生物反応工学

科目基礎情報

学校 北九州工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 生物反応工学
科目番号 0166 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産デザイン工学科(物質化学コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 橋本健治, 改訂増補版反応工学, 培風館
担当教員 前田 良輔

到達目標

1.さまざまな反応装置の特徴を理解できる。
2.反応速度の基礎をもとに、反応器の設計方程式を理解できる
3.設計方程式を用い、様々な反応器の設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1さまざまな反応装置の特徴を理解した上で説明できる。さまざまな反応装置の特徴を理解できる。さまざまな反応装置の特徴を理解できない。
評価項目2反応速度の基礎をもとに、反応器の設計方程式が理解でき、説明できる。反応速度の基礎をもとに、反応器の設計方程式が理解できる。反応速度の基礎をもとに、反応器の設計方程式が理解できない。
評価項目3設計方程式を用い、様々な反応器の設計ができ、その特徴を説明できる。設計方程式を用い、様々な反応器の設計ができる。設計方程式を用い、様々な反応器の設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B① 専門分野における工学の基礎を理解できる。
学習・教育到達度目標 B② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解くことができる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB① 共通基礎知識を用いて、専攻分野における設計・製作・評価・改良など生産に関わる専門工学の基礎を理解できる。
専攻科課程教育目標、JABEE学習教育到達目標 SB② 自主的・継続的な学習を通じて、専門工学の基礎科目に関する問題を解決できる。

教育方法等

概要:
反応工学は化学工学において「反応装置」の設計や操作を扱う基幹単元のひとつである。化学反応を扱う基本事項の一つである反応速度論について復習を行い、回分反応器、連続槽型反応器、管型反応器について設計方程式を導出する。これらの設計方程式を用いて反応器の設計や操作について学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って授業を進める。式の導出などはできる限り解説し、単なる式の利用にとどまらないようにする。化学工学I、物理化学、生物反応工学等で習得している反応速度論、物質収支等を基礎とし、実際的な反応器設計の概念を講義する。授業時間の30~50%程度を演習に充当し、内容の理解をサポートする。
注意点:
微分、積分、微分方程式の基礎を必要とし、授業中および自宅学習としての演習問題の取り組みが重要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
反応器の特徴
化学工学における反応工学の位置づけを理解し、回分反応器、連続槽型反応器、管型反応器の特徴を理解できること。
2週 反応速度論の基礎(1) 反応速度論の基礎として、反応次数、反応速度定数、素反応、平衡反応などを理解できること。
3週 反応速度論の基礎(2) 反応速度論の基礎として、定常状態近似法による反応速度式の導出や酵素反応を理解できること。
4週 反応器設計の基礎式 量論式における係数、反応率、モル分率、定容系と非定容系、濃度と分圧など、反応器設計に必要な基本事項を理解できること。
5週 回分反応器の設計と操作(1) 回分反応器の設計方程式を導出し、それを用いた反応器の設計と操作にに関する基礎が理解できること。
6週 回分反応器の設計と操作(2) 回分反応器の設計方程式を用いた反応器の設計と操作にに関する基礎が理解できること。
7週 総合演習(1) 3rdクォーターで学んだ内容を演習により理解を深められること。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却と解説
連続槽型反応器の設計と操作
連続槽型反応器の設計方程式を導出し、それを用いた反応器の設計と操作にに関する基礎が理解できること。
10週 管型反応器の設計と操作 管型反応器の設計方程式を導出し、それを用いた反応器の設計と操作にに関する基礎が理解できること。
11週 リサイクル反応器 リサイクル反応の特徴を理解し、設計方程式を用いたリサイクル反応器の設計ができること。
12週 自触媒反応の最適操作 自触媒反応の特徴を理解し、設計方程式を用いた自触媒反応を伴う反応の反応器設計ができること。
13週 総合演習(2)
4thクォーターで学んだ内容を演習により理解を深められること。
14週 総合演習(3) 4thクォーターで学んだ内容を演習により理解を深められること。
15週 総合演習(4) 4thクォーターで学んだ内容を演習により理解を深められること。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。4後2,後3,後7,後15
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。4後2,後3,後7,後15
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。4後2,後3,後7,後15
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。4後2,後3,後7,後15
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。4後2,後3,後7,後15
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。4後2,後3,後7,後15
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。4後2,後3,後7,後15
化学工学SI単位への単位換算ができる。4後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度演習の実施状況その他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000