到達目標
乱流の理論、潤滑の理論を理解する。
粘性流体の管摩擦係数を計算できる。
次元解析をマスターし、様々な系に応用できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 数式を通して流体の運動を具体的に理解でき、さまざまなばめんに方程式を適用できる。 | 数式を通して流体の運動を具体的に理解できる。 | 数式を通して流体の運動を具体的に理解できない。 |
評価項目2 | | | |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 2 要素技術や融合・複合システムの設計・分析・評価等の基盤技術を身に付ける
学習・教育到達度目標 3 エネルギー技術と工学の視点に立った論理的かつ実践的思考能力を身に付ける
JABEE D1 専門分野に関する工業技術を理解し、応用する能力
JABEE D2 専門分野と周辺の工業技術を理解し、デザインに応用展開できる能力
学士区分 1 機械系
選択科目 12 機械系
教育方法等
概要:
線香から立ち上る煙、雲の流れ、川のせせらぎや荒れる海など、流体の運動は日常のあらゆる場面に見ることが出来る。このような流体の運動を理解する為の学問が流体力学である。流体力学は、19世紀にその体系が整えられた「古典物理学」の一分野である。しかし、流体現象は極めて複雑であり、未解明な現象は数多く残されている。そのような意味で「古くて新しい学問」と言える。
流体工学の時間では、4年生までに学んだ流体力学を再度復習し、オイラーの運動方程式とベルヌーイの定理の導出、運動量の保存則までを詳しく述べる。残りの時間は、それらの高度な応用:乱流や管摩擦、音速領域の圧縮流などについて、理解することをねらう。授業では、様々な流れのデモンストレーションを行い、流体の不思議さと楽しさを伝えたいと考えている。
この科目は、企業で航空機の最新翼設計を担当していた教員が、その経験を活かし流体力学の基礎・発展、最新の研究等について講義形式で授業を行なうものである。
授業の進め方・方法:
講義と演習、デモ実験などを行う
事前学習(予習):授業中に学習する内容を把握するため、教科書等を用いて予めトピックを眺めておくこと。
事後学習(復習):授業中に解説した内容を解説できるまで復習を行なうこと。
注意点:
担当教員の印象では、工学部で学ぶ「3力」のうち、流体力学は熱力学に次いで難しい学問である。本講義は、ベクトル解析を知らなくても理解できるよう工夫がなされているが、諸君がもし微分と積分を十分に習得していないならば、本講義を理解しテストで60点を獲得することはほぼ絶望的である。授業の内容は、機械システム工学科の平均的な4年生のクラスの、上位15名くらいの学生を念頭に置いて設定されている。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
次元解析1 |
力学を例として、次元解析の基本を学ぶ
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2週 |
次元解析2 |
流体を例として、無次元数の意味を理解する
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3週 |
次元解析3 |
様々な次元解析の技術。積分計算、グラフの書き方など
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4週 |
流体力学の復習 |
4年次に学んだ内容の復習
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5週 |
圧縮流体の流れ1 |
波動方程式と音速の導出
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6週 |
圧縮流体の流れ2 |
圧縮流のベルヌーイの定理。流速の限界と音速の関係
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7週 |
圧縮流体の流れ3 |
先細ノズルの性質
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8週 |
圧縮流体の流れ4 |
中細ノズルと超音速流・衝撃波 中間テスト
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。 | 4 | |
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。 | 4 | |
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。 | 4 | |
パスカルの原理を説明できる。 | 4 | |
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。 | 4 | |
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。 | 4 | |
物体に作用する浮力を計算できる。 | 4 | |
流線と流管の定義を説明できる。 | 4 | |
オイラーの運動方程式を説明できる。 | 4 | |
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。 | 4 | |
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。 | 4 | |
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 10 | 10 | 0 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 10 | 20 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 10 | 0 | 0 | 0 | 10 |