電気磁気学Ⅱ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気磁気学Ⅱ
科目番号 0060 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気磁気学(石井良博著、コロナ社)
担当教員 湊 賢一

到達目標

1.磁気回路の概念が理解でき、磁束、起磁力、磁気抵抗を計算できる。
2.ローレンツ力を理解し、空間中において荷電粒子が電界と磁界から受ける力を計算できる。
3.電磁誘導の概念が理解でき、起電力の計算ができる。
4.自己インダクタンス、相互インダクタンス、結合係数、静磁エネルギーが理解でき、結合したコイルにおける諸量を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1磁気回路について理解し、様々な磁気回路の磁束、起磁力、磁気抵抗を導き出せる。磁気回路について説明でき、与えられた数式を用いて磁束、起磁力、磁気抵抗を計算できる。磁気回路について説明できず、磁束、起磁力、磁気抵抗を計算できない。
評価項目2ローレンツ力を理解し、荷電粒子が電界から受けることから磁界から受ける力を導き出せる。ローレンツ力を説明でき、与えられた数式を用いて、荷電粒子が電界から受けることから磁界から受ける力を計算できる。ローレンツ力を説明できず、荷電粒子が電界から受けることから磁界から受ける力を計算できない。
評価項目3電磁誘導について理解し、電磁誘導により回路に誘起される起電力を導き出せる。電磁誘導について説明でき、与えられた数式を用いて電磁誘導により回路に誘起される起電力を計算できる。電磁誘導について説明できず、与えられた数式を用いて電磁誘導により回路に誘起される起電力を計算できない。
評価項目4自己インダクタンス、相互インダクタンス、結合係数、静磁エネルギーについて理解し、様々なコイルの結合における諸量を導き出せる。自己インダクタンス、相互インダクタンス、結合係数、静磁エネルギーについて説明でき、与えられた数式を用いてコイルの結合における諸量を計算できる。自己インダクタンス、相互インダクタンス、結合係数、静磁エネルギーについて説明できず、コイルの結合における諸量を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気電子工学はすべての電気・磁気の物理現象を応用している。電気磁気学Ⅱでは、磁気の物理現象を学び、磁界、磁束密度、磁気モーメント、磁化、インダクタンス等の諸量間の相互関係を理解し、その現象を数学的に導出できるよう学習する。
授業の進め方・方法:
○学習上の留意点および助言:
 ・公式や解法の暗記に偏ることなく,概念(イメージ)を持つように努力する事を心がけること.
 ・必ず問題を解く復習をし,問題を解く能力を修得するとともに,理解度を自己チェックすること.
 ・上学年の授業との関係に留意し,目的意識を持って学習する事.
○関連する科目: 物理,電子工学,電気電子材料
○事前の準備 : 中学校で履修した理科ならびに第1学年の工学リテラシー科目(電気電子コース),第2学年前期の電気磁気学基礎,第2学年後期の電気磁気学Iについて,十分に復習した上で授業に臨むこと.
注意点:
◎授業中の居眠り,授業担当者が必要と認めた場合以外のスマートデバイスの使用については,最終成績から3点/回の減点を行うので,十分に注意すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(0.5h)
磁極,磁化,透磁率,磁束密度(1.5h,コア)
授業内容・評価方法・スケジュール,関連分野の紹介
磁極,磁化,透磁率,磁束密度を計算できる.
2週 磁極,磁化,透磁率,磁束密度を計算できる.(2h,コア) 磁極,磁化,透磁率,磁束密度を計算できる.
3週 右ねじの法則,アンペアの法則(2h,コア) 右ねじの法則,アンペアの法則を用いて,電流による磁界を計算できる.
4週 右ねじの法則,アンペアの法則(2h,コア) 右ねじの法則,アンペアの法則を用いて,電流による磁界を計算できる.
5週 ビオサバールの法則,磁気回路(2h,コア) ビオサバールの法則を用いて,電流による磁界を計算できる.起磁力,磁気抵抗を導出し,磁気回路を用いて磁束を計算できる.
6週 ビオサバールの法則,磁気回路(2h,コア) ビオサバールの法則を用いて,電流による磁界を計算できる.起磁力,磁気抵抗を導出し,磁気回路を用いて磁束を計算できる.
7週 ビオサバールの法則,磁気回路(2h,コア) ビオサバールの法則を用いて,電流による磁界を計算できる.起磁力,磁気抵抗を導出し,磁気回路を用いて磁束を計算できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却・解答解説等(2h) 間違った問題の正答を求める事ができる.
10週 電磁力,ローレンツ力,電磁誘導の法則(2h,コア) 磁界中の運動する荷電粒子に働く力を計算できる.
ファラデーの電磁誘導の法則により起電力を計算できる.
11週 電磁力,ローレンツ力,電磁誘導の法則(2h,コア) ファラデーの電磁誘導の法則により起電力を計算できる.
12週 電磁力,ローレンツ力,電磁誘導の法則(2h,コア) ファラデーの電磁誘導の法則により起電力を計算できる.
13週 電磁力,ローレンツ力,電磁誘導の法則(2h,コア) ファラデーの電磁誘導の法則により起電力を計算できる.
14週 電磁力,ローレンツ力,電磁誘導の法則(2h,コア) ファラデーの電磁誘導の法則により起電力を計算できる.
15週 期末試験
16週 試験返却・解答解説等(2h) 間違った問題の正答を求める事ができる.
後期
3rdQ
1週 渦電流,表皮効果(2h) 渦電流,表皮効果について説明できる.
2週 自己インダクタンス,相互インダクタンス(2h, コア) 自己誘導,相互誘導について説明し,自己インダクタンス,相互インダクタンス,結合係数を計算できる.
3週 自己インダクタンス,相互インダクタンス(2h, コア) 自己誘導,相互誘導について説明し,自己インダクタンス,相互インダクタンス,結合係数を計算できる.
4週 自己インダクタンス,相互インダクタンス(2h, コア) 自己誘導,相互誘導について説明し,自己インダクタンス,相互インダクタンス,結合係数を計算できる.
5週 インダクタンスの接続と計算(2h) インダクタンスの直列・並列接続による合成インダクタンスの計算ができる.同軸ケーブル,平行往復線路等の自己インダクタンスを計算できる.
6週 静磁エネルギー(2h, コア) 静磁エネルギー,インダクタンスのエネルギーを計算できる.
7週 静磁エネルギー(2h, コア) 静磁エネルギー,インダクタンスのエネルギーを計算できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却・解答解説等(2h) 間違った問題の正答を求める事ができる.
10週 非一様な電界の場における電界と電位(2h) 非一様電界の場における電界から電位,位置エネルギーの関係を計算できる.
11週 非一様な電界の場における電界と電位(2h) 非一様電界の場における電界から電位,位置エネルギーの関係を計算できる.
12週 静電エネルギー,変位電流(2h,コア) 静電エネルギー密度,コンデンサのエネルギーを計算できる.電束密度,変位電流,変位電流による磁界を計算できる.
13週 静電エネルギー,変位電流(2h,コア) 静電エネルギー密度,コンデンサのエネルギーを計算できる.電束密度,変位電流,変位電流による磁界を計算できる.
14週 静電エネルギー,変位電流(2h,コア) 静電エネルギー密度,コンデンサのエネルギーを計算できる.電束密度,変位電流,変位電流による磁界を計算できる.
15週 学年末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4後10,後11
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4後10,後11
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4後10,後11
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4後10,後11
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4後12,後13,後14
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4後12,後13,後14
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4後12,後13,後14
静電エネルギーを説明できる。4後12,後13,後14
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4前1,前2
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。4前5,前6,前7
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4前3,前4,前5,前6,前7
磁界中の電流に作用する力を説明できる。4前5,前6,前7,前10,前11,前12,前13,前14
ローレンツ力を説明できる。4前10,前11,前12,前13,前14
磁気エネルギーを説明できる。4前10,前11,前12,前13,前14
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4前10,前11,前12,前13,前14,後6,後7
自己誘導と相互誘導を説明できる。4後2,後3,後4,後5,後6,後7
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4後2,後3,後4,後5,後6,後7

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000