生産システム実習基礎

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生産システム実習基礎
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材
担当教員 山田 誠,中村 尚彦,川合 政人,山田 一雅,藤原 亮,藤原 孝洋,東海林 智也,今野 慎介

到達目標

1. a)種々の加工方法理解し,工作機械を用いた加工ができる。
b)形状,表面性状の測定方法を理解し,形状・表面粗さの測定ができる。
c)電流計,電圧計を扱うことができ,その電気回路を構成することができる。
d)マイコンプログラミングを理解し,無線通信プログラムを作成できる。
2. 加工,測定,電気回路,プログラミング,制御,通信の基礎技術を理解し,実施した実習内容を報告書としてまとめることができる。
3. 集団の中での役割や責任を理解し,自ら進んでものごとに取り組むことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1加工・測定・制御・通信機器を使用すること(プログラミングを含む)ができ,その結果を評価することができる。加工・測定・制御・通信機器の使用方法を理解し実行すること(プログラミングを含む)ができる。加工・測定・制御・通信機器の使用方法を理解すること(プログラミングを含む)ができない。
評価項目2実施した実習内容・実習結果およびその評価を正確に期日までに報告でき,自身で考察できる。実施した実習内容・実習結果,を正確に期日までに報告できる。実施した実習内容を報告できない。
評価項目3周りの状況を把握し,自分の役割・責任を理解し,主体的に行動できる。周りの状況を把握し,自分の役割・責任を理解し行動できる。自分の役割・責任を理解し行動できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生産システム工学系技術者として必要な基礎知識を得るために,実習工場での加工・測定実習を4回,電気電子実習を4回,情報実習を4回,それぞれ実施する。それぞれの演習の概念や方法の意味を理解し,それらの知識を必要に応じて活用できることを目標とする。
授業の進め方・方法:
実習工場での加工・測定実習を4回,電気電子実習を4回,情報実習を4回,それぞれ実施する。
注意点:
各テーマにおいて,レポート60%,成果品・実技40%,で評価する。それぞれの実習テーマの評点割合は工場1/3,電気電子:1/3,情報:1/3とする。ただしレポートが1通でも提出されない場合,全レポートの評点をゼロとする。
・どのテーマにおいても,教員の指示に従って実験を行うこと。
・事前にテキスト等を確認し,その回で行う実習内容を把握しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス ・安全作業について説明できる。
・実習内容について説明できる。
2週 工場実習テーマについて各クラスを4班に分け、1週毎ローテーションで実施する。
1)旋盤切削加工(円筒,端面加工)
・旋盤加工について説明できる。
・マイクロメータ,ノギスで測定できる。
3週 2)フライス加工(平面加工) ・フライス加工について説明できる。
・正面フライス,エンドミルなどの加工工具を説明できる。
・表面粗さを説明でき,測定できる。
4週 3)板金加工 ・プレス作業について説明できる。
・絞り加工,切断加工を説明できる。
・レーザー加工について説明できる。
5週 4)CAD/CAM/レーザー加工 ・CADを用いて加工形状のデザインをできる。
・CADデータの利用方法(データ変換)を説明できる。
・CO2レーザー加工機を使用できる。
6週 電気電子系テーマについて各クラスを4班に分け、ローテーションで実施する。
0)ガイダンス
・実習内容について説明できる。
・代表的な機材の基本的な使い方を説明できる。
7週 1)直流回路 1)分流,分圧を測定しLEDを点灯させる回路を組むことができる。
8週 2)交流回路 2)交流回路の電流および電圧を測定することができる。
2ndQ
9週 3)オシロスコープの使い方 3)オシロスコープを用いて波形の観測をできる。
10週 情報系テーマについて,順にクラス一斉実験を行う。
0)ガイダンス 
1)マイコンプログラミングの基礎1
0)マイコンの概要を理解し、説明できる。
1)マイコン上で動作するプログラムの作成手順を理解し,簡単なプログラムを開発することができる。
11週 2)マイコンプログラミングの基礎2 0)マイコンの概要を理解し、説明できる。
1)マイコン上で動作するプログラムの作成手順を理解し,簡単なプログラムを開発することができる。
12週 2)マイコンプログラミングの基礎2 2)マイコンの各種機能を使用したプログラムを開発することができる。
13週 3)マイコンプログラムの応用 3)複雑なプログラムを開発する手順を理解し、マイコンプログラムの開発に適用することができる。
14週 補修・レポート指導
15週 実習内容の確認,総評
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図CADシステムの役割と構成を説明できる。3前4,前5
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。3前4,前5
工作切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。2前2
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。2前2
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。2前3
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。2前3
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3前1
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3前1
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3前1
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3前2
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3前2
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3前3
やすりを用いて平面仕上げができる。3前3
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3前3
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3前2
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3前2
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3前3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3前3
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3前3
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。3前4,前5
電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3前7,前8
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3前9
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3前6

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオ成果実技合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力0000000
専門的能力5000003080
分野横断的能力1000001020