電気エネルギー輸送

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気エネルギー輸送
科目番号 0108 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 加藤・三島・井口:「電力工学」(理工図書)/Electric Power Generation, Transmission, and Distribution, Leonard Lee Grigsby著,およびエネルギー工学,送配電工学の一般的な教科書・参考書
担当教員 三島 裕樹

到達目標

1. 電力システムの構成及びその構成要素について説明できる。
2. 交流および直流送配電方式について,それぞれの特徴について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電力システムの構成及びその構成要素について,簡単な計算例とともに説明できる。電力システムの構成及びその構成要素について定性的に説明できる。電力システムの構成及びその構成要素について定性的に説明できない。
評価項目2交流および直流送配電方式について,それぞれの特徴について,簡単な計算例とともに説明できる。交流および直流送配電方式について,それぞれの特徴について定性的に説明できる。交流および直流送配電方式について,それぞれの特徴について定性的に説明できない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
経済活動や国民生活にとって必要不可欠な電気エネルギーの供給は,主に電力系統が担っている.電力系統は,主に電気エネルギーを発生する部分(発電),輸送する部分(送電,配電),消費する部分(需要家)からなっている.本講義では,その輸送する部分を構成する送配電線路について,その構成と電気的特性について学習する。
授業の進め方・方法:
・本講義は,電気エネルギーを輸送するための送配電線路について,その構成と電気的特性について講義する。そのため,電気回路の復習を十分にしておくこと。
・スマートグリッドに代表される新しいエネルギー供給システムについても講義するので,わが国のエネルギー政策,省エネシステム等に関する新聞報道やニュースに関心を持つことが重要である。
・演習問題を解くことによって,知識の定着を図る。必ず自分で理解して解くこと。
・総合評価が不合格の場合,一度だけ全範囲の再試験(満点100点)を実施する。その再試験で60点以上であれば最終評価を60点に置き換える。ただし,演習の未提出がある者には実施しないことがある。
・電気主任技術者認定のための必須科目
注意点:
定期試験80%(中間試験40%,学年末試験40%,B),演習20%(B)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(1.0h)
1.電力システムとは(pp.10-17, pp.109-111)(1.0h)
・科目の位置づけ,必要性,学習の到達目標および留意点を理解できる。
・電気事業の歴史や現状を説明できる。
・電力システムの構成と基本事項を説明できる
2週 2.送電
 ・送配電線路の構成と設備(pp.111-116)(2.0h)
・送配電線路の構成と設備の概略を説明できる。
3週  ・電力品質の定義と経済負荷配分(pp.117-213)(2.0h)  ・電力品質の定義を説明でき,発電機の経済負荷配分を計算できる。
4週  ・送電線の回路素子と四端子定数(pp.125-134)(2.0h)  ・送電線の等価回路を四端子定数を用いて描くことができる。
5週  ・送電特性:送電線の電圧と電流(1.0h)
 ・送電特性:電力方程式と電力円線図(pp.137-141)(1.0h)
・四端子定数を用いて送電線の特性を説明できる。
・電力方程式を導くことができる。
6週  ・送電特性:電力方程式と電力円線図(pp.137-141)(2.0h)
 
・電力円線図を描くことができる。
7週  ・総合演習(2.0h) ・総合的な演習問題を解くことで知識の定着を図る。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却・解答解説(1.0h)
2.送電(つづき)
 ・送電特性:電力円線図と調相(pp.137-145)(1.0h)
・間違った箇所を理解できる。
・調相設備による電圧制御の概要を説明できる。
10週  ・送電特性:良質な電力の供給(pp.147-152)(2.0h) ・中性点接地方式,保護方式などの良質な電力の供給方策の概要を説明できる。
11週 3.直流送電(pp.152-155)(2.0h) ・直流送配電方式の種類や特徴を説明できる。
12週 4.配電
 ・配電方式と配電線路の構成(pp.156-161)(2.0h)
・配電系統の構成およびその構成要素を説明できる。
13週  ・配電線路の電気的特性(pp.161-170)(2.0h) ・配電線の電気的特性を説明できる。
14週 5.今後の電力システム(第4章)(1.0h)
総合演習(1.0)
・今後の電力システムの必要性,代表例を説明できる。
・総合的な問題を解くことで知識の定着を図る。
15週 学年末試験
16週 答案返却・解答説明・本講義のまとめ(2.0h) ・間違った箇所を理解できる。
・この授業で習ったことを整理できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000