到達目標
1.安全作業,機械の名称,仕組み,特性,操作方法を理解して加工することができる.
2.各種工作法,測定方法の技能および技術を理解し,実際の工作物に対して実施することができる.
3.考察を含めた実習報告書を期限内に作成して,提出することができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 安全作業,機械の名称,仕組み,特性,操作方法を理解して,効率的に精度よく加工できる. | 安全作業,機械の名称,仕組み,特性,操作方法を理解して,加工できる. | 安全作業,機械の名称,仕組み,特性,操作方法を理解できず,加工できない. |
評価項目2 | 各種工作法,測定方法の技能および技術を理解して,効率的に精度よく加工できる. | 各種工作法,測定方法の技能および技術を理解して,加工できる. | 各種工作法,測定方法の技能および技術を理解できず,加工できない. |
評価項目3 | 新たに得られた知見を含めて考察を行った実習報告書が作成できる. | 考察を含めた実習報告書が作成できる. | 考察を含めた実習報告書の作成ができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
ものづくり基礎Ⅰの目的は,将来,機械系エンジニアとして必要な設計,製造業務を遂行するために必要な技術や技能を工作実習を通して習得することである.直接的には,3年次の「ものづくり基礎Ⅱ」,4,5年次の「創造設計演習」や「専門工学実験」の基礎となる知見を得て,以下に示す事柄の習得を目指す.
[1]安全作業を遂行できること
[2]各種機械,装置,工具,測定器,素材の名称や正しい使い方を習得すること
[3]加工手順を理解して,精度を考えた加工技術を習得すること
[4]常に疑問を持ち,その理論を考えながら,報告書をまとめる能力を身に付けること
[5]加工精度の重要さ,難しさを実感し,チーム作業における協調性の大切さを学ぶこと
これらの内容を習得するために,旋盤作業,NC工作機械作業,フライス盤作業,手仕上げ作業,溶接作業を実施する.
(ISO対応,SDGs 8)つくる責任,つかう責任)
授業の進め方・方法:
クラスを5グループに分けて毎回与えられたテーマの実習を行ない,事前学習としてのテキスト読み,事後学習として実施した内容に関する報告書を作成する.決められた形式,締め切りを守って提出することで,1回の実習が完了することとする.ただし,授業計画にある各作業(3回/作業)を,各グループでローテーションして実施する.
注意点:
[1]事前にテキストを読んで予習して授業に臨むこと.
[2]服装,身なり,体調管理に気を付け,エンジニアらしい振る舞いをすること.
[3]締め切りを厳守すること.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
旋盤作業(丸棒削り) |
①旋盤主要部の構造と機能を理解できること. ②旋盤の基本操作を習得すること.
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2週 |
旋盤作業(丸棒削り,ヘール仕上げ) |
旋盤の基本操作を習得し、段付き削り,外径削り作業ができること.
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3週 |
旋盤作業(丸棒削り) |
旋盤の基本操作を習得し、テーパ削り作業ができること.
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4週 |
NC工作機械作業(NC工作機械の概要説明,プログラム作成) |
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを理解できること.
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5週 |
NC工作機械作業(アブソリュート/インクレメンタルプログラム作成) |
①プログラム指令方式について理解できること. ②簡単なNCプログラムが作成できること.
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6週 |
NC工作機械作業(プログラム入力,加工) |
少なくとも一つのNC工作機械について,各部の名称と機能,作業の基本的な流れと操作を理解し,プログラミングと基本作業ができること.
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7週 |
フライス盤作業(立てフライス盤①/平面削り) |
①立てフライス盤主要部の構造と機能を理解できること. ②材料を平面,直角に加工することができること.
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8週 |
フライス盤作業(立てフライス盤②/平面削り) |
①立てフライス盤主要部の構造と機能を理解できること. ②フライス盤の基本操作を習得し,平面削りや側面削りなどの作業ができること.
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4thQ |
9週 |
フライス盤作業(横フライス盤/平面削り) |
①横フライス盤主要部の構造と機能を理解できること. ②フライス盤の基本操作を習得し,平面削りや側面削りなどの作業ができること.
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10週 |
手仕上げ作業(けがき,ヤスリ) |
①安全作業の理解ができること. ②手仕上工具類を理解できること. ③けがき工具を用いてけがき線をかくことができること. ④ダイヤルゲージ,ハイトゲージ,デプスゲージなどの使い方を理解して計測できる.
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11週 |
手仕上げ作業(ハツリ,ヤスリ) |
①ハツリ作業ができること. ②平面度の出し方を理解できること.
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12週 |
手仕上げ作業(ハツリ,ヤスリ) |
やすりを用いて平面仕上げ(直進法,斜進法,目通し)ができること.
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13週 |
溶接作業(ガス切断,ガス溶接) |
①ガス設備,原理を説明できること. ②鉄鋼材料をガス切断できること. ③ガス溶接をすることができること.
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14週 |
溶接作業(被覆アーク溶接) |
①アーク溶接の原理を理解してアーク溶接機,アーク溶接器具,アーク溶接棒の扱い方を理解し,実践できること. ②アーク溶接の基本作業ができること. ③ストレートビード,ウィービングビードを置くことができること. ④隅肉溶接ができること.
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15週 |
溶接作業(被覆アーク溶接) |
①多層盛り溶接をすることができること. ②隅肉溶接をすることができること.
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16週 |
事前指導(作業服説明,科目説明,安全指導,レポート作成法指導) |
①実験・実習の目標と心構えを理解し,実践できる. ②災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し,実践できる. ③レポートの作成の仕方を理解し,実践できる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 3 | 後1,後4,後7,後10,後13 |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 3 | 後1,後4,後7,後10,後13 |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 3 | 後1,後4,後7,後10,後13,後16 |
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 3 | 後1,後2,後3 |
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 3 | 後2 |
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。 | 3 | 後10 |
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。 | 3 | 後10,後11,後12 |
やすりを用いて平面仕上げができる。 | 3 | 後10,後11,後12 |
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。 | 3 | 後5 |
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。 | 3 | 後14,後15 |
アーク溶接の基本作業ができる。 | 3 | 後14,後15 |
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3 |
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。 | 3 | 後1,後2,後3 |
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 3 | 後7,後8,後9 |
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。 | 3 | 後7,後8,後9 |
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。 | 3 | 後12 |
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。 | 3 | 後4,後5,後6 |
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。 | 3 | 後4,後5,後6 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 実技 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 0 | 50 | 50 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 50 | 50 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |