情報処理基礎

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 情報処理基礎
科目番号 0007 科目区分 一般 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 実教出版 最新情報Ⅰ,実証出版 最新情報Ⅰノート
担当教員 倉山 めぐみ

到達目標

情報に関する科学的な見方・考え方を働かせ,情報技術を活用して問題の発見・解決を行う学習活動を通して,情報と情報技術を適切かつ効果的に活用し,情報社会に主体的に参画するための資質・能力を次の通り目指す
・情報と情報技術およびこれらを活用して問題を発見・解決する方法について理解し,習得するとともに,情報社会と人とのかかわりについての理解を深める.
・様々な事象を状況とその結びつきとして捉え,問題の発見・解決に向けて情報と情報技術を適切かつ効率的に活用する.
・情報と情報技術を適切に活用するとともに,情報社会に主体的に参画する態度を養う.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報社会における法規や権利を十分に理解し,適切に情報伝達ができ,モラルに配慮した情報の送受信ができる情報社会における法規や権利を理解し,適切な情報伝達方法の選択やモラルに配慮した情報の送受信ができる左記に達していない
評価項目2オフィスアプリケーション(文書作成,表計算,プレゼンテーション等)を自在に操作し,作成等ができるオフィスアプリケーション(文書作成,表計算,プレゼンテーション等)を操作できる左記に達していない
評価項目3コンピュータの構成,オペレーションシステムの役割,基礎的なネットワーク,情報セキュリティについて理解しているコンピュータの構成,オペレーションシステムの役割,基礎的なネットワーク,情報セキュリティについて知っている左記に達していない
評価項目4問題解決の手段,モデル化の意味を理解している問題解決の手段,モデル化の意味を知っている左記達していない
ある課題に対して,様々な手法を用いて,解決方法を考えることができるある課題に対して,今まで学習してきた手法を用いて,解決方法を考えることができる左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる
函館高専教育目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
急速な情報社会の発展により,誰でもPCが利用でき,ネットワークにつないで,情報を発信したり,情報を得ることができるようになったが,『情報』をネットワーク上で扱うためには,様々なルールを知り,適切に利用する必要がある.そのためには,ネットワーク上における様々なルール,PCを利活用するための方法,PCとネットワーク上の関係を本科目で学習する.また,世の中に存在している様々な課題を解決する方法を学習し,得られた『情報』を利活用していくための方法を身に着ける.

また,本科目は,文部科学省が実施している「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」の一環としても行われている.
授業の進め方・方法:
本授業では,全授業時間にて,各自のノートPCを利用して,授業や演習を行う.(そのため,授業中に充電が切れないように,授業日の登校前までに充電しておくこと)
また,教科書とともに演習ノート,各種プリント(印刷もしくはデータ),筆記用具を用意して授業に臨むこと.
各自のPCは校内無線LANに接続している必要があるため,入学後,新しくPCを買い替えた場合は,再度利用申請を行うこと.
注意点:
成績評価は,試験(前期期末試験,後期期末試験)の2回が全体の40%,課題の8回(予定)が全体の60%である.
課題は,提出期限を守り,提出すること.
試験については,基本的には,当日試験を欠席したものに対して追試験のみを実施する(再試験は実施しない).

