生産システム創造実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和08年度 (2026年度)
授業科目 生産システム創造実験Ⅰ
科目番号 0103 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 プリントなど講義資料を配付する.
担当教員 鈴木 学,袴田 翔,中津川 征士,藤原 亮,後藤 等,能登 楓

到達目標

1. 基本的な機構の構造と機能,トランジスタ等の電子回路によるアクチュエータの制御法,各種センサの原理と利用法,及びPICによる入出力制御法などのメカトロニクス技術の基礎を習得する.
2. 設定された課題を解決するロボットの製作演習により,開発プロセスを理解し,チームによる共同開発に必要なスキル(議論,目標設定,計画,役割分担,製作,成果のまとめ、発表)を習得する.
3. チームで課題解決に取り組むことで、協調性,責任感,リーダーシップを発揮する.
4. 安全性とコストに配慮した機器開発を行うための基礎的能力を習得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種機構の構造と機能,DCモータの構造と特性及び制御回路の設計,PICによる制御法を理解し,新たなシステムの開発に適用できる.リンク及びカムによる機構を製作し構造と機能を説明できる.また,モータードライバによるDCモータの制御回路を製作し原理を説明できる.さらに,PICの機能と利用法を理解し各種センサ及びアクチュエータの入出力を制御できる.基本的な機構の構造と機能,モータの制御,PICの機能と利用法を理解していない。
評価項目2課題解決に向けたアイデア創造において情報の収集・分析・整理,討論,発表などの汎用的機能を駆使して積極的に取り組むことができる.情報の収集・分析・整理,チーム内の討論,効果的な発表などの汎用的技能を駆使し,課題解決に向け実現可能なアイデアを創造し説明できる.ロボットの開発プロセスおよびチームによる共同開発に必要なスキルを理解していない。
評価項目3責任感を持ちチーム内で協調して課題解決(ロボット製作)に取り組むことができる.また、リーダーシップを発揮しチームの方向性に関する合意形成を行える。責任感を持ちチーム内で協調して課題解決(ロボット製作)に取り組むことができる.共同作業において、自らの役割分担を果たすことができない。
評価項目4安全性とコストに配慮してシステム設計に取り組むことができ、与えられた資源の中で高い安全性を実現するシステムを構築できる。安全性とコストに配慮してシステム設計に取り組むことができる。安全性とコストに対する意識が極めて低い。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 A 説明 閉じる
函館高専教育目標 B 説明 閉じる
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函館高専教育目標 F 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ロボットなど自動機械システムの開発に必要な基礎技術のうち、機構及び機構を構成する機械要素、モータとその制御、各種センサ入力に基づくシステムの制御といったメカトロニクス技術の基礎を体験的に学ぶ.さらに,応用として,機械・電気電子・情報各コースのメンバーで構成するチームで与えられた課題を解決するロボットの製作演習に取り組み、開発プロセスを理解するとともに,課題解決能力を高める.なお,この科目の内容は公知の情報のみに限定されている.
授業の進め方・方法:
・機械,電気電子,情報各コースの学生でチームを編成し演習に取り組む.責任感と協調性を持って取り組むこと.
・第2週~4週では3つの班に分かれ,班ごとに共通基礎演習①~③に取り組む(ローテーションする).
・第5週,第6週では履修コースごとに分かれ,コースごとにコース別基礎演習①,②に取り組む.
・第7週~14週では課題を解決するためのロボット製作を行う.チーム内の役割分担を意識し主体的に取り組むこと.
・第15週では成果発表会を行う.
・授業中の服装は,安全確保のため,常に学科で定めた作業服を着用すること.
・以下の項目により評価する.
1) 共通基礎演習①~③,およびコース別基礎演習のレポート(30%)
2) 成果作品(30%)
3) 成果発表(10%)
4) ポートフォリオ(討論資料,アイデア図,議事録,企画書,週報,報告書など)(30%)
・レポート提出遅れは減点する.
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,およびチームビルディング
(4h)
・授業計画,達成目標,評価方法,他の教科との関連及び取り組み姿勢を理解できる.
・チームビルディング手法を実践できる.
・報告書の作成方法について理解し説明できる.
2週 共通基礎演習①機械要素についてのアセンブリ演習
(4h,コア)
・リンク及びカムによる揺動機構と往復直進機構など基本的な機構の構造と運動を理解し説明できる.
・ベアリングなどの機械要素の構造,機能,使用方法を理解し説明でき,それらを用いて基本的な機構を製作できる.
3週 共通基礎演習②各種センサを用いたモータの制御
(4h,コア)
・スイッチ,トランジスタ,フォトセンサの動作を測定し,測定結果を元に原理を説明できる.
・モータドライバICの動作原理を説明できる.
・モータドライバICを利用してDCモータのON/OFFと回転方向を制御することができる.
・各種アクチュエータの構造,機能,特長を理解し説明できる.
4週 共通基礎演習③PICによる制御(基礎)
(4h,コア)
・PICの基本的な機能とC言語によるプログラミングを含む使用方法を理解し説明でき,LED点灯制御に適用できる.
5週 コース別基礎演習①(4h)
M:ロボット組立演習
E:回路抵抗の決定,PWMによるモータ速度制御
J:PICによる制御(応用1)
Mコース:
・機構を組み立てる際の注意事項を理解し説明できる.
・工具や部品の使用方法を説明できる.
・手本となる機構を組み立てることができる.
・既存部品と独自加工部品を区別し,部品表にまとめることができる

