機械電気エネルギー変換

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械電気エネルギー変換
科目番号 0102 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 平田,田中他:「図解エネルギー工学」(森北出版,電子図書を利用),スライドを印刷して配布する。
担当教員 三島 裕樹

到達目標

1.同期機の原理と構造を説明できる。
2.水力・風力・火力・原子力発電の原理について理解し,主要設備を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1同期機の構成要素を説明でき,機械的および電気的特性を計算できる。同期機の等価回路を用いて電気的特性を計算できる。同期機の等価回路を用いて電気的特性を計算できない。
評価項目2標準的な達成レベルの目安に加えて,各種発電方式の発電量や効率を計算できる。各種発電設備の原理がわかり,主要設備の役割を説明できる。各種発電設備の原理や主要設備の役割を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義ではさまざまなエネルギーから機械エネルギーへの変換,さらに機械エネルギーから電気エネルギーへ変換について,その原理と種類を学習する。加えて,水力・風力・火力・原子力発電の主要設備を説明できることを目指す。また,エネルギー変換装置(同期発電機)の基礎についても学習する。
授業の進め方・方法:
・本講義は,現用発電システム(水力,火力,原子力)の原理と主要設備を学習するため,電気電子コースの専門科目の他に,「物理Ⅰ」,「物理Ⅱ」および「力学基礎」で学習したような物理学の基礎知識を必要とする。これらの科目の復習を十分にしておくこと。
・昨今のわが国のエネルギー事情を理解することが,本講義の内容を理解するための助けとなるので,わが国のエネルギー政策等に関する新聞報道やニュースに関心を持つことが重要である。
・授業は,教科書に基づいたスライドを説明する方式とする。授業資料はTeamsにuploadするとともに当日印刷して配布する。なお,教科書は電子図書であり,図書館HPから閲覧可能である。
・演習問題を解くことによって,知識の定着を図る。必ず自分で理解して解くこと。
・成績は期末試験を60%,各回の課題等の平均点を20%,プレゼン10%,レポート10%として評価する。中間試験は実施しない。
・電気主任技術者認定のための必須科目
注意点:
評価:定期試験60%(B:100%),演習20%(B:100%),風力発電の調査・発表10%(B:100%),火力・原子力発電の調査・レポート10%(B:100%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(1.0h)
・エネルギーの種類とその変換(1.0h)(p.1~p.8)
・科目の位置づけ、必要性,学習の到達目標および留意点を理解できる。
・エネルギーの種類とその変換の概要を説明できる。
2週 1.流体のエネルギーから電気エネルギーへの変換
 ・流体力学と風力発電の基礎理論(2.0h)(p.105~p.113)
・質量保存則と連続の式を説明できる。
・ベルヌーイの定理について説明できる。
・風車が受けるエネルギーに関する説明ができる。
3週  ・風力発電の設備(2.0h) ・風速の分布を用いた風力発電の理論計算ができる。
・風力発電の種類について分類ができる。
4週  ・風力発電の調査と発表(2.0h) ・風力発電に関連する最新の動向に対する調査及び報告ができる。
5週  ・水力発電の基礎理論(2.0h)(p.125~p.131) ・水力発電の原理について,その理論出力を計算することができる。
・水力発電の主要設備を図を見ながら説明できる。
・河川流量に関する計算ができる。
・揚水発電の必要性について説明することができる。
6週  ・水力発電の設備(2.0h)(p.132~p.138) ・水車の変換効率を計算できる。
7週 2.熱エネルギーから電気エネルギーへの変換(第2章・第3章)
 ・熱力学の基礎(2.0h)(p.9~p.26)
・熱力学の第1法則を説明できる。
・理想気体の各種変化について説明できる。
8週  ・熱機関と火力発電の基礎理論(2.0h)(p.48~p.69) ・熱サイクルについて説明できる。
・汽力発電で重要となるランキンサイクルおよびその改良サイクルについて説明できる。
4thQ
9週  ・火力発電の設備(2.0h)(p.69~p.84) ・火力発電の原理について理解し,火力発電の主要設備を説明できる。
・火力発電の効率に関する計算ができる。
・汽力発電以外の発電方法について説明できる。
10週  ・原子力発電の基礎理論(2.0h)(p.84~p.89) ・核分裂反応から熱エネルギーを取り出す原理について説明できる。
・核分裂によって得られるエネルギーの計算ができる。
11週  ・原子力発電の設備(2.0h)(p.89~p.93) ・原子力発電の主要設備を説明できる。
12週  ・火力・原子力発電の調査・レポート(2.0h) ・これまで勉強してきた火力発電や原子力発電に関して興味ある部分について自分で調査してレポートとして報告する。
13週 3.同期発電機
 ・同期発電機の基礎理論(2.0h)
・同期発電機の基礎理論を説明できる。
14週  ・同期発電機の特性(1.0h)
総合演習(1.0h)
・同期発電機の簡単な特性を説明できる。
・この範囲の総合的な演習を解くことで知識の定着を図る。
15週 期末試験
16週 答案返却・解答解説(2.0h) 間違った箇所を把握できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習発表レポート合計
総合評価割合6020101000100
基礎的能力0000000
専門的能力6020101000100
分野横断的能力0000000