化学ⅡB

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 化学ⅡB
科目番号 0052 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 PEL化学 実教出版 /プリント  参考 化学基礎 数研出版   
担当教員 横山 泰範

到達目標

1.実験に用いる器具,機器の名称,使用法に習熟して,安全で正確な実験をすることができる.
2.これまで学んだ化学の基礎知識をもとに,実験内容を理解することができる.
3.共同実験者と協力して実験を行い,得られたデータをまとめて,適切なレポートを作成することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1種々のガラス器具や機器についてその取り扱いや使用目的を知り,正確かつ迅速な実験を行うことができる.器具や機器の名称を知り,その取り扱いができる.器具や機器の名称が分からず,その使用法を理解していない.
評価項目2実験内容を完全に理解し,担当の教職員の質問に正確に答えることができる.さらに,理解が不十分な共同実験者に対してガイダンスすることができる.実験を遂行する上で必要最低限の知識を持ち,間違いのない実験をすることができる.実験内容が理解できず,どのようにして実験すればよいのかが理解していない.
評価項目3協調性があり,共同実験者と互いに啓発しながら実験ができる.正確な結果を得ることができ,さらに,簡明で平易なレポートを期日までに提出することができる.共同実験者と協調して実験ができる.レポートは必ず提出することができる.共同実験者と協調できず,傍観者的態度で臨むことが多く,レポートを提出できない.

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
化学は物質に関する様々な事柄(性質や反応など)を研究する学問である.化学I,化学IIAにおいて基礎的な知識を学んできた.
本科目においては,4テーマの基本的な実験を行うことにより,少しでも化学の本質を理解してもらおうとするものである.
尚,授業内容は公知の情報に限定される.
授業の進め方・方法:
教室と実験室の隔週科目.
実験テーマに関する講義等を行い,翌週に実験室にて実験を行う.実験室ではテキスト(プリント)と筆記用具を持参し,担当教員の指示のもとで,静粛に行う.

各実験終了後には報告書(レポート)の提出を求める.
注意点:
<教室>
・過度な私語や,指示に従わない,寝るなどの行為は厳禁とし,減点対象とする.実験テーマに関する講義のため,集中して取り組むこと.
<実験室>
・別紙にて,配布する.概要は服装や靴に関すること,時間に関すること,実験前・実験中・実験後に関すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 全体ガイダンス
防災の観点から,実験室の様々な設備と使い方,および安全に実験を行うために必要なことを修得する.
実験をするために必要な知識(モル濃度,規定度,化学式,化学反応式等)を復習し,理解できる.
客観的で誰が読んでもすぐわかるような実験レポートの書き方を修得する.
2週 テーマ1説明 様々な分離方法の原理を理解し、物質を分離する方法を適切に選択できる。
3週 各種物質の分離方法① 天秤や試薬の使い方が理解でき,実験装置を組み立てることができる.
4週 各種物質の分離方法② 分離実験の手法を理解でき,レポートが提出できる.
5週 テーマ2 固体の溶解度について,その理論を理解し,実験することができる.
6週 固体の溶解度と再結晶① 役割分担や協力ができ,クラス全体で情報を共有することができる.
7週 固体の溶解度と再結晶② 実験記録をもとに作図することができ,レポートが提出できる.
8週 中間試験 これまで行った実験について、器具・操作・注意点などを把握している
4thQ
9週 試験答案返却・解答解説・レポート指導等
テーマ3ガイダンス
間違った問題の正答を求めることができる.レポートなどに関する指導
定量分析の基礎である中和滴定について理解できる.
10週 中和適定① 酸および塩基の濃度を理解でき,使用できる.
11週 中和適定② 実験結果から市販食酢中の酢酸の含有量を求めることができ,レポートが提出できる.
12週 テーマ4ガイダンス 硫酸と硝酸の特徴や性質を各種金属の反応を通して理解し,観察することができる.
13週 金属と酸の反応① 強酸をはじめとした試薬を安全に取り扱い,気体の発生実験を適切に実施することができる.
14週 金属と酸の反応② 酸や金属を含んだ廃液処理法など、公害との関連について理解できる.
15週 期末試験 これまで行った実験について、器具・操作・注意点などを把握している
16週 試験答案返却・解答解説・レポート指導等
間違った問題の正答を求めることができる.
レポートなどに関する指導

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。2
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3後1
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3後1
測定と測定値の取り扱いができる。3後1
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3後1
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3後1
ガラス器具の取り扱いができる。3後1
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3後1
試薬の調製ができる。3後1
代表的な気体発生の実験ができる。3後1
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3後1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合20000080100
基礎的能力2000007090
専門的能力0000000
分野横断的能力000001010