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
PCの基本的な使い方
・授業の進め方,評価方法を理解する
・PCの電源の入れ方等の基本的な使い方を実践できる
2週 情報社会 ・情報社会の現状について理解できる
・情報の特性について理解できる
・情報のモラルと情報化が個人に及ぼす影響について理解できる
3週 情報社会の法規と権利 ・知的財産権について理解できる
・他人の著作物を適切に利用したり,自分の著作物を公開したりする方法を理解できる
・個人情報とプライバシーについて理解し,それらを保護する方法を身に着けることができる
4週 情報社会が築く新しい社会 ・社会の中で利活用されている情報技術について理解できる
・様々な情報技術について理解し,課題解決の方法について考えることができる
5週 メディアとコミュニケーション
(メディア)
・メディアには種類があることを理解し,メディアの発達について知っている
・メディアの特性について理解し,目的に応じたメディアを選択することができる
6週 メディアとコミュニケーション
(コミュニケーション)
・コミュニケーションの形態には違いがあることを理解できる
・インターネットを活用したコミュニケーションの特徴について理解できる
7週 情報デザイン ・社会の中で利用されている情報デザインについて理解できる
・情報を正確に,わかりやすく伝える方法について理解できる
8週 文書の作成① ・報告書やレポート,論文を作成するための手順について理解できる
・文書作成アプリケーションを利用し,文書を作成できる
2ndQ
9週 文書の作成② ・報告書やレポート,論文を作成するための手順について理解できる
・文書作成アプリケーションを利用し,文書を作成できる
10週 文書の作成③ ・報告書やレポート,論文を作成するための手順について理解できる
・文書作成アプリケーションを利用し,文書を作成できる
11週 表計算ソフト ・表計算ソフトを利用するための手順について理解できる
12週 プレゼンテーション① ・プレゼンテーションの手順とスライド作成について理解できる
・プレゼンテーションアプリケーションを利用し,スライドの作成ができる
13週 プレゼンテーション② ・プレゼンテーションの手順とスライド作成について理解できる
・プレゼンテーションアプリケーションを利用し,スライドの作成ができる
14週 webページ webページ作成の方法について理解できる
15週 前期期末試験
16週 答案返却
課題の提出状況の確認
・解けなった問題について,理解する
・前期に提出している課題について確認する
後期
3rdQ
1週 情報システムの構成 ・コンピュータの構成と動作の仕組みについて理解できる
・ソフトウエアの種類とインタフェースについて理解できる
2週 情報のデジタル化 ・アナログとデジタルの違いについて理解できる
・2進数と情報量の関係について理解できる
・コンピュータの演算の仕組みについて理解できる
・コンピュータでの数値の計算方法について理解できる
・情報のデータ量を小さくする方法について理解できる
3週 情報通信ネットワーク ・情報通ネットワークの構成,ネットワークを効率的に利用するための取り決めについて理解できる
・webページ,メールの仕組み,ネットワークを通じてデータを効率よく転送する工夫について理解できる
4週 情報セキュリティ① ・脅威に対する様々な安全対策について理解できる
・情報セキュリティを確保する方法と技術について理解できる
5週 情報セキュリティ② ・情報を安全に取り扱うための技術について理解できる
6週 問題解決 ・問題解決の手順について理解できる
・問題の発見・明確化・解決案の策定・実行の方法について理解できる
7週 データの活用① ・データを収集したり,整理したりする方法について理解できる
・表計算ソフトの活用方法について理解できる
8週 データの活用② ・データを適切なグラフや図に表現することができる
・データ分析の手法について理解できる
・データベースの種類とその仕組みについて理解できる
4thQ
9週 モデル化 ・モデル化の意味,分類について理解できる
・モデル化する手順と方法を理解し,様々なモデルを作成できる
10週 シミュレーション ・シミュレーションの意味について理解し,確率的モデルのシミュレーションを行える
・問題解決のためにシミュレーションを活用できる
11週 プログラミングの方法 ・アルゴリズムを用いてプログラムを表現できる
・プログラミング言語の種類とその特徴について理解できる
12週 課題解決演習 ・課題に対して,今まで学習してきた手法を用いて,解決方法を考えることができる
13週 課題解決演習 ・課題に対して,今まで学習してきた手法を用いて,解決方法を考えることができる
14週 課題解決演習 ・課題に対して,今まで学習してきた手法を用いて,解決方法を考えることができる
15週 後期期末試験
16週 答案返却
後期の課題の提出状況の確認
・解けなった問題について,理解する
・前期に提出している課題について確認する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3前5
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前5
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。2前5
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前7,前9,前10
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3前1,前2
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3前6,前7
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3前6
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前3,前4,前5
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前3,前4,前5
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前3,前4,前5
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3前3,前4,前5

評価割合

試験課題合計
総合評価割合4060100
基礎的能力4060100
専門的能力000
分野横断的能力000