概要:
インターネットの送受信の仕組みを構造的に理解し、VLSMなど3年で学習したネットワークの設計をさらに発展させた設計手法を学習する。スイッチングループ、ルーティングループなど障害の原因となるデバイスの基本動作原理について理解する。VLAN、ACL、PATを理解して、トラフィックの分散、ネットワークのアクセス制御、内部ネットワークの隠ぺいなど実際に使用されている技術を習得する。
授業内容は公知の情報のみに限定している。
授業の進め方・方法:
3年で学習したルーティングプロトコルなど基本的な技術をもう一度学習しますが、4年では、単純なネットワークではなく、「インターネット規模で」どのようにして送受信を実現しているのか理解してください。ネットワークでどこが混雑するのか、トラフィックの流れがイメージできるよう構造的に理解し、設計できるようにしてください。
注意点:
定期試験70%(B),課題30%(B)により評価する。
【重要】
実験中に実施した演習課題を提出させ、出席調査や課題の点数とすることがある。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
・ネットワークの復習 ・イーサネットLANの復習 |
各種階層モデルの視点からネットワークの構造を理解し、説明できる。 MACアドレスを用いた通信方法、スイッチ、リピータハブについて説明できる。 IPv4アドレッシング、ルーティングテーブル、ルーティング、イーサネットなどの知識をベースに、LANにおける情報の伝送方法について説明できる。
|
2週 |
スタティックルーティングとRIPによるダイナミックルーティング |
・スタティックルーティング、RIPを題材にダイナミックルーティングについて説明できる。 ルーティングテーブルの記載事項について理解し、送信インターフェース、ネクストホップ、メトリックとアドミニストレイティブディスタンス(AD)などの各事項について説明できる。
|
3週 |
スイッチングループとSTP1 |
スイッチングループとSTPが理解し、設定や確認を実施できる。
|
4週 |
スイッチングループとSTP2 |
スイッチングループとSTPが理解し、設定や確認を実施できる。
|
5週 |
VLANの基礎 |
VLANを理解し、設定できる。
|
6週 |
VLAN間ルーティング |
VLAN間ルーティングが理解し、設定できる
|
7週 |
演習 |
SW、ルータ、VLANを導入したネットワークを構築できる。
|
8週 |
前期中間試験 |
|
2ndQ |
9週 |
試験答案返却・解答解説と演習 |
間違った問題の正答を求めることができる。
|
10週 |
標準ACLと拡張ACL1 |
標準ACLと拡張ACLを理解し、設定できる。
|
11週 |
標準ACLと拡張ACL2 |
標準ACLと拡張ACLを理解し、設定できる。
|
12週 |
クラスレスルーティングとVLSMによるサブネットの設計 |
クラスレスルーティングを理解し、VLSMによるサブネットの設計ができる。
|
13週 |
OSPF |
OSPFを理解し、設定することができる。
|
14週 |
演習 |
ACL、OSPFV、VLSMを導入したネットワークを設計・構築できる。
|
15週 |
前期期末試験 |
|
16週 |
試験答案返却・解答解説と演習 |
間違った問題の正答を求めることができる。
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
EIGRP1 |
EIGRPを理解し、設定することができる。
|
2週 |
EIGRP2 |
EIGRPを理解し、設定することができる。
|
3週 |
自動経路集約・手動経路集約 |
経路集約を理解し、説明できる。 不連続サブネットで起こる経路集約の問題を説明できる。
|
4週 |
デフォルトルート |
デフォルトルートを理解し、設定することができる。
|
5週 |
スタティックNATとダイナミックNAT |
各種ネットワークアドレス変換を理解し、設定できる。
|
6週 |
NAPT(PAT) |
NAPTを理解し、設定できる。
|
7週 |
演習 |
各種ネットワークアドレス変換を理解し、設定できる。
|
8週 |
後期中間試験 |
|
4thQ |
9週 |
試験答案返却・解答解説と演習 |
間違った問題の正答を求めることができる。演習問題で確認する。
|
10週 |
WANのプロトコルとインターネット |
WANのプロトコルを理解するとともに、インターネットの構成について説明できる。
|
11週 |
WANのプロトコルとインターネット |
WANのプロトコルを理解するとともに、インターネットの構成について説明できる。
|
12週 |
ワイヤレスLANの基礎 |
ワイヤレスLANについて説明できる。
|
13週 |
ネットワークの運用1 |
syslog、LLDP、HSRP、QoS、SNMPなどの運用で使用される技術について説明できる。
|
14週 |
ネットワークの運用2 |
ネットワークの階層型設計モデルについて説明できる。
|
15週 |
学年末試験 |
|
16週 |
試験答案返却・解答解説と演習 |
・間違った問題の正答を求めることができる。
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報通信ネットワーク | プロトコルの概念を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4 |
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4 |
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2 |
インターネットの概念を説明できる。 | 4 | 前1,前3,前4,前5,後9 |
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2 |
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。 | 4 | 前3,前4,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2 |
有線通信の仕組みと規格について説明できる。 | 4 | 前1,前2 |
基本的なルーティング技術について説明できる。 | 4 | 前4,前7 |
基本的なフィルタリング技術について説明できる。 | 4 | 後3,後4,後5,後6,後7 |
その他の学習内容 | 基本的なアクセス制御技術について説明できる。 | 4 | 後3,後4,後5,後6,後7 |