到達目標
1.様々な物理量について対応するセンサを用いて測定できる事を体験し,「計測できること」を説明できる.
2.ブレッドボード等を用いて簡単なセンシング回路を組むことができる.
3.習得したことを口頭および文章で適切に報告できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 各センサが計測する物理量と出力する物理量を説明できる | 様々なセンサ素子を用いる事で物理諸量を計測できることが理解できる | それぞれのセンサが計測している物理量について全く説明できない |
評価項目2 | 回路図を見ながらセンシング回路を組むことができ,なおかつ動作原理も説明できる | 適切に助言をもらいながら簡単なセンシング回路を組むことができる | 教えてもらいながらでも,センシング回路を組むことができない |
評価項目3 | 図表を駆使して,他者が十分に理解できる報告を行う事ができる | 適切な日本語で他者が理解できる報告を行う事ができる | 報告書および口頭発表を作成できない |
学科の到達目標項目との関係
函館高専教育目標 A
説明
閉じる
函館高専教育目標 B
説明
閉じる
函館高専教育目標 E
説明
閉じる
函館高専教育目標 F
説明
閉じる
教育方法等
概要:
温度,距離,光などの様々な物理量のセンシングは生産系ものづくりにおける重要な基礎技術である.本講義では様々なセンサの基礎原理を学び,各種センサで「何をセンシングできるか」を他者に説明し,実際に与えられた簡単なセンシング回路を作成できることを到達レベルとする. 回路の設計までは到達目標としない.
授業の進め方・方法:
本講義では,使用するセンサの詳細な内部回路の理解までは求めない.センシングする物理量と,それに対応した出力の物理量(例えば明るさを抵抗の変化で出力,等)を理解することを到達目標としている.本講義の内容はコースによらず生産系ものづくりのために必要となる基礎である.生産システム創造実験I,IIなどでは本講義の知識を存分に役立てて欲しい.
注意点:
最低限,オームの法則と分圧の法則を理解していなければ実習は困難であるので復習してから講義に臨んで欲しい.
◎センシング事例口頭発表会にてプレゼンテーションを汎用的技能(コミュニケーションスキル)として評価する
◎本講義における演習において,テキスト以上の回路に自ら取り組み,優秀な成果を残した学生にはレポートにボーナス点を付与することがある.ただし,総合点は100点満点で打ち切る.
◎講義の進み具合により実施する順番を入れ替えることがある。順番に関わらずすべてのテーマを実施する。
◎講義中の携帯電話の使用,居眠りは3点/回の減点とする.また,安全上の理由から演習に適さない服装・格好をしている学生はその回の成績を0点として受講を拒否することがあるので注意せよ.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス センシング技術の重要性 プレゼン技法基礎 |
この講義の意義を理解し、センシング技術の重要性が説明できる 実社会で使用されているセンサの例を挙げることができる
|
2週 |
センシング事例発表会 |
グループ単位で実社会で使われているセンサについて発表できる
|
3週 |
センシング事例発表会 |
グループ単位で実社会で使われているセンサについて発表できる
|
4週 |
機材使用法の確認 接点式スイッチ |
ブレッドボード,電源,結線,テスター,オシロスコープを使うことができる スイッチを使った直接接触式ON,OFFの体験
|
5週 |
素子の定格と分圧回路の計算 |
抵抗の定格電力や簡単な分圧回路の計算ができる
|
6週 |
LED回路 |
LED点灯回路をブレッドボード上に組むことができる 赤外線と可視光の違いを理解する
|
7週 |
トランジスタによるスイッチング データシートの活用 |
トランジスタを電気的スイッチとして理解できる トランジスタの一般的な定格について理解できる データシートに特性が記載してあることを理解できる
|
8週 |
圧力センサ |
圧力センサによるLED点灯回路を制御できる
|
4thQ |
9週 |
温度センサ |
熱電対とサーミスタを使い,その挙動を確認できる
|
10週 |
磁気センサ |
磁気センサによるLED点灯回路を制御できる
|
11週 |
光センサ |
フォトトランジスタによりLED点灯回路を制御できる
|
12週 |
ロータリーエンコーダの原理1 |
回転数をセンシングする原理を体験する
|
13週 |
ロータリーエンコーダの原理2 |
回転方向をセンシングする原理を体験する
|
14週 |
慣性計測装置 |
慣性装置装置を使用し、加速度・角速度を測定する 慣性装置装置から出力する加速度・角速度の応用を提案できる
|
15週 |
レポート提出予備日 |
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 3 | 後1 |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 3 | 後1 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。 | 2 | 後4 |
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。 | 2 | 後4 |
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。 | 2 | 後10 |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。 | 2 | 後4 |
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。 | 2 | 後6 |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | レポート | 口頭発表 | 成果品 実技 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 90 | 10 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 0 | 0 | 90 | 10 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |