材料力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 材料力学Ⅰ
科目番号 0074 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基礎材料力学, 小泉 堯 監修, 養賢堂/S. Timoshenko, D.H. Young, Elements of Strength of Materials, Van Nostrand Reinhold Company
担当教員 川上 健作

到達目標

1.断面が変化する棒や自重を考慮しなければいけない棒において応力とひずみが計算できる.
2.両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について応力や熱応力が計算できる.
3.棒のねじりについてせん断応力およびねじれ角が計算できる.
4.はりの曲げにおいてせん断力や曲げモーメントが計算でき,S.F.D.やB.M.D.が作成できる.
5.各種断面の図心や断面二次モーメントが計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1断面が変化する棒や自重を考慮しなければいけない棒の計算を設計に応用できる.断面が変化する棒や自重を考慮しなければいけない棒において応力とひずみの計算ができる.面が変化する棒や自重を考慮しなければいけない棒において応力とひずみの計算方法を理解していない.
評価項目2不静定問題について応力や熱応力,変位が計算できる.不静定問題について条件式からの計算方法を理解している.不静定問題において力のつり合い式と変位の条件式がたてられない.
評価項目3棒のねじりについての計算を設計に応用できる.棒のねじりについてせん断応力およびねじれ角が計算できる.棒のねじりについてせん断応力およびねじれ角の計算方法を理解していない.
評価項目4複数の荷重が作用するはりの曲げにおいてせん断力や曲げモーメントの式を求め,S.F.D.やB.M.D.が作成できる.単純なはりの曲げにおいてせん断力や曲げモーメントの式を求め,S.F.D.やB.M.D.が作成できる.はりの曲げにおいてせん断力や曲げモーメントの式の求め方を理解していない.
評価項目5各種断面の図心や断面二次モーメントが計算できる.各種断面の図心断面二次モーメントの計算方法を理解している.各種断面の図心断面二次モーメントの計算方法を理解していない.

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料の強度計算や機械的特性などの機械設計においての基礎知識を習得する.また,設計や材料試験における力学計算,データの読みとりなどの基礎技術を身につける.これらの知識を機械の専門分野の中で提要できることを到達レベルとする.
授業の進め方・方法:
機械設計の基礎となる材料力学の高度な専門知識を習得するために,この学年では理論としての基礎知識と力学計算の演習を通して学習します.材料力学では一般的に文字による理論式に数値を代入して計算を行います.
注意点:
式を覚えるだけでなくその理論を理解するようにしてください.2年生で履修した「力学基礎」の材料力学の内容を基本としていますので,その内容を復習しておいてく必要があります.また,各授業内容が継続的な内容となるため,各回の授業内容についてしっかり復習することが必要です.

※本講義で扱う内容はすべてコアである.機械系の卒業生として習得していて当然の知識として期待されることに留意してほしい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(0.5h)
斜断面上の応力(1.5h)

・軸線と傾きを持つ断面に作用する応力が計算できる
2週 引張と圧縮
・真直棒(2h)
・断面が変化する棒について応力と伸びを計算できる
・棒の自重によって生じる応力とひずみを計算できる
3週 ・不静定問題(2h) ・両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について,応力を計算できる
4週 ・不静定問題(2h) ・両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について,応力を計算できる
5週 ・熱応力(2h) ・線膨張係数の意味を理解し,熱応力を計算できる
6週 ・熱応力(2h) ・線膨張係数の意味を理解し,熱応力を計算できる
7週 ・薄肉円輪(2h) ・薄肉円輪に生じるフープ応力と変形量を計算できる
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却,解答解説等(1h)
ねじり(1h)
・試験問題を通じて間違った箇所を理解できる
・ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる
・丸棒および中空丸棒について,断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる
10週 ねじり(2h) ・ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる
・丸棒および中空丸棒について,断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる
・軸のねじり剛性の意味を理解し,軸のねじれ角を計算でき知る
11週 曲げ(1h)
せん断力と曲げモーメント(1h)
・はりの定義や種類,はりに加わる荷重の種類を説明できる
・はりに作用する力のつりあい,せん断力および曲げモーメントを計算できる
12週 せん断力と曲げモーメント(2h) ・はりに作用する力のつりあい,せん断力および曲げモーメントを計算できる
・各種の荷重が作用するはりのせん断力図と曲げモーメント図を作成できる
13週 図心と断面一次モーメント(2h) ・各種断面の図心を計算できる
14週 断面二次モーメント(2h) ・各種断面の断面二次モーメントを計算できる
15週 期末試験
16週 試験返却,解答解説等(2h) ・試験問題を通じて間違った箇所を理解できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10
応力とひずみを説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10
許容応力と安全率を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4後3,後4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4後5,後6
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4後10
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4後9,後10
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4後9,後10
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4後9,後10
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4後11
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4後11,後12
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4後11,後12
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4後13,後14
計測制御国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000