情報ネットワーク

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 情報ネットワーク
科目番号 0199 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】
自作PDFを配布

【参考資料】:必須ではない。自習に利用すると良い。
CCNA完全合格テキスト&問題集 翔泳社 → 新試験に対応した内容で、こちらに準拠した指導内容とする。
徹底攻略 Cisco CCNA 教科書[640-802J][640-816J]対応 ICND2編 インプレスジャパン → 昔の試験に対応した内容だが、本校の図書館の電子図書にある。
担当教員 今野 慎介

到達目標

1. VLSMによるサブネットの設計、構築ができる。インターネット規模でルーティングの仕組みが理解できる。
2. スイッチ、ルータの基本的な設定ができ、スイッチングループ、ルーティングループを発生させない、ネットワークの設計構築ができる。
3. VLAN、ACL、PATによるネットワークの設計構築ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1VLSMで設計でき、複数ルーティングプロトコルを導入したネットワークを構築できる。1つのルーティングプロトコル、固定サブネットマスクにより設計できる。固定サブネットマスクにより設計できない
評価項目2障害が発生させない構造を理解し、STPなど障害を発生させない技術の導入ができる。スイッチングループなどの障害が発生するネットワーク構造を理解している。スイッチングループなどの障害が発生するネットワーク構造を理解していない。
評価項目3VLAN、ACL、PATを導入した総合的なネットワークを設計構築できる。VLAN、ACL、PATをそれぞれ単純なネットワークで設計構築できる。VLAN、ACL、PATをそれぞれ単純なネットワークで設計構築できない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
インターネットの送受信の仕組みを構造的に理解し、VLSMなど3年で学習したネットワークの設計をさらに発展させた設計手法を学習する。スイッチングループ、ルーティングループなど障害の原因となるデバイスの基本動作原理について理解する。VLAN、ACL、PATを理解して、トラフィックの分散、ネットワークのアクセス制御、内部ネットワークの隠ぺいなど実際に使用されている技術を習得する。
授業内容は公知の情報のみに限定している。
授業の進め方・方法:
3年で学習したルーティングプロトコルなど基本的な技術をもう一度学習しますが、4年では、単純なネットワークではなく、「インターネット規模で」どのようにして送受信を実現しているのか理解してください。ネットワークでどこが混雑するのか、トラフィックの流れがイメージできるよう構造的に理解し、設計できるようにしてください。
注意点:
定期試験70%(B),課題30%(B)により評価する。

【重要】
実験中に実施した演習課題を提出させ、出席調査や課題の点数とすることがある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・ネットワークの復習
・イーサネットLANの復習
各種階層モデルの視点からネットワークの構造を理解し、説明できる。
MACアドレスを用いた通信方法、スイッチ、リピータハブについて説明できる。
IPv4アドレッシング、ルーティングテーブル、ルーティング、イーサネットなどの知識をベースに、LANにおける情報の伝送方法について説明できる。
2週 スタティックルーティングとRIPによるダイナミックルーティング ・スタティックルーティング、RIPを題材にダイナミックルーティングについて説明できる。
ルーティングテーブルの記載事項について理解し、送信インターフェース、ネクストホップ、メトリックとアドミニストレイティブディスタンス(AD)などの各事項について説明できる。
3週 スイッチングループとSTP1 スイッチングループとSTPが理解し、設定や確認を実施できる。
4週 スイッチングループとSTP2 スイッチングループとSTPが理解し、設定や確認を実施できる。
5週 VLANの基礎 VLANを理解し、設定できる。
6週 VLAN間ルーティング VLAN間ルーティングが理解し、設定できる
7週 演習 SW、ルータ、VLANを導入したネットワークを構築できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験答案返却・解答解説と演習 間違った問題の正答を求めることができる。
10週 標準ACLと拡張ACL1 標準ACLと拡張ACLを理解し、設定できる。
11週 標準ACLと拡張ACL2 標準ACLと拡張ACLを理解し、設定できる。
12週 クラスレスルーティングとVLSMによるサブネットの設計 クラスレスルーティングを理解し、VLSMによるサブネットの設計ができる。
13週 OSPF OSPFを理解し、設定することができる。
14週 演習 ACL、OSPFV、VLSMを導入したネットワークを設計・構築できる。
15週 前期期末試験
16週 試験答案返却・解答解説と演習 間違った問題の正答を求めることができる。
後期
3rdQ
1週 EIGRP1 EIGRPを理解し、設定することができる。
2週 EIGRP2 EIGRPを理解し、設定することができる。
3週 自動経路集約・手動経路集約 経路集約を理解し、説明できる。
不連続サブネットで起こる経路集約の問題を説明できる。
4週 デフォルトルート デフォルトルートを理解し、設定することができる。
5週 スタティックNATとダイナミックNAT 各種ネットワークアドレス変換を理解し、設定できる。
6週 NAPT(PAT) NAPTを理解し、設定できる。
7週 演習 各種ネットワークアドレス変換を理解し、設定できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験答案返却・解答解説と演習 間違った問題の正答を求めることができる。演習問題で確認する。
10週 WANのプロトコルとインターネット WANのプロトコルを理解するとともに、インターネットの構成について説明できる。
11週 WANのプロトコルとインターネット WANのプロトコルを理解するとともに、インターネットの構成について説明できる。
12週 ワイヤレスLANの基礎 ワイヤレスLANについて説明できる。
13週 ネットワークの運用1 syslog、LLDP、HSRP、QoS、SNMPなどの運用で使用される技術について説明できる。
14週 ネットワークの運用2 ネットワークの階層型設計モデルについて説明できる。
15週 学年末試験
16週 試験答案返却・解答解説と演習 ・間違った問題の正答を求めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。4前1,前2,前3,前4
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。4前1,前2,前3,前4
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2
インターネットの概念を説明できる。4前1,前3,前4,前5,後9
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。4前3,前4,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2
有線通信の仕組みと規格について説明できる。4前1,前2
基本的なルーティング技術について説明できる。4前4,前7
基本的なフィルタリング技術について説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7
その他の学習内容基本的なアクセス制御技術について説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力5000003080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000