電気磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気磁気学Ⅰ
科目番号 0124 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 電気磁気学(石井良博著、コロナ社)
担当教員 湊 賢一

到達目標

1.クーロンの法則やガウスの法則に基づいて、真空中の電荷による力や電界、電位が計算できる。
2.導体系での電荷と電位の関係を理解し、導体系に蓄積される電気エネルギーおよび導体に働く力を計算できる。
3.静電容量について説明でき、コンデンサの静電容量を計算できる。
4.誘電率、分極、電束密度について説明でき、誘電体中の分極や境界面における電界、電束密度を計算できる。
5.電流、抵抗、起電力について説明でき、キャリア密度、電流密度、抵抗率を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1真空中の電荷による力や電界と電位の関係を理解し、諸量を導き出せる。真空中の電荷による力や電界と電位の関係を説明でき、諸量の計算ができる。真空中の電荷による力や電界と電位の関係を説明できず、諸量の計算ができない。
評価項目2導体系における電荷と電位の関係、電気エネルギーや働く力を理解し、諸量を導き出せる。導体系における電荷と電位の関係、電気エネルギーや働く力を説明でき、諸量の計算ができる。導体系における電荷と電位について説明できず、諸量の計算ができない。
評価項目3静電容量について説明でき、様々な接続における合成静電容量を導き出せる。静電容量について概念的に説明でき、与えられた数式を用いて計算できる。静電容量について説明できず、静電容量が計算できない。
評価項目4誘電率、分極、電束密度の関係を理解し、誘電体中の分極、境界面における電界、電束密度を導き出せる。誘電率、分極、電束密度について概念的に説明でき、与えられた数式を用いて計算できる。誘電率、分極、電束密度について説明できず、誘電体中の分極や境界面における電界、電束密度が計算できない。
評価項目5電流、抵抗、起電力の関係を理解し、キャリア密度、電流密度、抵抗率を導き出せる。電流、抵抗、起電力の関係を説明でき、与えられた数式を用いてキャリア密度、電流密度、抵抗率を計算できる。電流、抵抗、起電力の関係を説明できず、キャリア密度、電流密度、抵抗率が計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気磁気学は電気・電子工学の基礎として位置づけられている重要な科目である。電気磁気学Iでは、電界、電位、静電容量、誘電率、分極、電束密度、電流、抵抗、起電力について説明し、諸量間の相互関係を把握し、それらを求めるための数学的表現法と計算の仕方について学習する。
授業の進め方・方法:
○事前の準備 : 中学校で履修した理科ならびに第1学年の工学リテラシー科目(電気電子コース)、第2学年前期の電気磁気学基礎について、十分に復習した上で授業に臨むこと。
◎授業中の居眠りについては、最終成績から3点/回の減点を行うので、十分に注意すること。
注意点:
○学習上の留意点および助言:
 ・公式や解法の暗記に偏ることなく、概念(イメージ)を持つように努力する事を心がけること。
 ・必ず問題を解く復習をし、問題を解く能力を修得するとともに、理解度を自己チェックすること。
 ・上学年の授業との関係に留意し、目的意識を持って学習すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(1h)
電気力線と静電界の計算(1h、コア)
授業内容・評価方法・スケジュール、関連分野の紹介。
ガウスの法則を用いて電界を計算できる。
2週 電位差と電位(2h、コア) 電位差と電位の概念を理解し、電位、電圧を計算できる。
3週 帯電導体の電界と電位(2h、コア) 帯電導体周辺の電界と電位を計算できる。
4週 静電容量、静電容量の接続(2h、コア) 平行平板コンデンサにおける静電容量を計算できる。
5週 静電容量、静電容量の接続(2h、コア) 電圧、蓄積電荷、合成静電容量の計算ができる。
6週 誘電率、分極、電束密度(2h、コア) 誘電率、分極、電束密度と電界の計算ができる。
7週 誘電率、分極、電束密度(2h、コア) 誘電率、分極、電束密度と電界の計算ができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却・解答解説等(2h) 間違った問題の正答を求める事ができる。
10週 誘電体境界面における電界、電束密度の条件(2h) 複合誘電体の電界、電束密度を計算し、複合誘電体を含むコンデンサの静電容量を計算できる。
11週 誘電体境界面における電界、電束密度の条件(2h) 複合誘電体の電界、電束密度を計算し、複合誘電体を含むコンデンサの静電容量を計算できる。
12週 電流、抵抗、起電力(2h) 電流、電荷、抵抗、起電力の関係を計算できる。
13週 電流、抵抗、起電力(2h) 電流、電荷、抵抗、起電力の関係を計算できる。
14週 抵抗率、電流密度とキャリア(2h) キャリア密度と電流密度、抵抗率を計算できる。
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3後1,後2
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3後2,後3
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3後1,後2
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3後6,後7
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3後6,後7,後10,後11
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3後4,後5
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3後4,後5
静電エネルギーを説明できる。3後4,後5

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000