概要:
昨今の製品は機械,電気・電子,情報工学を含む生産システムの技術が結集しており、それらの技術を駆使した「ものづくり」ができる技術者が求められている。本講義では専門分野の異なる学生とチームを組み、自律型ロボット(ライントレースカー)の製作を通じ生産システム技術を活用したものづくりの一連の流れを学ぶ。なお授業内容は公知の情報のみに限定されている。
※実務との関係
この科目は空港設備に関する機器設計を担当していた教員が,その経験を活かし,企業におけるグループでの製品開発手法などについてを実習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
本講義では、各専門において4年前半までに習得した技術を活用した自律ロボットの製作をグループ単位で実施する。(これまでの習得技術に不安のある学生は事前に復習をしっかり行ってから講義に臨むこと。)与えられた課題を解決するためのブレーンストーミングによるアイデアの創出から設計、製作。成果報告といったものづくりの1連の流れを体験することで生産系技術者として必須となる発想力と実践力を養成する。また、3つの系を混合したグループで製作活動を行うことで、グループ内での役割を理解し、他者との技術的コミュニケーション能力を養成する。
評価はレポート40%(企画報告書(A:10%,B:10%,C:10%,F:30%)、成果報告書(A:10%,B:10%,C:10%,E:10%))、製作日誌10%(A)、口頭発表30%(企画報告(E:50%)、成果報告(E:50%))、成果品20% (A:50%,B:50%)で評価を行う。
注意点:
本講義では、班単位で製作活動を行うので、班員の遅刻や欠席は製作の遅れにつながる。日頃から体調管理に気を配り、欠席しないように注意すること。やむを得ず欠席する場合は班員との情報共有につとめること。
機械加工は危険と隣り合わせでることを肝に銘じ、緊張感を持ってのぞむこと。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。 | 4 | 後1 |
分野別の工学実験・実習能力 | 情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 4 | 後1 |
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。 | 4 | 後1 |
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。 | 4 | 後6 |
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。 | 4 | 後13 |
標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。 | 4 | 後1 |
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。 | 4 | 後1 |
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。 | 4 | 後13 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。 | 3 | 後2 |
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。 | 3 | 後2 |
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。 | 3 | 後2 |
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。 | 3 | 後2 |
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。 | 3 | 後2 |
他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | 後2 |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | 後2 |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | 後2 |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | 後2 |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | 後2 |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | 後2 |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 3 | 後2 |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 3 | 後2 |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | 後2 |
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。 | 3 | 後2 |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 3 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 3 | |
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。 | 3 | |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 3 | |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 3 | |
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 3 | |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 3 | |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 3 | |