符号理論

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 符号理論
科目番号 0259 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 例題で学ぶ符号理論(先名健一著 森北出版)
担当教員 倉山 めぐみ

到達目標

1. 通信路のモデルと通信路符号化について説明できる.
2. 単純な通信路符号を生成し,誤りを含む通信路符号を復号できる.
3. 体,ガロア体,ガロア拡大体を理解し,それぞれの体に基づいた代数計算ができる.
4. 各種符号の生成ができ,復号方法を理解している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1初見の単純な通信路符号において,符号化,復号できる.授業で扱った通信路符号において符号化,復号できる.授業で扱った通信路符号において符号化,復号できない.
評価項目2さまざまな体について代数計算ができる.経験したことがある体について代数計算ができる.経験したことがある体について代数計算ができない.
評価項目3各種符号の生成,復号ができる.各種符号の生成,復号を補助が入りながらできる.各種符号の生成,復号を補助が入りながらできない.

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
符号理論はCD・DVD・主記憶装置・インターネットなど身近なところにも広く浸透し,情報社会の基礎を築いている.この授業では,通信路符号化定理,巡回符号の多項式表現,巡回ハミング符号の生成・復号法,更には複数誤り訂正可能な符号化法設計に必要なガロア体の基礎理論と,その具体例を学び,より実践的な符号理論に対応できる基礎知識を習得する.
授業の進め方・方法:
学習上の留意点
必要とされる予備知識は講義のなかでも説明するが、行列の計算等はあらかじめ復習しておくこと.
課題については,中間試験までに最低1回,期末試験までに最低1回行う予定である.

関連する科目
線形代数(行列),情報理論,確率・統計(確率),論理回路(論理計算)
注意点:
評価:試験45%(B),小テスト40%(B),課題15%(B)
小テストについては,再試験を行うが,各試験については,追試験のみ実施する.
総合評価が60%に満たない学生がいる場合は,総合再試験のみ実施する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
数学の復習(行列,多項式の計算等)
授業の進め方,評価方法を理解する
行列の積,転置,四則演算,行基本操作ができる
多項式の四則演算ができる
2週 符号と復号化 単一パリティ検査符号を求めることができる
線形符号の生成行列が理解でき,組織符号化ができる
3週 復号
線形符号(ハミング符号)
ハミング距離・重み,線形符号の復号を理解し,復号できる
ハミング符号を理解し生成できる
4週 小テスト①
5週 体,ガロア体,既約多項式 体,ガロア体について理解できる
ガロア体での四則演算ができる
6週 ガロア拡大体
多項式の根と共役元
ガロア拡大体の表現形式が理解でき拡大体における代数計算ができる
元と最小多項式について理解できる
7週 小テスト②
8週 巡回符号と巡回ハミング符号 生成行列,検査行列,組織符号化の計算ができ,巡回ハミング符号が生成できる
2ndQ
9週 巡回符号と巡回ハミング符号
巡回ハミング符号の復号
生成行列,検査行列,組織符号化の計算ができ,巡回ハミング符号が生成できる
巡回ハミング符号の復号ができる
10週 小テスト③
11週 BCH符号 BCH符号の生成,復号ができる
12週 BCH符号 BCH符号の生成,復号ができる
13週 RS符号 RS符号が生成できる
14週 小テスト④
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト課題合計
総合評価割合454015100
基礎的能力001515
専門的能力4540085
分野横断的能力0000