コンピュータ工学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 コンピュータ工学
科目番号 0123 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし(配布プリント)/(参考書)図解 コンピュータアーキテクチャ入門 [第3版] (堀 桂太郎 /森北出版)
担当教員 小山 慎哉

到達目標

1.コンピュータの動作原理について説明できる。
2.周辺機器とデータをやりとりする仕組みを理解している。
3.CPUの基本的な設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータの動作原理について、各構成部の役割を踏まえて説明できる。コンピュータの動作原理について、説明できる。コンピュータの動作原理について説明できない。
評価項目2入出力インタフェースの仕組みについて、通信方式に言及しながら説明できる。入出力インタフェースの仕組みを理解している。入出力インタフェースの仕組みを理解していない。
評価項目3CPUの基本的な設計ができる。CPUの設計についての基本的知識を理解している。CPUの設計方法を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータシステムの基本的な仕組みについて、コンピュータアーキテクチャ・論理回路などで学んだことを基本として、発展的な内容を学ぶ。その後、キャッシュや仮想記憶などのメモリシステム、入出力装置とのインタフェース技術、割り込み処理、パイプライン処理などの高速処理技術について学ぶ。最後に簡単なコンピュータの設計手法に関して学ぶ。
授業の進め方・方法:
この科目は、本科2年「コンピュータアーキテクチャ」および本科3年「論理回路」の知識が密接に関連しているので、しっかり復習をしておくこと。
<関連科目>コンピュータアーキテクチャ、論理回路、生産システム創造実験Ⅰ,Ⅱ、情報工学実験Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ
注意点:
本演習科目は学修単位(2単位)の授業であるため、履修時間は授業時間60時間と授業時間以外の学修(予習・復習、課題・テスト等のための学修)を併せて90時間である。自学自習の成果は課題によって評価する。
教育到達目標評価 中テスト40%(B)、定期試験40%(B),課題20%(B)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、CPUの構成 CPUの構成、演算装置の構造について説明できる。
2週 コンピュータの基本動作 8085CPUを例に、命令サイクルの動作について説明できる。
3週 メモリ回路 メモリ回路の動作について説明できる。
4週 入出力装置 入出力命令サイクルの動作や、入出力回路の構成について説明できる。
5週 A/D変換(1) 汎用I/OポートICを用いたA/D変換回路の動作について説明できる。
6週 A/D変換(2) 逐次比較型4ビットA/D変換回路を製作し、動作を確認することができる。
7週 シリアル通信 シフトレジスタを用いたシリアル通信の仕組みについて説明できる。
8週 中テスト
2ndQ
9週 割込みアーキテクチャ 割り込み制御の概要、およびプライオリティエンコーダによる割込み制御について説明できる。
10週 ハーバードアーキテクチャ、入出力アーキテクチャ ノイマン型コンピュータとハーバードアーキテクチャの違い、RISC/CISCや制御方式について説明できる。また入出力方式とDMAの機能について説明できる。
11週 メモリ キャッシュメモリの効果、仮想メモリの機能・動作・マッピング方式について説明できる。
12週 パイプラインアーキテクチャ 処理を高速化する手法について説明できる。
13週 コンピュータ設計演習(1) 4ビットCPUの設計手法について説明し、実際に回路を設計できる。
14週 コンピュータ設計演習(2) 4ビットCPUの設計手法について説明し、実際に回路を設計できる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解答 試験で間違えた問題を正しく解きなおすことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4前1,前2
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4前1,前2,前12,前13,前14
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4前3,前11
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。4前4,前7,前10
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。4前10
分野別の工学実験・実習能力情報系分野(実験・実習能力)情報系分野(実験・実習能力)論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。4前5,前6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力2000001030
専門的能力6000001070
分野横断的能力0000000