概要:
高学年の数学や物理および専門科目の基礎となる科目で、基礎数学の延長として三角関数と加法定理、および、数列と関数の極限を学んだ後、理工学系の基本とも言える微分法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
「微分積分I」で扱う微分法は、これから学んでいく数学や専門科目などに直接的に使われる分野であり、学習内容をしっかりと身につけることが望まれる。そのために、授業の予習・復習を継続しながら、問題集などを活用して自発的に問題演習に取り組むこと。また、1年次に学んだ数学の内容が基礎となるので、確実な理解のために必要に応じて1年次の内容も復習すること。
継続的な学習の確認としてテストやレポート課題(宿題)を実施し、到達状況を評価する。レポートについては、態度・志向性(主体性および自己管理力)として評価する。また、第8週の特別時間割では定期テストと同等程度の試験を実施する。
注意点:
学習内容についてわからないことがあれば、教員室を積極的に訪問して質問すること。原則的には授業担当の教員が対応するが、都合が合わなければ授業担当にこだわらずにどの教員に当たってもかまわない。本科目は、今後の高専の学びの基礎となる科目のため、未到達レベルの学生には対し、必要に応じて土日や祝日、長期休業期間に補講を実施する。対象者は必ず参加すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
【ガイダンス】 【一般角】 一般角(コア) 【一般角の三角関数】 一般角の三角関数(コア) 三角関数の値の範囲 【弧度法】 弧度法(コア) 扇形の弧の長さと面積 |
・一般角の表し方を理解する ・三角関数の定義を理解し、値を求めることができる ・三角関数の値の取りうる範囲や符号を理解する ・弧度法の定義を理解し、度数法と弧度法で表された角を相互に変換できる ・扇形の弧の長さや面積を、弧度法で表された中心角を用いて求めることができる
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2週 |
【三角関数の性質】 弧度法による三角関数(コア) 三角関数の相互関係(コア) 三角関数の性質 |
・弧度法による三角関数の値を求めることができる ・三角関数の相互関係を理解する ・三角関数を含んだ代数式の変形ができる ・sinθ, cosθ, tanθのどれかが与えられたときにほかの二つの値を求めることができる ・θに関連する角(θ+πや-θなど)の三角関数の値を求めることができる
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3週 |
【三角関数のグラフ】 正弦曲線と正接曲線(コア) 周期関数(コア) いろいろな三角関数のグラフ 正接曲線(コア) |
・三角関数の性質を理解し、そのグラフを描くことができる ・グラフの平行移動や拡大縮小を伴うような三角関数のグラフを描くことができる
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4週 |
簡単な三角方程式(コア) 簡単な三角不等式 cosec, sec, cot |
・三角関数を含む方程式、不等式を解くことができる
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5週 |
【加法定理】 三角関数の加法定理(コア) |
・加法定理を活用できる
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6週 |
【加法定理の応用】 2倍角の公式(コア) 半角の公式(コア) |
・2倍角の公式を加法定理から導き、活用できる ・半角の公式を2倍角の公式から導き、活用できる
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7週 |
積と和差の公式 三角関数の合成 |
・積を和や差に直す公式を加法定理から導き、活用できる ・和や差を積に直す公式を加法定理から導き、活用できる ・三角関数の合成ができる
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8週 |
特別時間割(前期中間試験) 答案返却、定期試験問題解説
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・間違った問題の正答を求めることができる
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2ndQ |
9週 |
【数列】 【等差数列】 等差数列とその一般項(コア) 等差数列の和(コア) |
・数列に関する用語や記号を理解する ・一般項から各項を求めることができる ・等差数列の一般項を求めることができる ・等差数列の和を求めることができる
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10週 |
【等比数列】 等比数列とその一般項(コア) 等比数列の和(コア) |
・等比数列の一般項を求めることができる ・等比数列の和を求めることができる
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11週 |
【いろいろな数列の和】 和の記号Σとその性質(コア) 自然数の累乗の和(2乗まで)(コア) Σの計算 |
・和の記号Σを理解する ・いろいろな数列の和を求めることができる
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12週 |
【関数とその性質】 【関数の極限】 関数の極限(コア) 分母→0のときの極限(コア) |
・関数とその性質について既習事項を確認する ・関数の極限についての用語や記号を理解する ・基本的な関数についての極限を調べることができる ・分母→0のときの極限を求めることができる
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13週 |
x→±∞のときの極限(コア) 無理式の有理化を用いる極限(コア) |
・x→±∞のときの極限を求めることができる ・無理式の有理化を用いて極限を求めることができる
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14週 |
【微分係数】 平均変化率と微分係数(コア) 微分係数と接線の傾き(コア) |
・微分係数の定義を理解する ・微分係数に関する用語や記号を理解する ・微分係数を用いて接線の傾きを求めることができる
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15週 |
【導関数】 導関数の定義(コア) x^nの導関数(コア) |
・導関数の定義を理解する ・導関数についての用語や記号を理解する ・x^nの導関数を求めることができる
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16週 |
前期期末試験 答案返却、定期試験問題解説 |
・間違った問題の正答を求めることができる
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後期 |
3rdQ |
1週 |
【導関数の性質】 関数の定数倍、和差の微分法(コア) 関数の積の微分法(コア) 関数の商の微分法(コア) |
・関数の定数倍、和差の微分法を理解し、活用できる ・関数の積や商の微分法を理解し、活用できる
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2週 |
xの有理数乗の微分法(コア) f(ax+b)の微分法(コア) |
・xの有理数乗の微分法を理解し、活用できる ・f(ax+b)の微分法を理解し、活用できる