Eコース:
・要求仕様(流したい電流量)を元に回路に挿入する抵抗値を決定できる.
・PWM制御の動作原理を説明できる.
・PWM波形の諸元を測定できる.
・PWM制御によりモータの速度を制御できる.

Jコース:
・センサ及びスイッチからの入力により,LED点灯パターンを変えるような出力をPICを用いて制御することができる.
6週 コース別基礎演習②(4h)
M:CADによるレーザ加工部品製作演習
E:データシートに基づいた電子部品の動作実験
J:PICによる制御(応用2)
Mコース:
・アクリル,ステンレス材の加工方法及び手順について説明できる.
・部品図や組立図を参考にCADを用いて必要となる部品の設計を行うことができ,加工用データを製作できる.

Eコース:
・電子部品のデータシートを読むことができ,動作を説明できる.
・データシートを基に動作実験を行うための回路を構成できる.

Jコース:
・DCモータ及びLEDへの出力からなる仮想システムを試作し,PICを用いて制御することができる.
7週 応用演習ガイダンス
(4h,コア)
・提示された課題を理解し,情報の収集・分析・整理及びブレーンストーミング手法等によるグループディスカッションにより,アイデアを創出し,目標設定を行い,計画および企画書としてまとめることができる.
8週 応用演習(ロボット製作演習)
(24h,コア)
・企画書に基づき,提示された課題を解決するロボットを製作できる.
・チームメンバーと協力し議論と試行錯誤を行い,計画の遂行に努力できる.
・進捗状況を的確に把握し,目標実現に向けた計画の適切な修正ができる.
・プレゼンテーションに必要な資料を作成できる.
・演習成果を報告書にまとめることができる.
4thQ
9週 応用演習(ロボット製作演習)
(24h,コア)
・企画書に基づき,提示された課題を解決するロボットを製作できる.
・チームメンバーと協力し議論と試行錯誤を行い,計画の遂行に努力できる.
・進捗状況を的確に把握し,目標実現に向けた計画の適切な修正ができる.
・プレゼンテーションに必要な資料を作成できる.
・演習成果を報告書にまとめることができる.
10週 応用演習(ロボット製作演習)
(24h,コア)
・企画書に基づき,提示された課題を解決するロボットを製作できる.
・チームメンバーと協力し議論と試行錯誤を行い,計画の遂行に努力できる.
・進捗状況を的確に把握し,目標実現に向けた計画の適切な修正ができる.
・プレゼンテーションに必要な資料を作成できる.
・演習成果を報告書にまとめることができる.
11週 応用演習(ロボット製作演習)
(24h,コア)
・企画書に基づき,提示された課題を解決するロボットを製作できる.
・チームメンバーと協力し議論と試行錯誤を行い,計画の遂行に努力できる.
・進捗状況を的確に把握し,目標実現に向けた計画の適切な修正ができる.
・プレゼンテーションに必要な資料を作成できる.
・演習成果を報告書にまとめることができる.
12週 応用演習(ロボット製作演習)
(24h,コア)
・企画書に基づき,提示された課題を解決するロボットを製作できる.
・チームメンバーと協力し議論と試行錯誤を行い,計画の遂行に努力できる.
・進捗状況を的確に把握し,目標実現に向けた計画の適切な修正ができる.
・プレゼンテーションに必要な資料を作成できる.
・演習成果を報告書にまとめることができる.
13週 応用演習(ロボット製作演習)
(24h,コア)
・企画書に基づき,提示された課題を解決するロボットを製作できる.
・チームメンバーと協力し議論と試行錯誤を行い,計画の遂行に努力できる.
・進捗状況を的確に把握し,目標実現に向けた計画の適切な修正ができる.
・プレゼンテーションに必要な資料を作成できる.
・演習成果を報告書にまとめることができる.
14週 応用演習(ロボット最終調整)
(4h)
・提示された課題を解決するロボットを完成できる.
・プレゼンテーションに必要な資料を作成できる.
・演習成果を報告書にまとめることができる.
15週 成果発表会,授業のまとめ
(4h,コア)
・演習の成果を他者にわかりやすく説明でき,討論することができる.
・全体発表の聴講,討論を通して,改善点や新たな課題を発見し,解決策を考察できる.
・授業の総括を通して他教科との関連を認識できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験実験データから、最確値や誤差などを求めることができる。3後5,後7,後14
工学基礎・ビジネス基礎工学実験技術工学実験技術目的に応じて適切な実験手法を選択し、実験手順や実験装置・測定器等の使用方法を理解した上で、安全に実験を行うことができる。3後5,後7,後14
実験テーマの目的を理解し、適切な手法により取得したデータから近似曲線を求めるなど、グラフや図、表を用いて分かり易く効果的に表現することができる。3後1,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
必要に応じて適切な文献や資料を収集し、実験結果について説明でき、定量的・論理的な考察を行い、報告書を作成することができる。3後1,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
個人あるいはチームとして活動する際、自らの役割を認識して実験・実習を実施することができる。3後1,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
専門的能力分野別の専門工学機械系分野設計製図図面の役割、線の種類と用途、物体の投影図のかき方、図面の作成に使用する用具を理解し、利用できる。3後2,後6,後7
