概要:
構造物の主要材料である鋼材の力学特性について学ぶとともに、鋼の性質とそれを活かした鋼構造物の特徴を理解、各種部材の設計手法を修得させる.
授業の進め方・方法:
基本的に講義形式で行う.必要に応じてレポート、演習課題の提出を求める.試験結果が合格点に達しない場合,再試験を行うことがある.
注意点:
合格点は60点である.
(講義を受ける前)構造力学の基礎知識を整理しておくこと。また、理解度をより深めるために、教科書と関連する科目を授業の前に必ず予習すること.
(講義を受けた後)各自で講義内容の理解度をチェックするとともに、授業の内容の理解に努めること.また多くの鋼構造物を見る機会を作り、その構造形式や力学的特徴などを考察すること
自学自習時間:30時間
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
授業ガイダンス 1 鋼構造について (1) 鋼構造物概説 |
授業の進め方と評価の仕方について説明する
鋼構造物の種類、特徴、歴史を知り、説明できる
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2週 |
(2) 鋼材の基礎知識、部材の断面性能 |
鋼材の強度特性を理解し、性質を説明できる
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3週 |
(3) 材料の強度と許容応力度設計法の流れ |
材料の強度と許容応力度設計法の流れが説明できる
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4週 |
2 部材設計の基本 (1) 引張力を受ける部材 |
引張力を受ける部材の設計法が理解でき、引張を受ける部材の許容応力度の計算ができる
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5週 |
(2.1) 圧縮力を受ける部材1 |
圧縮力を受ける部材に生じる座屈現象が理解でき、設計法が理解できる
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6週 |
(2.2) 圧縮力を受ける部材2 |
圧縮を受ける部材の許容圧縮応力度が計算できる
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7週 |
(3) 曲げ応力を受ける部材 |
曲げを受ける部材の設計法を理解できる
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8週 |
到達度試験(後期中間) |
上記項目について学習した内容の理解度を確認する
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4thQ |
9週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験の解説と解答
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10週 |
3 接合の基本 (1) 接合の種類 (2) 高力ボルト接合 |
接合の方法や形式を理解でき、接合に要求される性能について説明ができる 高力ボルト摩擦接合について説明ができる
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11週 |
(3) 溶接接合 |
溶接接合について説明ができる
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12週 |
4 構造設計 (1) 荷重と外力1 (荷重の種類と組み合わせ) |
骨組構造物に作用する荷重の種類、組み合わせについてに説明できる
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13週 |
(2) 荷重と外力2 (自重、積載荷重、積雪荷重) |
自重、積載荷重、積雪荷重を計算できる.
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14週 |
(3) 荷重と外力3 (地震力,風圧力) |
風圧力、地震力を計算できる.
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15週 |
到達度試験(後期末) |
上記項目について学習した内容の理解度を確認する.
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16週 |
試験の解説と解答 |
到達度試験の解説と解答、本授業のまとめ、および授業アンケート
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 構造 | 断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。 | 3 | |
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。 | 3 | |
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。 | 3 | |
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。 | 3 | |
建築系分野 | 材料 | 建築材料の変遷や発展について説明できる。 | 2 | |
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。 | 2 | |
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。 | 3 | |
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。 | 3 | |
構造 | 建築構造の成り立ちを説明できる。 | 3 | |
力の定義、単位、成分について説明できる。 | 3 | |
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。 | 3 | |
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。 | 3 | |
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。 | 3 | |
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。 | 3 | |
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。 | 3 | |
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。 | 3 | |
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。 | 1 | |
鋼構造物の復元力特性と設計法の関係について説明できる。 | 3 | |
S造の特徴・構造形式について説明できる。 | 3 | |
鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。 | 3 | |
軸力のみを受ける部材の設計の計算ができる。 | 3 | |
軸力、曲げを受ける部材の設計の計算ができる。 | 3 | |
曲げ材の設計の計算ができる。 | 3 | |
継手の設計・計算ができる。 | 3 | |
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。 | 3 | |
溶接接合の種類と設計法について説明できる。 | 3 | |
仕口の設計方法について説明ができる。 | 3 | |
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。 | 2 | |