概要:
【開講学期】「春学期~夏学期 週2時間」社会人としてより良い生活を送るために必要不可欠な(I)社会、心理、(II)法律、政治、経済や国際関係の基礎的な知識を習得する。工業技術者として活動するうえでも欠かせない人文社会科学の基礎知識や技能、さらには家庭、地域、職場で主体的に生きる手がかりと確かな思考力を身につける。
授業の進め方・方法:
(Ⅰ) 社会学および心理学の基礎的知識を講義し、いくつかのテーマについてグループワーク(課題追究・調べ学習及びグループ討論)を行う。
(Ⅱ) 政治、法律や経済の基本的知識や考え方を教科書や用語集などを使い学習する。適宜時事問題を取り上げながら、技術が社会情勢や仕組みと密接に関係することを理解する(工学・社会工学へのアプローチ)。経済統計の確認を行い、計量経済的・行動科学的考察に努める。
上記(Ⅰ)と(Ⅱ)、各学問分野の配分・バランスをとって評価し、100点満点として60点以上を合格とする。
なお、到達度試験70%、グループワークのレポート(小テスト・課題)30%として評価を行う。
注意点:
(Ⅰ) 授業で得た知識を基にして、提起されたテーマについて書籍やインターネットなどを利用して調べ、それを他者に伝え、ともに考え、協働する姿勢を必要とする。
(Ⅱ) 新聞やテレビ・ラジオの報道・ニュースから現代社会の政治経済の動きに関心を持ち情報を集めておくこと。為替(円とドル、ユーロ、中国元)、原油と金価格、東京証券市場の株価の動きにも注意をはらうこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
現代+社会 オリエンテーション ● 近代化…魔術からの解放 ヴェーバー:合理化 ● 社会~相互作用~<経済→政治→(文化)> |
時間軸と空間軸で現代社会を原理的に捉える 合理化・相互作用の意味の理解
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2週 |
人間観と青年期の位置づけ 人間の成長 ● 人間観…道具を作る動物~ |
人間観を学習し、自分に適合するものを選ぶ 青年期の位置づけを自分のこととして言える
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3週 |
近代民主政治の原理 ~ 教室の中に政治がある ● 意思決定と合意~権力 |
意思決定・合意のメカニズムとして政治を捉えることができる
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4週 |
法の支配と社会契約説 ~ 「約束」って大事 ● 自然法~自然権……直接民主制と間接民主制 |
人類の自由獲得の歴史として、社会契約・自然権・自然法を捉えることができる
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5週 |
経済の基礎 ~ 技術開発と経済 ● 財・サービスと経済循環……経済主体の特徴 |
経済主体による財・サービスの経済循環を捉えることができる
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6週 |
市場機構 ~ 価格をどう見る……損してない? ● 需要と供給 市場価値(希少性・付加価値) |
価格のメカニズムを付加価値・希少性の視点で把握できる
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7週 |
現代社会の特質……情報・国際・大衆 ● 社会学的視点による現代社会の特質…課題学習へ |
主体的に、自分の関心から現代の特質を説明することができる
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8週 |
春学期 まとめ……到達度テスト |
政治・経済・心理・社会の基本的原理の理解度
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2ndQ |
9週 |
日本国憲法の成立とその特徴~日本の政治制度 ● 最高法規としての憲法…日本の政治の基礎 |
日本国憲法の基本的特徴を説明することができる
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10週 |
精神分析と適応機制 ~ 深層心理・気づかない心 ● フロイトとユング…非理性的なものの機能まで |
自分の心の無意識の領域を考察し、防衛機制の役割を把握できる
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11週 |
基本的人権 ~ 愚行権って知ってる? ● 精神の自由をメインに →社会権まで発展 |
国家からの自由、国家による自由の違いを捉えることができる
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12週 |
判例学習 ~ 私法の問題 司法参加 ● 人身の自由を導入に、私法や国民の司法参加へ |
国民の司法参加が要求される時代、私的自治の原則と刑事責任の問題を理解できる
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13週 |
金融・財政・景気変動 ~日本の給料が上がらないか ● 戦後日本経済のあゆみ~日本の経済はダメなの? |
技術革新と経済発展の考察を通し、日本経済の発展を担う経済人としての意欲を持つ
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14週 |
国際政治の見方 ~ 現状 ● パワーポリティクスの現状…集団安全保障の限界 |
国際化の時代に、国際政治の特質を理解し、国際人としての下地を形成する
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15週 |
国際経済…外国為替 ~ ビッグマックの値段 ● 外為を導入に……国際協力の課題を考察 |
国際化の時代に、国際経済の特質を理解し、真に国際協力に寄与できる心構えを形成する
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16週 |
夏学期 まとめ 到達度テスト |
政治・経済・心理の発展的な内容の理解度 テーマ学習 現代社会の課題~科学技術と社会
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 3 | |
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。 | 3 | |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | |
工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 3 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。 | 3 | |
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。 | 3 | |
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。 | 3 | |
他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 3 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 3 | |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 3 | |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 3 | |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 3 | |
法令やルールを遵守した行動をとれる。 | 3 | |
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。 | 3 | |
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。 | 3 | |
企業には社会的責任があることを認識している。 | 3 | |
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。 | 3 | |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 3 | |