到達目標
(1) 「測る」「比べる」を身につけ、自分が持つ感覚と、物理量が持つ意味を繋ぐことができること
(2) 「似せる」「見抜く」「疑う」をもとに、自然現象を頭の中で整理し、思考実験ができるようになること
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
「測る」「比べる」の技術 | 対象の物理量を正確に測ることができ,他のグループのデータと比較,考察ができる | 対象の物理量を正確に測ることができ,他のグループのデータとの大小関係が比較できる | 対象の物理量をある程度正確に測ることができるが,他のグループのデータとの比較ができない |
思考実験の技術 | 授業中に行った実験を,頭の中で再現し,図や数式を用いて他の受講生に説明できる | 授業中に行った実験を頭の中で再現し,状況を絵に描いて他の受講生に説明できる | 授業中に行った実験を,定性的な言葉のみで説明する |
グループワーク | 実験課題や演習問題について,同一グループの受講者と十分な議論を行い,実験の場合は実験手法から考え,演習問題の場合は解き方の課程を自ら調査して結論を導くことができる | 実験課題や演習問題について,同一グループの受講者と議論ができ,実験課題や演習問題に率先して取り組むことができる | 実験課題や演習問題について,同一グループでの議論が不十分で,他の受講者から実験課題や演習問題の解決手法を教えてもらう |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
中学校までの理科と高専物理をスムーズにリンクすることを目的として、観察や実験を主眼に置いた授業を行う。理科で身に付けた馴染みのある手法に加え、物理のみならず、工学の基本的な考え方である物理的思考ができる素地を身につけることを目的とする。
授業の進め方・方法:
物理的思考ができる素地を作るには、物理における基本的な作法である「測る」「比べる」「見抜く」「似せる(近似)」「疑う」を、時間をかけて実際に経験する必要がある。授業計画に基づいて具体的なテーマに沿ってこれを実践していく。通常の教科書にあるようなマニュアル化は避け、学生が実際に考え、試行錯誤するゆとりをもって授業を行う。
注意点:
結果よりもプロセスを重視する。マニュアルに則って教科書的な計算や実験ができるようになるのではなく、逆に計算方法や実験方法を自ら探ることにチャレンジしてもらいたい。また、授業中に湧いた疑問を教官に質問する方法や、インターネットや図書館の資料で積極的に調査する習慣を身につけて欲しい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
物理学って何だろう? 時間や空間の階層性を知る |
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2週 |
物理学の量的感覚①「測る」― 時間、空間、質量 |
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3週 |
物理学の量的感覚②「測る」― 速度、加速度 |
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4週 |
物理学の量的感覚③「比べる」― データの比較 |
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5週 |
実験データの読み方、考え方 ―「似せる」「見抜く」感覚を養う |
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6週 |
数字にだまされないために ― 「疑う」の基本 |
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7週 |
物理学を数式で表現する ― 物理現象の「日本語訳」と「数学語訳」 |
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8週 |
まとめ ― 物理学を工学に活かす |
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2ndQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 3 | |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 3 | |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | |
慣性の法則について説明できる。 | 3 | |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 3 | |
評価割合
| 課題・レポート | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
基礎的能力 | 100 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 |