概要:
本科目は、1~3年時の国語関係科目の内容を踏まえ、さらに難易度の高い論理的文章や文学的文章を読んで、日本や世界における現代的論点を理解し、それらについて自分の意見を考えたり、述べたりできるようになることを到達目標とします。また、授業中に提示する課題等により、現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、慣用句などの知識を適切に活用した文章を書けるようになることも目標とします。
(留学生向け)なお授業内容は公知の情報のみに限定されています。
授業の進め方・方法:
・学生諸君は事前に取り上げる文章を読んでおき、授業で教員による解説を聞き、それをノートをとりながら読解・理解を深めていきます。
・授業前、授業後に課題を課すことにより、擬似的ではあるが双方向の授業をします(時間に余裕があればグループワークも実施しますが、なかなか実施できないと思います)。
・課題、試験ともに「記述トレーニング」となることを意識しています。日頃から「文章を書く」ということを意識し、書く練習・読む練習をしてください。
注意点:
1.文章内容を受動的に理解するのではなく、常に問題点を意識して読む姿勢であること。
2.知り得た知識を授業内外で活用しようという姿勢であること。
3.他人の意見を正確に聞き、かつ自分の考えを適切に表現しようとする姿勢であること。
4.ジャンルを問わず読書をし、言語感覚と思考力を磨こうとする姿勢であること。(新聞を読むのも良い)
5.状況に応じて、授業計画以外の教材を扱うこともある。
6.携帯電話等、授業に不要な物を使用していた際には、没収及び減点等の処置をとる。
JABEE教育到達目標評価:定期試験60%(D-1)、小テスト20%(D-1)、課題20%(E-2)
※成績は自分で計算できるようにしている。返却された定期試験点及び小テスト点は各自で覚えておくこと。課題についても各自で提出・未提出を把握しておくこと。試験点数及び課題未提出回数の問い合わせは拒否する。
※小テスト及び試験が未記名であったり、不備が認められる場合は採点をしない(0点となる)。問いの指示に従っていない場合も採点をしない、または減点とする。また、解答用紙における字が乱雑であると認められる場合は減点か不正解扱いとする。その他試験に関する注意事項は問題用紙に記載することとする。
※この科目は留学生も受講する。留学生が取り組む課題は日本人学生と同じものだが、小テスト及び試験は留学生用のものを用意する。
※授業は備忘のためにTeams録画するが、ここにつなげたからといって「遠隔による出席」とすることはしない。
※提出課題が不備であったり、取り組み不足(受講のための一式を忘れる、ノートを取ろうとしない等)が感じられたりする場合は減点または0点とする。当然、課題および試験の白紙提出は「やる気無し」と判断し、不合格とするということである。
※小テスト及び定期試験の点数が6割を下回った者については再試験を実施する。ただし、小テスト及び定期試験を無断で欠席した者(特別欠席は除く)、白紙提出の者の再試験は実施しない。原則として「申し出制」(受けたいと連絡すること)とし、適切な時期に連絡したり受験したりすることを怠った場合は再試験を受けられないこともあり得る。
※再試験を自分の判断で欠席した者(結果として合格点になるだろうという見通しの末、不合格となったりする)への配慮はしない。また、連絡(基本的にTeamsによる連絡)を見落としたことによる再試験の欠席及び課題未提出も配慮しない。
※特別欠席で小テストや定期試験を受験できなかった場合は追試験を受けることができるが、原則として「申し出制」(自分から事情を述べて受けたいと申し出ること)とし、適切な時期に連絡したり受験したりすることを怠った場合は追試験を受けられないこともあり得る。
※課題未提出については配慮しない。事情にもよるが後日提出を受理したとしても、合格点となることを保証しない。
※最終成績については、小数点以下を切り捨てる。極端なことをいえば、59.999点でも不合格とする。配慮はしない。
※課題の提出が設定の半分に満たない場合、試験点及び小テスト点のみで合格点に達していたとしても不合格とする(受講の意志がないものと判断する)。
※返却した答案については、いかなる理由があろうとも再発行しない。教務資料としてPDF保存するが、それを学生に提供することはしない。ただし、追・再試験の関係で答案返却が適切な時期にできなかった場合はPDFによる返却もありうるが、それは特例とする。
※小テスト・本試験ともに、原則として資料の持ち込みを許可しているが、「他者の答案・そのコピー・他者作成の資料」等の、自分の手で作ったのではない資料の持ち込みが発覚した場合は、当該学生は資料を閲覧しながらの試験受験を認めない。
※本科目は学修単位(2単位)の授業であるため、履修時間は授業時間30時間と授業時間以外の学修(予習・復習、課題・テスト等のための学修)を併せて90時間である。自学自習の成果は課題によって評価する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス(0.5h) 内山節「知性」・山崎正和「学校教育はなぜ必要なのか」
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授業の内容や進め方を理解することができる。 語句や語彙を正確に理解し、的確に内容を理解し、自分の意見を持てる。
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2週 |
高橋源一郎「話しかけることば」・大澤真幸「未来の他者と連帯する」 |
語句や語彙を正確に理解し、的確に内容を理解し、自分の意見を持てる。
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3週 |
中島敦「山月記」 |
語句や語彙を正確に理解し、的確に内容を理解し、自分の意見を持てる。
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4週 |
若林幹夫「『誰か』の欲望を模倣する」 |
語句や語彙を正確に理解し、的確に内容を理解し、自分の意見を持てる。
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5週 |
夏目漱石「こころ」① |
語句や語彙を正確に理解し、的確に内容を理解し、自分の意見を持てる。 作者と時代背景について理解できる。朗読できる。
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6週 |
夏目漱石「こころ」② 小テスト① |
語句や語彙を正確に理解し、的確に内容を理解し、自分の意見を持てる。 作者と時代背景について理解できる。朗読できる。 これまでの内容を理解できている。
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7週 |
多和田葉子「国境を越えることば」 |
語句や語彙を正確に理解し、的確に内容を理解し、自分の意見を持てる。 作者と時代背景について理解できる。朗読できる。
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8週 |
後期中間試験 |
これまで読んだ作品について理解できる。
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4thQ |
9週 |
答案返却、解答解説(1h) ※詩・短歌・俳句・川柳(江戸川柳・サラリーマン川柳・シルバー川柳)① |
間違った箇所を理解できる。 短歌や俳句、川柳について理解できる。 語句や語彙を正確に理解し、的確に内容を理解し、自分の意見を持てる。
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10週 |
※詩・短歌・俳句・川柳(江戸川柳・サラリーマン川柳・シルバー川柳)② |
短歌や俳句、川柳について理解できる。
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11週 |
上野千鶴子「生き延びるための思想」 |
語句や語彙を正確に理解し、的確に内容を理解し、自分の意見を持てる。
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12週 |
藤田省三「現代文明へのレクイエム 松に聞け」 |
語句や語彙を正確に理解し、的確に内容を理解し、自分の意見を持てる。
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13週 |
小テスト② |
これまでの内容を理解できる。
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14週 |
鷲田清一「『つながり』と『ぬくもり』」 |
語句や語彙を正確に理解し、的確に内容を理解し、自分の意見を持てる。
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15週 |
学年末試験 |
これまで読んだ作品について理解できる。
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16週 |
答案返却、解答解説(1h) 今後の生活における「国語」について(1h) |
間違った箇所を理解できる。 これからの生活においての「国語の力」について理解できる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。 | 3 | 後2,後6,後7,後8,後9,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 3 | 後2,後6,後7,後8,後9,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後8,後10,後13,後15,後16 |
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |