化学ⅡB

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 化学ⅡB
科目番号 0030 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 プリント/数研出版「化学」, 数研出版「化学基礎」 
担当教員 日野 誠

到達目標

1.実験に用いる器,機器の名称を知り,さらに,その使用法に習熟して正確な実験をすることができる.
2.これまで学んだ化学の基礎知識をもとに,実験内容を理解することができる.
3.共同実験者と協力して実験を行い,正確な実験結果を得ることができる.さらに,得られたデータをまとめて適切なレポートを作成することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1種々のガラス器具や機器についてその取り扱いや使用目的を知り,正確かつ迅速な実験を行うことができる.器具や機器の名称を知り,その取り扱いができる.器具や機器の名称が分からず,その使用法を理解していない.
評価項目2実験内容を完全に理解し,担当の教職員の質問に正確に答えることができる.さらに,理解が不十分な共同実験者に対してガイダンスすることができる.実験を遂行する上で必要最低限の知識を持ち,間違いのない実験をすることができる.実験内容が理解できず,どのようにして実験すればよいのかが理解していない.
評価項目3協調性があり,共同実験者と互いに啓発しながら実験ができる.正確な結果を得ることができ,さらに,簡明で平易なレポートを期日までに提出することができる.共同実験者と協調して実験ができる.レポートは必ず提出することができる.共同実験者と協調できず,傍観者的態度で臨むことが多く,レポートを提出できない.

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
化学は物質に関する様々な事柄(性質や反応など)を研究する学問である.化学I,化学IIAにおいて基礎的な知識を学んできたが,これは単なる文字や記号であらわされたものにすぎない.化学は,まず,実験が行われ,それによって得られた結果を集積することによって成り立ってきたものである.この事から,本教科においては,僅か6テーマではあるが,実験を体験することにより,少しでも化学の本質を理解してもらおうとするものである.
授業の進め方・方法:
実験中心と言っても,実験室では教室同様に静粛であるべきことはいうまでもありません.実験は基礎から学ぶものの,正確な実験結果を求め,かつその結果に責任を持てるような姿勢をいつも持つことです.各実験終了後には報告書(レポート)の提出を求めます.
注意点:
実験中心と言っても,実験室では教室同様に静粛であるべきことはいうまでもありません.実験は基礎から学ぶものの,正確な実験結果を求め,かつその結果に責任を持てるような姿勢をいつも持つことです.各実験終了後には報告書(レポート)の提出を求めます.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 防災の観点から,実験室の様々な設備と使い方,および安全に実験を行うために必要なことを修得する.
実験をするために必要な知識(モル濃度,規定度,化学式,化学反応式等)を復習し,理解できる.
客観的で誰が読んでもすぐわかるような実験報告書(レポート)の書き方を修得する.
2週 固体と液体の各種分離法 (1) 各種器具の名称を知り, 使い方が理解できる.
3週 固体と液体の各種分離法 (2) 分離実験の手法を理解でき,レポートが提出できる.
4週 温度による固体の溶解度の変化 (1) 天秤,ガスバーナーの使い方が理解でき,実験装置を組み立てることができる.
5週 温度による固体の溶解度の変化 (2) 固体の溶解度について,その理論を理解し,実験によって求めることができ,レポートが提出できる.
6週 海水の常圧蒸留と水質試験 (1) 常圧蒸溜装置を組み立て,海水から蒸留水を調整できる.
7週 海水の常圧蒸留と水質試験 (2) 蒸留水と海水について,水質検査を行い,レポートが提出できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 試験答案返却・解答解説
金属と硫酸,および硝酸の反応 (1)
・間違った問題の正答を求めることができる.
硫酸と硝酸の特徴や性質を各種金属の反応を通して理解できる.
10週 金属と硫酸,および硝酸の反応 (2) 硫酸と硝酸を安全に取り扱うことができ,公害との関連について理解でき,レポートが提出できる.
11週 中和適定による食酢中の酢酸の定量 (1)  定量分析の基礎である中和滴定について理解できる.
12週 中和適定による食酢中の酢酸の定量 (2)  濃度を理解でき,使用できる。実験結果から市販食酢中の酢酸の含有量を求めることができ,レポートが提出できる.
13週 エステルの合成と性質 (1) エステルの性質を理解できる.
14週 エステルの合成と性質 (2) 酢酸と3種のアルコールからFisherの合成法によりエステルを合成し,その性質を調べ,レポートが提出できる.
15週 追実験・レポート指導
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。2
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。2
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。2
測定と測定値の取り扱いができる。2
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。2
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。2
ガラス器具の取り扱いができる。2
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。2
試薬の調製ができる。2
代表的な気体発生の実験ができる。1
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合30000070100
基礎的能力30000070100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000