工業力学基礎

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工業力学基礎
科目番号 0088 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新編機械工学講座8 鈴木,遊佐,野沢著 工業力学 コロナ社
担当教員 山田 誠,川上 健作,鈴木 学

到達目標

1. 1点に働く力の分解・合成ができ,力の釣り合いを評価できる
2. モーメントを理解し,剛体に働く力の合成を評価できる.
3. 摩擦力を評価することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11点に働く力の合成.分解ができ,力の釣り合いの条件を求めることができる.2つの力の合成,および直交座標系での力の分解が計算できる.力の合成.分解ができない.
評価項目2剛体に働くモーメントや力の合成ができ,トラスに働く力や重心を求めることに応用できる.モーメントを計算することができ,剛体に働く力の合成をすることができる.モーメントを求めることができない.
評価項目3すべり摩擦,ころがり摩擦の計算をすることができる.簡単なすべり摩擦の計算や転がり摩擦係数の計算ができる.すべり摩擦やころがり摩擦の計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械工学で必要とする力学の基礎知識である剛体に働く力とつりあいに関する基本法則を理解し,実際の機械や機構の力学に関する基礎的な問題を解決できることを目標とする.
授業の進め方・方法:
数学や物理などの基礎知識に基づき,静力学の基本原理を理解出来ることを目標としている.「物理」や「数学」で履修した内容を基礎としており,その内容を十便理解していることを前提に授業を進めるため,基礎となる科目の内容を復習しておく必要がある.また,授業内容は継続的な内容であるため,各回の授業内容についてしっかり復習することが必要である.
注意点:
なお,本講義で扱う内容はすべてコアです.機械系を含む複合学科の卒業生として習得していて当然の知識として期待されることに留意してください.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
力のベクトル
学習意義,授業計画,評価方法,諸注意を理解する
力のベクトル表記と加算,減算ができる
2週 1点に作用する力の合成と分解 1点に作用する力の合成および分解ができる
3週 力のモーメント モーメントの定義と単位を説明できる
4週 1点に作用する力のつりあい 1点に作用する力のつりあいが計算できる
5週 着力点の異なる力 着力点の異なる力の移動と平行でない2力の合成ができる
6週 偶力 偶力と力のおきかえができる
7週 3力以上の力の合成 剛体に働く3力以上の力の合成ができる
8週 中間試験
4thQ
9週 試験答案返却・解答解説 試験問題の解説を通じて正しい解答を理解する
10週 剛体に働く力のつりあい 剛体に働く力のつりあいの計算ができる
11週 トラス 簡単なトラスに働く力を計算できる
12週 重心 平行力の合成と平面図形の重心の計算ができる
13週 摩擦力 静止摩擦係数と運動摩擦係数を用いた計算ができる
14週 すべり摩擦ところがり摩擦 物体に働くすべり摩擦,ころがり摩擦の計算ができる
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 試験問題の解説を通じて正しい解答を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3後7,後10
重心に関する計算ができる。3後12
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3後1
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3後2
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3後4
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。2後3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。2後6
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。2後5
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。2後12
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。2後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000