到達目標
1.基本的概念を理解し、データベースの必要性が説明できる
2.リレーショナルデータベースにおける基本的な知識(正規化・各種制約)が説明できる
3.同時実行制御と障害対策が説明できる
4.標準リレーショナルデータベース言語によるデータ操作ができる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
基本概念 | 要求を分析し、ER図をつくることができる。
ER図からリレーションスキーマとデータベースを設計できる
| データベースの必要性が説明できる
ER図からリレーションスキーマが導出できる | データベースの必要性が説明できない
ER図やリレーションスキーマが説明できない |
リレーショナル・データベース基礎知識 | 各種制約を理解し、更新不整合を防止できる
各種従属性を考慮し、高度な正規化ができる | 正規化・各種制約・各種従属姓が説明できる | 正規化・各種制約が説明できない |
同時実行制御、障害対策 | 同時実行制御における各方式の違いが説明できる
各種障害とその対策について説明できる | 同時実行制御、障害対策の必要性が説明できる | 同時実行制御、障害対策が説明できない |
標準リレーショナル・データベース言語 | 複雑なデータ操作を標準リレーショナルデータベース言語で記述できる | 基本的なデータ操作を標準リレーショナルデータベース言語で記述できる。 | 標準リレーショナルデータベース言語によるデータ操作ができない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
現代においてデータベースなしに社会活動を営むことはできない。しかし、一般市民はデータベースに直接触れることはなく、ほとんどの場合その存在に気がつかない。本講義では、データベース固有の概念や各種従属性に基づくデータベース設計法、標準リレーショナルデータベース言語による基本的な操作を学習し、データ資産を効率よくかつ安全に活用するために不可欠なデータベースに関する基礎知識を習得することを目標とする。
授業内容は公知の情報のみに限定される。
授業の進め方・方法:
コンピュータによる実習は行わない。1週から6週はリレーショナルデータベース固有の語句や概念を扱う。7週から10週は主にリレーショナルデータベース内部の動作、障害対策を扱う。11週から14週は標準リレーショナルデータベース言語とオブジェクト指向データベースを扱う。
前提とする知識:関数型言語、論理型言語(Prolog言語)、Java言語・C言語等の知識があるとさらによい。
関連する科目:プログラミング言語論、オブジェクト指向プログラミング、Webシステム、論理と計算理論
注意点:
評価の方法・定期試験の方法:定期試験により評価する。諸般の事情により定期試験に代えて課題により評価する場合がある。
本科目は学修単位(2単位)の授業であるため、履修時間は授業時間30時間と授業時間以外の学修(予習・復習、課題・テスト等のための学修)を併せて90時間である。
・自学自習の成果は定期試験によって評価する。
函館高専教育目標 B
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 基本概念 |
科目の位置付、必要性、到達目標、留意点が理解できる。 データベースの基礎概念、語句が説明できる。
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2週 |
データモデリング |
データモデルが果たす役割、代表的なデータモデル、ER図が説明できる。
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3週 |
リレーショナルデータモデル |
実体関連モデル、整合性制約が説明できる。
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4週 |
リレーショナル代数・リレーショナル論理 |
リレーショナル代数式、リレーショナル論理式が演算できる。
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5週 |
リレーショナル・データベース設計論(1) |
ER図よりRDBスキーマが導出できる 関数従属性が説明できる。
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6週 |
リレーショナル・データベース設計論(2) |
各種従属性に基づく分解、各種正規形が説明できる。
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7週 |
物理的データ格納方法 |
索引付ファイル他による検索アルゴリズムが説明できる。
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8週 |
同時実行制御(1) |
トランザクション処理、並列処理における問題点と対策が説明できる。
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2ndQ |
9週 |
同時実行制御(2) |
ロッキングプロトコル、時刻印による同時実行制御が説明できる。
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10週 |
障害回復 |
障害の種類と回復方法が説明できる。
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11週 |
SQL(1) |
標準RDB言語が必要な理由が説明できる。SQLによりDBの簡単な操作ができる。
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12週 |
SQL(2) |
QLによりDBの複雑な操作ができる。
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13週 |
SQL(3) |
SQLによりDBの複雑な操作ができる。
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14週 |
SQL(4) オブジェクト指向データベース |
RDB言語とホスト言語(他高級言語)の関連が説明できる。 リレーショナルデータベースの問題点とオブジェクト指向データベースの応用が説明できる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
答案返却・解答解説 |
間違った問題の正答を求めることができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験・(課題) | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 90 | 0 | 0 | 0 | 0 | 90 |
専門的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |