材料力学Ⅲ

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 材料力学Ⅲ
科目番号 4M005 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(メカニクスコース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:1
教科書/教材 材料力学第3版新装版;黒木剛司郎著(森北出版)および配布資料
担当教員 岩本 達也

到達目標

1.部材が引張圧縮、曲げおよびねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算し、カスチリアノの定理を理解し、変位を計算できる。
2.山形鋼など梁の複雑な問題における最大応力を計算できる。
3.圧縮荷重を受ける柱の座屈を理解し、安全座屈荷重を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応用問題に対してひずみエネルギーを計算し、カスチリアノの定理を使って変位を計算できる。簡単な問題に対してひずみエネルギーを計算し、カスチリアノの定理を使って変位を計算できる。簡単な問題に対してのひずみエネルギーが計算できない。あるいは、カスチリアノの定理を使って変位を計算できない。
評価項目2山形鋼など梁の複雑な問題に対して、応力分布と最大応力を計算できる山形鋼など梁の複雑な問題に対して、最大応力を計算できる。山形鋼など梁の複雑な問題に対して、最大応力を計算できない。
評価項目3圧縮荷重を受ける柱の座屈を理解し、安全座屈荷重と柱に必要な直径を計算できる。圧縮荷重を受ける柱の座屈を理解し、安全座屈荷重を計算できる。圧縮荷重を受ける柱の座屈を理解し、安全座屈荷重を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料力学Ⅲでは、3年生に勉強した材料力学Ⅰおよび4年生前期の材料力学Ⅱの内容を応用して、複雑な問題に対しての部材に生じる応力、ひずみについて、その概念、現象を理論的に理解し、計算できることを目指し。
授業の進め方・方法:
講義を中心とし、適宜講義用の資料を用いて説明する。また、この科目は学修単位科目であり,内容の理解と定着をはかるため,事後学習として授業後毎回その日の授業内容に関する宿題を実施する.
注意点:
3年生で勉強した材料力学Ⅰの内容に加えて、物理学、工業力学で学習する仕事、エネルギ-の概念を有することが望ましい。また数学における積分、偏微分の知識を有することが望ましい。また,4年生前期の材料力学Ⅱで学習したカスチリアノの定理は,材料力学Ⅲでも用いるため,復讐しておくことが望ましい.
「ポートフォリオ」30%は、授業で出題する「宿題」の点数で評価する。
また、材料力学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲに出てくる専門用語はすべて英語で書けるように、試験成績70%のうち14%の配点をこれに当てる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 断面主二次モーメント 断面主二次モーメントを理解できること。
2週 演習問題:断面主二次モーメント 山型鋼の断面主二次モーメントを計算できること。
3週 主軸まわり以外に曲げモーメントを受ける真直梁①: 主軸まわり以外に曲げモーメントを受ける真直梁の応力の求め方を理解できること。
4週 主軸まわり以外に曲げモーメントを受ける真直梁②:演習 主軸まわり以外に曲げモーメントを受ける真直梁の応力を計算できること。
5週 曲がり梁の応力①:応力分布 軸力と曲げモーメントを受ける曲がり梁に生じる応力と応力分布を理解できること。
6週 曲がり梁の応力②:曲がり梁の断面係数 矩形断面や円形断面、台形断面における曲がり梁の断面係数を計算できること。
7週 曲がり梁の応力③:演習 曲がり梁に作用する軸力と曲げモーメントを計算でき、応力を計算できること。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 曲がり梁のたわみ①:ひずみエネルギーとカスチリアノの定理 曲がり梁に軸力と曲げモーメントが作用した場合のひずみエネルギーを計算できる。また、カスチリアノの定理を利用したたわみの計算を理解できること。
10週 曲がり梁のたわみ②:演習 曲がり梁に軸力と曲げモーメントが作用した場合のたわみを計算できること。
11週 曲がり梁のたわみ③:薄肉曲がり梁 薄肉曲がり梁のたわみを計算できること。
12週 曲がり梁のたわみ④演習 曲がり梁の応用問題のたわみを計算できること。
13週 柱の座屈①安全座屈荷重 柱の座屈を理解できること。
14週 柱の座屈②演習 安全圧縮荷重を計算できること。
15週 学年末試験
16週 テスト返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4後1
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4後3
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4後3,後4,後5
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4後2,後4,後5,後6,後7
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4後9,後10,後11,後12
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4後12
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4後9,後10,後11
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。4後9,後11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000