 | 小テスト等 | 演習・レポート・発表 | 相互評価 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 30 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 20 | 0 | 90 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 10 | 0 | 10 |