CAD/CAM/CAEⅠ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 CAD/CAM/CAEⅠ
科目番号 0120 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 CAD/CAM/CAEシステム(実習工場CAD/CAM室)
担当教員 山田 誠

到達目標

1. CADの幾何学的内部処理を理解し,その処理を実行できる。
2. Bezier曲線の構造を理解し,作成することができる。
3. CAMの内部でのデータ処理を理解し,その処理を実行できる。
4.3D-CADを用いたパラメトリックモデルを作成できる,
5. CADデータを基にした,3Dプリンターによる造形データを作成できる。
6. モデルを用いたCAEによる基本的な構造解析ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
目的の形状変換を自分で作成し,表計算ソフト等を用いて確認できる。与えられた形状変換を,表計算ソフト等を用いて確認できる。与えられた形状変換を,確認できない。
複数のBezier曲線を滑らかに接続することができる。ひとつのセグメントからなる3次Bezier曲線を作成できる。Bezier曲線を作成できない。
平面形状のオフセットデータを作成し,工具経路をシミュレートできる。平面形状のオフセットデータを作成できる。直線に対するオフセットデータを作成できない。
幾何条件を決め,3D-CADを用いてパラメトリックモデルを作成できる。与えられた幾何条件から,3D-CADを用いてパラメトリックモデルを作成できる。3D-CADを用いたパラメトリックモデルを説明できない。
目的形状のCADモデルを作成し,3Dプリンタ用STLデータを作成し,データを確認することができる.目的形状のCADモデルを作成し,3Dプリンタ用STLデータを作成することができる.加工データを作成できない。
条件を設定し,目的形状をCADでモデル作成でき,それからCAE解析および運動シミュレーションを実行できる.与えられた条件から,目的形状をCADでモデル作成し,CAE解析および運動シミュレーションを実行できる.CADを用いてCAE解析をすることができない.

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる
函館高専教育目標 C 説明 閉じる
函館高専教育目標 F 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3次元(3D)CAD/CAMシステムを用いて,3D設計からそれを基にした,加工,解析の基本技術を習得することを目的として,次の事項を実施する。
1) CADの幾何学的内部処理,特に2次元アフィン変換,パラメータ曲線の作成
2) CAMの内部でのデータ処理,特に2次元加工に関するオフセット処理,
3) 3DCADを用いた3D部品モデリング,組立モデルの作成,
4) CADデータを基にした,マシニングセンタ,ワイヤー放電加工機,レーザー加工機を対象としたCAMデータの作成・機械の動作確認,3Dプリンターによる造形
5) モデルを用いたCAEによる構造解析
これらの技術を、実社会における様々な課題に対して適用できることを到達レベルとする.
授業の進め方・方法:
授業では,実際にCADを用いた部品・組立のモデリング演習,CADモデルを用いたCAMモデルの作成演習,構造体の構造解析などのCAE演習を通じて,実際の生産技術に関する理解を深めます.そのため1年生で学んだCAD操作,3年生での要素製図,3,4年生での設計製図の内容が深く関係しますので,復習しておく必要があります.また,これまで機械コースで学んできたJIS製図通則や機械の設計の考え方も必要になります.授業では演習として,Excel操作,モデリング作業が主となりますので,期限内に課題を仕上げるためには,自主的に課題を進める必要があります.
注意点:
本科目は学修単位(2単位)の授業であるため、履修時間は授業時間30時間と授業時間以外の学修(予習・復習、課題・テスト等のための学修)を併せて90時間である。
演習結果としてのExcelファイル,CADモデルなどで実技評価とする。
また,自学自習の成果は,課題及び定期試験によって評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
CADの内部処理(1)
授業内容を説明できる。
2次元アフィン変換,同次座標系を理解し,説明できる。表計算ソフトを用いた拡大,縮小処理ができる。
2週 CADの内部処理(2) 2次元アフィン変換を理解し,表計算ソフトで反転,回転,並進変換処理ができる。
3週 CADの内部処理(3) 2次元同次座標変換を理解し,表計算ソフトを用いて,複合変換を実行できる。
4週 パラメータ曲線作成演習(1) Bezier曲線について理解し,説明できる。
MSOffice,CorelDrawなどアプリケーションにおけるBezier曲線を確認できる。
表計算ソフトを用いて,基底関数,1セグメントのBezier曲線を作成できる。
5週 パラメータ曲線作成演習(2) MSOfficeで使用されている1セグメントのBezier曲線と,自分で作成したBezier曲線とを比較確認できる。
6週 パラメータ曲線作成演習(3) 曲線の滑らかさについて理解し,説明できる。
表計算ソフトを用いて,2セグメントのBezier曲線を作成できる。
7週 Additive Manufacturing 3Dプリンタの種類,機能について理解し説明できる。
STLデータフォーマットを理解する。
3D-CADモデルを作成し,STLデータを作成できる。
8週 中間試験 アフィン変換ができる。Bezier曲線を作成できる。
3DCADモデルを作成でき,特徴量を導出できる。
4thQ
9週 パラメトリックデザイン(1) 3D組立モデルを作成でき,運動シミュレーションを実行できる。
10週 パラメトリックデザイン(2) 3Dプリンターを使用するための,STLデータ,および,中間ファイルであるDXFファイルに関してのデータ確認および作成演習。
11週 加工用データ作成演習(1) エンドミル加工の工具径オフセット加工データを作成することができる。
12週 加工用データ作成演習(2) エンドミル加工の工具径オフセット加工データを作成することができる。
13週 CAE演習(応力解析) 構造部品についてFEMによる構造解析ができる.
14週 CAE演習(運動シミュレーション) 表計算ソフトを用いて,運動シミュレーションを実行できる。
15週 期末試験 パラメトリックモデリングができる。
オフセット加工データを作成できる。
3DCADモデルから応力解析ができる。
16週 試験返却・解説 試験内容について理解し説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度成果品実技課題合計
総合評価割合400004020100
基礎的能力0000000
専門的能力400004020100
分野横断的能力0000000