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3週 |
【三角関数の導関数】 三角関数の極限値(コア) 三角関数の導関数(コア) |
・三角関数についての極限値を求めることができる ・三角関数の導関数を求めることができる
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4週 |
【指数関数の導関数】 eの定義(コア) 指数関数の導関数(コア) 自然対数(コア) 極限値によるeの表現 |
・eの定義を理解する ・指数関数の導関数を求めることができる ・自然対数や極限値によるeの表現を理解する
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5週 |
【合成関数の導関数】 合成関数の微分法(コア) |
・合成関数の意味を理解する ・合成関数の微分法を理解し、活用できる
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6週 |
【対数関数の導関数】 対数関数の導関数(コア) 逆関数の導関数 対数微分法 |
・対数関数の導関数を求めることができる ・逆関数の導関数を求めることができる ・対数微分法を理解し、活用できる
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7週 |
【逆三角関数とその導関数】 逆三角関数の定義(コア) 逆三角関数の導関数(コア) 【関数の連続】 右側・左側極限値 関数の連続 |
・逆三角関数の定義を理解し、典型的な値を求めることができる ・逆三角関数の導関数を求めることができる ・左側極限と右側極限について理解する ・関数の連続性について理解する
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8週 |
特別時間割(後期中間試験) 答案返却、定期試験問題解説 |
・間違った問題の正答を求めることができる
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4thQ |
9週 |
【接線と法線】 接線の方程式(コア) 法線の方程式 【関数の増減】 平均値の定理の図形的意味 関数の増減と増減表(コア) 定数関数であるための十分条件 |
・微分係数を利用して、曲線の接線や法線の方程式を求めることができる ・平均値の定理の図形的意味を理解する ・導関数を調べて関数の増減表を作成することができる ・定数関数であるための十分条件について理解する
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10週 |
【極大と極小】 極値(コア) グラフの概形(コア) |
・極値をとるための必要条件について理解する ・増減表を利用して、関数の極値を求めることができる ・増減表を利用して、グラフの概形を描くことができる
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11週 |
【関数の最大・最小】 閉区間における増減と最大・最小(コア) 最大値・最小値問題 不等式への応用 |
・増減表を利用して、関数の極値および最大・最小値を求めることができる ・最大値・最小値問題を解くことができる ・増減表を利用して、不等式を証明することができる
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12週 |
【不定形の極限】 ロピタルの定理 グラフの概形への応用 【高次導関数】 第2次導関数(コア) 第n次導関数(コア) ライプニッツの公式 |
・ロピタルの定理を理解する ・不定形の極限値を求め、グラフの概形を描くことができる ・高次導関数に関する用語や記号を理解する ・基本的な高次導関数を求めることができる ・ライプニッツの公式を理解する
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13週 |
【曲線の凹凸】 第2次導関数の符号と凹凸 第2次導関数を含む増減表とグラフ 変曲点 |
・第2次導関数の符号と曲線の凹凸について理解する ・第2次導関数を含む増減表を利用して関数のグラフを描くことができ、また、変曲点を求めることができる
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14週 |
【媒介変数表示と微分法】 曲線の媒介変数表示(コア) 媒介変数表示の関数の導関数(コア) 媒介変数表示の曲線上の接線 |
・曲線の媒介変数表示について理解し、簡単な曲線を描くことができる ・媒介変数表示の関数の導関数を求めることができる ・媒介変数表示の曲線上の接線を求めることができる
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15週 |
【速度と加速度】 速度と加速度 |
・時刻tに関する変化率について理解し、速度・加速度を求めることができる
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16週 |
学年末試験 答案返却、定期試験問題解説 |
・間違った問題の正答を求めることができる
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 一般角の三角関数の値を求めることができる。 | 3 | 前1 |
角を弧度法で表現することができる。 | 3 | 前2 |
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | 前2,前3 |
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。 | 3 | 前5,前6,前7 |
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。 | 3 | 前4 |
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。 | 3 | 前9,前10 |
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。 | 3 | 前11 |
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。 | 3 | 前12,前13 |
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。 | 3 | 前14 |
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。 | 3 | 後1 |
合成関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 後5 |
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 後3,後4,後6 |
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 後7 |
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。 | 3 | 後9,後10 |
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。 | 3 | 後11 |
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。 | 3 | 後9 |
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。 | 3 | 後12 |
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。 | 3 | 後14 |