図形の表し方、寸法・公差・表面性状の指示、部品のスケッチの仕方を理解し、製作図を作成できる。3後2,後6,後7
機械要素の製図の規格を理解し、図面を作成できる。3後2,後6,後7
主要な要素部品などの設計方法を理解し、製作図を作成することができる。3後2,後6,後7,後14
機械設計リンクの機構を理解し、その運動を説明でき、計算できる。3後2
電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧、電力の関係を理解し、回路の計算に用いることができる。4後3,後6
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、回路の計算ができる。4後3,後6
キルヒホッフの法則や重ねの理等の定理を理解し、回路の電圧や電流、電力を計算できる。3後3,後6
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野(実験・実習能力)電気・電子系分野(実験・実習能力)実験装置・器具・情報機器等を利用して直流や交流の電気的特性を測定できる。4後3,後5,後6
実験装置・器具・情報機器等を安全に正しく利用できる。4後3,後5,後6
論理回路の動作を実測やシミュレーターにより求め、その実験結果を考察できる。4後4,後5,後6
マイコンやPCを用いた制御回路の使用法を習得する。4後3,後4,後5,後6
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル他者の考えや主張を理解するために、相手を尊重し配慮する態度をとることができる。3後1,後7,後8,後9,後10,後12,後13,後14
目的に応じた適切な方法で自分の考えや主張を伝えることができる。3後1,後7,後8,後9,後10,後12,後13,後14
多様な他者との間で良好な人間関係を形成するための行動ができる。3後1,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
チームワークとリーダーシップチームワークとリーダーシップチーム活動において意見の相違や対立を踏まえて合意形成に向けて行動できる。3後1,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
チームの協働関係の形成、維持、向上を促すための行動ができる。3後1,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
チーム活動の目標共有を図り、目標達成に向けた行動を実践し、また、チームの協働を促進するための行動ができる。3後1,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
情報収集・活用・発信力情報収集・活用・発信力ディジタルツールを含む種々の手段や各種メディアを活用し、情報を収集できる。3後1,後7,後15
信頼性・妥当性・有効性などを考慮しながら情報を検証・評価できる。3後1,後7,後15
自己及び他者の権利に配慮し、適切な方法を用いて情報を活用し、効果的に情報発信できる。3後1,後7,後15
思考力思考力複合的な事象や出来事を分析できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
情報や主張を批判的に検証できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
情報や主張を説得的に提示するための方法を考えることができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
課題発見力・問題解決力課題発見力・問題解決力直面している事象や出来事を分析して、対応すべき問題を特定できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
現状を分析した上で、実現すべき理想との乖離(ギャップ)の中に含まれる課題を把握できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
問題の解決、理想の実現のために達成すべき目標を設定し、また、具体的な行動案を検討できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
基盤的資質・能力主体性主体性自分が果たすべき役割や行動について認識できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
自分が果たすべき役割や行動を実践できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
自己管理と責任ある行動自己管理と責任ある行動自分に求められる役割や行動を把握し、確認できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
やるべきことを実行するための具体的行動や計画を考えることができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
自分に求められる役割や行動を実践し、その過程や結果の振り返りができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14
倫理観倫理観自分の判断や行動、及びそれらがもたらす結果や影響について、倫理的観点から検討、評価できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート・成果作品合計
総合評価割合010003060100
基礎的能力0000000
専門的能力010003060100
分野横断的能力0000000