精密加工学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 精密加工学
科目番号 0121 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 近藤 司

到達目標

1. 切削加工の原理,切削工具,切りくず形態,および,切削のしくみ・発熱・構成刃先を説明できる
2. 工具形状,せん断角などを基に、切削抵抗,切削方程式を説明できる。
3. 切削条件を基に,切削時間、加工費用を最小化する切削速度など切削条件を選定できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1切削加工の原理,切削工具,切りくず形態,および,切削のしくみ・発熱・構成刃先を説明できる切削加工の原理,切削工具,切りくず形態,および,切削のしくみなどを理解している切削加工の原理,切削工具,切りくず形態,および,切削のしくみ・発熱・構成刃先を理解していない
評価項目2工具形状,せん断角などを基に、切削抵抗,切削方程式を説明できる。工具形状,せん断角などを基に、切削抵抗,切削方程式の考え方を理解している工具形状,せん断角などを基に、切削抵抗,切削方程式を理解していない
評価項目3切削条件を基に,切削時間、加工費用を最小化する切削速度など切削条件を選定できる切削条件を基に,切削時間、加工費用を最小化する切削速度など切削条件の求め方を理解している切削条件を基に,切削時間、加工費用を最小化する切削速度など切削条件を理解している

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
工作機械・工具・被削材に関係する切削機構と切削理論および研削理論に関する基礎知識を身につけ,また,種々の切削環境から工具寿命、被削性を評価することにより最適な切削条件、工具材質および切削油剤などの選定ができる能力を育成することを目的とする。これらのことを総合的に説明できることを到達レベルとする。
授業の進め方・方法:
暗記して理解するのではなく、現象およびその定式化手法を理解することを努力せよ。その方が記憶する量が少なくなり応用力が鍛えられる。
空間形状をいかに表現するかを主テーマとする.数学で既に学んだ行列を,空間における物体の移動を表現するために使用する。単に数式を追うのではなく実際の運動(並進,回転)に照らし合わせて理解すると良い。
注意点:
※授業態度が悪い場合は減点する。
JABEE教育到達目標評価:定期試験80%(B), 小テストおよび課題の総合評価20%(B: 50%, C: 50%)
(B) 基礎工学(設計・システム系)の基礎知識を持っている。
(C) 情報処理を行うためのハードウエアやソフトウエアの基礎技術について理解している。
本科目は学修単位(2単位)の授業であるため、履修時間は授業時間30時間と授業時間以外の学修(予習・復習、課題・テスト等のための学修)を併せて90時間である。
自学自習の成果は課題によって評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス (1h)
切削加工の基礎 (1h)
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。(コア)
・力学的観点から切削現象が理解できる。
2週 切削理論、切りくずの形態と分類 (1h)
構成刃先(1h)
切削のしくみと切りくずの形態、構成刃先を説明できる。
3週 工具形状とせん断角 (2h) 工具の種類と各部の名称、工作機械の種類と構造を説明できる。(コア)
切削工具材料の条件と種類を説明できる。(コア)
・2次元切削とせん断ひずみの関係が理解できる。
4週 切削抵抗と切削方程式 (2h)
・切削抵抗の測定方法を説明できる。
・比切削抵抗を理解し、切削動力の見積もりができる。
5週 切削の幾何学 (2h) ・主分力、背分力とせん断力、圧縮力、およびすくい面の摩擦力、垂直力の関係を理解し、計算できる。
6週 切削抵抗と切削エネルギ (2h) ・切削抵抗の式を理解し、せん断エネルギとの関係を理解し計算できる。
・Krystof、Marchentの切削方程式を理解し説明できる。
7週 切削温度 (2h) ・切削仕事における切削熱の発生源および切削温度の式を理解し、計算できる。
8週 中試験(2h)
4thQ
9週 答案返却・解答解説(2h) ・間違った箇所を理解できる。
10週 工具寿命方程式 (2h) ・すくい面、逃げ面での工具摩耗の形態を理解し、それぞれの測定からテーラーの工具寿命方程式が計算できる。
11週 被削性 (1h)
切削油剤 (1h)
・切削性の評価法が理解できる。
・切削油剤が切削機構に与える効果がわかる。
12週 最適切削速度1(2h) 切削条件および製品数を基に加工時間を最小化する切削速度の式を理解し、説明できる。
13週 最適切削速度2(2h) 切削条件および製品数を基に加工費用を最小化する切削速度の式を理解し、説明できる。
14週 最適切削速度3(2h) 切削条件および製品数を基に利潤を最大化する切削速度の式を理解し、説明できる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解答解説 ・間違った箇所を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テストと課題相互評価態度ポートフォリオ発表合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000