機械工作実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 機械工作実習Ⅱ
科目番号 0093 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 自作プリント/安全手帳、Webclass(eラーニング)
担当教員 川上 健作

到達目標

1.製品を作るための工作法の概念や方法を理解し,目標とする寸法・精度の製品を加工できる。
2.情報技術を活用した製作図作成と加工方法を理解する。
3.組立に必要な加工精度を理解し、部品の寸法測定,検品,組み立て,調整ができる。
4.実習内容を理解し、レポートにまとめるとともに、他者に説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1種々の加工法により精度の高い製品を作成できる。種々の加工法により製品を作成できる。機械加工ができない。
評価項目2CAD/CAMの手法を用いて加工法を理解でき、想定した形状の製品を作成できる。CAD/CAMの手法を用いて想定した形状の製品を作成できる。CAD/CAMおよびコンピュータを使えない。
評価項目3部品を用いて組み立てができ、実際に使用可能になるように調整できる。部品の寸法測定から組立を可能にする部品の検品ができる。製品を組立てられない。
評価項目4実習内容に関連した工作法の原理や注意することをレポートに纏めることができる.実習内容をレポートに纏めることができる.実習内容をレポートに書けない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
種々の工作機械を用いた材料加工により,モノづくりの基本となる創造力と実践力とを身につけ,製品を作るための基礎的な知識を習得する。また、情報技術を活用した製作図作成と加工方法を理解する。製品の組立・修正作業を通して、加工方法と加工精度の関連・その意味を理解し,それらの知識を必要に応じて活用できることを目標とする。
なお授業内容は公知の情報のみに限定されている。
授業の進め方・方法:
作業には危険が伴うので,指示に従い,安全な服装(作業服)で作業すること。レポートはパート毎の提出とする.ただし,実習内容の理解を深めるため週毎にまとめること。工作機械使用時,使用前の点検,使用後の清掃をきちんと行うこと。
評価について、レポート40%,態度は実習への取組姿勢,理解度,協調性を評価し35%,成果品検査に関しては25%、ただし授業内容6週目製品検査法については小テスト(15%)を含み25%とし,4パート平均で評定する.ただし,1パートでもレポートが提出されない場合は,学年末におけるレポートの評点をゼロとする.
注意点:
遅刻や欠席をしても補習を行わない事もあるので、必ず出席すること。また、機械加工は危険と隣り合わせであることを肝に銘じ、緊張感を持ってのぞむこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(4h)コア
※班ごとに4テーマをローテーションする。以下に実験テーマを示す。
・実習の目標と,心構え,進め方を理解する.
2週 旋盤加工(4h)コア 旋削にて端面、外径加工等を行い、普通旋盤について理解を深める。
3週 旋盤加工(4h)コア 旋削にて端面、外径、溝、ねじ加工等を行い、普通旋盤について理解を深める。
4週 旋盤加工(4h)コア 普通旋盤作業の準備・加工・清掃までの一通りを行うことができる。また、CNC旋盤の機能を理解し説明できる。
5週 計測,検品作業(4h)コア ・スターリングエンジン模型の部品を用いて,ノギスやマイクロメータでの寸法測定ができる.
・測定した寸法から図面との確認により検品ができる.
6週 組み立て,調整作業(4h)コア スターリングエンジン模型の組み立て及び調整を行える.
7週 組み立て,調整作業(4h)コア スターリングエンジン模型の組み立て及び調整を行える.
8週 CAD/CAM、3Dプリンタ(4h)コア CAD/CAMを用いた除去加工(切削加工)と3Dプリンタを用いた付加加工の特徴を理解する。
2ndQ
9週 CAD/CAM、3Dプリンタ(4h)コア 使用目的に応じた部品設計および3Dプリンタの作業ができる。
10週 CAD/CAM、3Dプリンタ(4h)コア CAD/CAMを用いて立体形状加工のNCプログラムを作成できる。
11週 鋳造作業(4h)コア フルモールド法を理解し、その造型作業ができる。(アルミニウム熔解)
12週 鋳造作業(4h)コア 生型鋳造法を理解し、その造型作業ができる。(鋳鉄熔解)
13週 鋳造作業(4h)コア モールディングマシン(造型機)による造型法を理解し、その作業ができる。
14週 追加作業,レポート指導(4h)コア ・実習の内容をレポートにまとめることができる.また,不足がある場合は追加作業を行う.
15週 追加作業,レポート指導(4h)コア ・実習の内容をレポートにまとめることができる.また,不足がある場合は追加作業を行う.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野(実験・実習能力)機械系分野(実験・実習能力)実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4前1,前2,前3,前4,前5
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4前1,前2,前3,前4,前5
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4前1
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。4
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。4前2,前3,前4
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。4前2,前3,前4
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。4前8,前9,前10
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。4前8,前9,前10
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。4
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4前8,前9,前10
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4前8,前9,前10

評価割合

レポート製品検査・小テスト取組姿勢試験ポートフォリオその他合計
総合評価割合402535000100
基礎的能力0000000
専門的能力402535000100
分野横断的能力0000000