有機合成化学特論

科目基礎情報

学校 秋田工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 有機合成化学特論
科目番号 0023 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 グローバル地域創生工学専攻(機械工学コース) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:電子の動きでみる有機反応のしくみ 奥山 格、杉村 高志著 東京化学同人
担当教員 岩田 朗子

到達目標

本科1-5年次において学習した有機化合物について、有機化学反応がどのように起こるのか、その仕組みを有機電子論を用いて定性的に理解する。主要な有機反応を電子の動きに基づいて理解することにより、有機合成化学の基礎的知識を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1  分子やイオンの構造の理解分子やイオンをルイス構造で表すことができるルイス構造を理解できるルイス構造を理解できない
評価項目2 電子の動きの理解有機反応における電子の動きを説明できる有機反応における電子の動きを理解できる有機反応における電子の動きを理解できない
評価項目3 反応選択性の理解反応選択性に関わる因子について説明できる反応選択性に関わる因子について理解できる反応選択性に関わる因子について理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
有機反応がどのように起こるのか、その仕組みを有機電子論を用いて定性的に理解する。まず、有機反応に関わる分子やイオンをルイス構造で表し、巻矢印による分子内・分子間の電子の動きの表現方法を習得する。さらに、主要な有機反応について、反応機構を電子の動きに基づいて理解するとともに、反応選択性に関わる因子について考察する。有機合成化学への理解を深めるための基礎的知識を習得する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。学習内容を定着させるため、適宜演習を課す。


注意点:
[学習場の注意点]
(講義を受ける前)教科書を読み、用語について調べる。本科1-5年次で使用した教科書・参考書を活用する。
(講義を受けた後)教科書及びノートを用いて復習し、確実に理解する。
[評価方法]
合格点は60点( 試験結果 80%、演習課題 20% )
学年総合評価 = 到達度試験(期末)× 0.80 + 課題 × 0.20

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
化学結合と分子構造(1)
授業の進め方と評価の仕方について説明する
化学結合と分子構造の基本を理解する
2週 化学結合と分子構造(2) 分子やイオンのルイス構造を書くことができる
共役化合物の共鳴構造を理解する
3週 酸と塩基 酸・塩基の強弱を置換基による構造効果から理解する
4週 有機反応の表し方 有機反応における電子の動きを巻矢印で表す手法を習得する
5週 求核置換反応と脱離反応(1) 主な求核置換反応・脱離反応について理解する
6週 求核置換反応と脱離反応(2) 主な求核置換反応・脱離反応について、電子の動きに基づいて説明できる
7週 付加反応と付加脱離型置換反応(1) 主な付加反応・付加脱離型置換反応について理解する
8週 付加反応と付加脱離型置換反応(2) 主な付加反応・付加脱離型置換反応について、電子の動きに基づいて説明できる
2ndQ
9週 付加反応と付加脱離型置換反応(3) 主な付加反応・付加脱離型置換反応における置換基の効果を説明できる
10週 エノールとエノラートの反応 ケト-エノール平衡について理解する
エノールとその誘導体の反応について理解する
11週 転位反応 転位反応について理解する
12週 反応選択性(1) 反応選択性に関わる因子について理解する
13週 反応選択性(2) 反応選択性に関わる因子について説明できる
14週 ラジカル反応 ラジカル反応について理解する
15週 到達度試験(期末) 上記項目について学習した内容の理解度を授業の中で確認する
16週 試験の解説と解答 到達度試験の解説と解答、および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力4010000050
専門的能力4010000050
分野横断的能力0000000