電気エネルギー発生

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気エネルギー発生
科目番号 0187 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 加藤,三島,井口:「電力工学」(理工図書)
担当教員 三島 裕樹

到達目標

1. 火力、水力、原子力発電の原理について説明できる。
2.新エネルギー・再生可能エネルギー発電の原理について説明できる。
3.変電設備について概要を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1火力,水力,原子力発電の原理について説明でき,各発電方式の特徴を比較して明確に説明できる。火力,水力,原子力発電の原理について説明できる。火力,水力,原子力発電の原理が説明できない。
評価項目2各種新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電について説明でき,各発電方式の特徴を比較して明確に説明できる。各種新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電について説明できる。各種新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電について説明ができない。
評価項目3変電設備について,設備構成図を描きながら概要を説明できる。変電設備について,設備構成図を見ながら概要を説明できる。変電設備について,概要を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では,水力・火力・原子力ならびに再生可能エネルギーといった発電方法,変電設備,および電力貯蔵システムの原理とその概要を学習する。
また,電力システムにおける電源開発の考え方,ならびに電気エネルギーと環境問題との関わりについて学習する。
実社会における電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりを学習する。

なお授業内容は公知の情報のみに限定されている。
授業の進め方・方法:
・エネルギー工学は総合的な学問分野であるから,他の工学分野に関連した基礎知識が必要である。そのため,「物理Ⅰ」,「物理Ⅱ」および「力学基礎」で学習したような流体力学,熱力学,核エネルギーの基礎を十分に復習しておくことが必要である。
・昨今のわが国のエネルギー事情を理解することが,本講義の内容を理解するための助けとなるので,わが国のエネルギー政策,電源開発等に関する新聞報道やニュースに関心を持つことが重要である。
・授業は教科書に基づいたスライドを説明する方式とする。対応する教科書のページを必ず記載するので,授業前後には教科書を用いた予習復習を必ず行うこと。
・授業資料はTeamsにuploadするとともに当日印刷して配布する。
・授業後に配布する演習課題(自学自習)を解くことによって知識の定着を図る。必ず自分で理解して解くこと。
・成績は2回の試験(中間試験と期末試験)の平均点を80%,各回の課題の平均点を20%として評価する。

・電気主任技術者認定のための必須科目
注意点:
評価:定期試験80%(B:100%),演習20%(B:100%)
本科目は学修単位(2単位)の授業であるため、履修時間は授業時間30時間と授業時間以外の学修(予習・復習、課題・テスト等のための学修)を併せて90時間である。
自学自習の成果は課題によって評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス (0.5h)
1.エネルギー概論(1.5 h)
・科目の位置づけ、必要性,学習の到達目標および留意点を理解できる。
・エネルギー資源を分類できる。
・世界や我が国におけるエネルギー消費の動向を説明できる。
2週 2.水力発電の原理(2.0h,コア) ・水力発電の理論出力計算ができる。(コア,V-C-5)
・水力発電の各種設備について説明できる。(コア,V-C-5)
3週 2.水力発電の原理(2.0h,コア) ・水力発電における水車の設計,効率の計算ができる。(コア,V-C-5)
4週 3.火力発電の原理(2.0h,コア) ・熱力学の基礎について説明できるとともに,ランキンサイクルについても説明できる。(コア,V-C-5)
・火力発電所の主要設備に関して説明できる。(コア,V-C-5)
5週 3.火力発電の原理(2.0h,コア) ・火力発電の改良に関して説明できる。(コア,V-C-5)
・火力発電の運用計算ができる。(コア,V-C-5)
6週 4.原子力発電の原理(2.0h,コア) ・放射線,放射能といった原子力発電のキーワードに関して説明できる。(コア,V-C-5)
7週 4.原子力発電の原理(2.0h,コア) ・核分裂反応によりエネルギーを得る原理について説明できる。(コア,V-C-5)
・原子力発電の主要設備について説明できる。(コア,V-C-5)
8週 中間試験
2ndQ
9週 答案返却・解答解説(1.0h)

5.新エネルギー・再生可能エネルギーによる発電(1.0h,コア)
・太陽光発電の原理
・間違った箇所を理解できる。
・太陽光発電の発電原理について説明できる。(コア,V-C-5)
10週 5.新エネルギー・再生可能エネルギーによる発電(2.0h,コア)
・風力発電の原理
・風力発電の発電原理について説明できる。(コア,V-C-5)
11週 5.新エネルギー・再生可能エネルギーによる発電(2.0h,コア)
・その他の新エネルギー・再生可能エネルギー発電の原理
・さまざまな発電の発電原理について説明できる。(コア,V-C-5)
12週 6.エネルギーと環境の関わり(2.0h,コア) ・電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて理解できる。(コア,V-C-5)
13週 7.蓄電(2.0h) ・蓄電池の種類を説明できる。
14週 8.変電システム(2.0h) ・電力システムの構成およびその構成要素(特に変電設備)について説明できる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解答解説 間違った箇所を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4前2,前3
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4前4,前5
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4前6,前7
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4前9,前10,前11
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4前1,前12

評価割合

試験演習相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000