微分積分ⅠA

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 微分積分ⅠA
科目番号 0046 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 「新 基礎数学 改訂版」,「新 微分積分I 改訂版」(大日本図書)/「新 基礎数学 問題集 改訂版」,「新 微分積分I 問題集 改訂版」(大日本図書)
担当教員 須藤 絢,隅田 真一郎

到達目標

代表的な項目として以下の3項目をあげる
1.三角関数の加法定理とそれから導出される公式を関連する問題に適用できる
2.基本的な関数の極限を求めることができる
3.微分係数や導関数について理解し,x^nの導関数を求めることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1三角関数の加法定理から、必要に応じて派生する公式を導出することができ、関連する問題に適用できる三角関数の加法定理と、倍角・半角等の主な公式を示すことができ、基本的な問題に適用できる三角関数の加法定理や、倍角・半角等の主な公式を基本的な問題に適用できない
評価項目2各種の基本的な関数に対し、それに応じた極限の求め方を適用でき、極限値を求めることができる代表的な関数に対し、極限の求め方を適用し、極限値を求めることができる代表的な関数に対して、その極限値を求めることができない
評価項目3微分係数や導関数について定義を用いた表現を含めて十分理解し、x^nを含む導関数を求めることができる微分係数や導関数について理解し、x^nの導関数を求めることができる微分係数や導関数についての理解が不十分であり、x^nの導関数を求めることができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高学年の数学や物理および専門科目の基礎となる科目で、基礎数学の延長として三角関数と加法定理、および、数列と関数の極限を学んだ後、理工学系の基本とも言える微分法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
「微分積分I」で扱う微分法は、これから学んでいく数学や専門科目などに直接的に使われる分野であり、学習内容をしっかりと身につけることが望まれる。そのために、授業の予習・復習を継続しながら、問題集などを活用して自発的に問題演習に取り組むこと。また、1年次に学んだ数学の内容が基礎となるので、確実な理解のために必要に応じて1年次の内容も復習すること。
継続的な学習の確認としてテストやレポート課題(宿題)を実施し、到達状況を評価する。レポートについては、態度・志向性(主体性および自己管理力)として評価する。また、第8週の特別時間割では定期テストと同等程度の試験を実施する。
注意点:
学習内容についてわからないことがあれば、教員室を積極的に訪問して質問すること。原則的には授業担当の教員が対応するが、都合が合わなければ授業担当にこだわらずにどの教員に当たってもかまわない。本科目は、今後の高専の学びの基礎となる科目のため、未到達レベルの学生には対し、必要に応じて土日や祝日、長期休業期間に補講を実施する。対象者は必ず参加すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 【ガイダンス】
【一般角】
 一般角(コア)
【一般角の三角関数】
 一般角の三角関数(コア)
 三角関数の値の範囲
【弧度法】
 弧度法(コア)
 扇形の弧の長さと面積
・一般角の表し方を理解する
・三角関数の定義を理解し、値を求めることができる
・三角関数の値の取りうる範囲や符号を理解する
・弧度法の定義を理解し、度数法と弧度法で表された角を相互に変換できる
・扇形の弧の長さや面積を、弧度法で表された中心角を用いて求めることができる
2週 【三角関数の性質】
 弧度法による三角関数(コア)
 三角関数の相互関係(コア)
 三角関数の性質
・弧度法による三角関数の値を求めることができる
・三角関数の相互関係を理解する
・三角関数を含んだ代数式の変形ができる
・sinθ, cosθ, tanθのどれかが与えられたときにほかの二つの値を求めることができる
・θに関連する角(θ+πや-θなど)の三角関数の値を求めることができる
3週 【三角関数のグラフ】
 正弦曲線と正接曲線(コア)
 周期関数(コア)
 いろいろな三角関数のグラフ
 正接曲線(コア)
・三角関数の性質を理解し、そのグラフを描くことができる
・グラフの平行移動や拡大縮小を伴うような三角関数のグラフを描くことができる
4週  簡単な三角方程式(コア)
 簡単な三角不等式
 cosec, sec, cot
・三角関数を含む方程式、不等式を解くことができる
5週 【加法定理】
 三角関数の加法定理(コア)
・加法定理を活用できる
6週 【加法定理の応用】
 2倍角の公式(コア)
 半角の公式(コア)
・2倍角の公式を加法定理から導き、活用できる
・半角の公式を2倍角の公式から導き、活用できる
7週  積と和差の公式
 三角関数の合成
・積を和や差に直す公式を加法定理から導き、活用できる
・和や差を積に直す公式を加法定理から導き、活用できる
・三角関数の合成ができる
8週 特別時間割(前期中間試験)
答案返却、定期試験問題解説
・間違った問題の正答を求めることができる
2ndQ
9週 【数列】
【等差数列】
 等差数列とその一般項(コア)
 等差数列の和(コア)
・数列に関する用語や記号を理解する
・一般項から各項を求めることができる
・等差数列の一般項を求めることができる
・等差数列の和を求めることができる
10週 【等比数列】
 等比数列とその一般項(コア)
 等比数列の和(コア)
・等比数列の一般項を求めることができる
・等比数列の和を求めることができる
11週 【いろいろな数列の和】
 和の記号Σとその性質(コア)
 自然数の累乗の和(2乗まで)(コア)
 Σの計算
・和の記号Σを理解する
・いろいろな数列の和を求めることができる
12週 【関数とその性質】
【関数の極限】
 関数の極限(コア)
 分母→0のときの極限(コア)
・関数とその性質について既習事項を確認する
・関数の極限についての用語や記号を理解する
・基本的な関数についての極限を調べることができる
・分母→0のときの極限を求めることができる
13週  x→±∞のときの極限(コア)
 無理式の有理化を用いる極限(コア)
・x→±∞のときの極限を求めることができる
・無理式の有理化を用いて極限を求めることができる
14週 【微分係数】
 平均変化率と微分係数(コア)
 微分係数と接線の傾き(コア)
・微分係数の定義を理解する
・微分係数に関する用語や記号を理解する
・微分係数を用いて接線の傾きを求めることができる
15週 【導関数】
 導関数の定義(コア)
 x^nの導関数(コア)
・導関数の定義を理解する
・導関数についての用語や記号を理解する
・x^nの導関数を求めることができる
16週 前期期末試験
答案返却、定期試験問題解説
・間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合90100100
基礎的能力90100100
専門的能力0000
分野横断的能力0000
0000