医用福祉工学概論

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 医用福祉工学概論
科目番号 0306 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基礎 福祉工学 手嶋教之 等著  コロナ社 / 関連研究論文等,適宜資料配付
担当教員 森谷 健二

到達目標

1. 様々な用途向けの医用福祉機器の現状を理解できる.
2. 自分ならばその分野でどのような機器を開発したいかについて考察できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
福祉機器の現状様々な用途向けの医用福祉機器の現状とそこに至までの問題点や解決策などの経緯についても説明できる.様々な用途向けの医用福祉機器の現状を説明できる.医用福祉機器の現状を説明できない.
福祉機器の開発様々な用途に対して自分ならば現実の問題に対してどんな機器を開発して解決したいか説明できる.様々な用途に対して自分なら「何を解決したいか」について述べることができる.様々な用途に対する機器開発に関して全くアイディアが出てこない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
医用福祉機器は工学諸技術とともに発展してきた.それには単に技術面だけではなく,デザインや心理学的側面も配慮する必要があり,使用者の声を反映させる必要もある.本講義では今日の科学技術の重要な応用分野である医用福祉機器の基礎と現在の技術水準等を学ぶ.現在の研究論文や機器の開発アイディアの発表も行うことで実社会における実践的な応用を視野に入れることを到達レベルとする.
なお授業内容は公知の情報のみに限定されている.
授業の進め方・方法:
本科目は医用福祉機器分野においては基礎ではあるが,生産システム工学科で学んできた内容の応用にあたる.したがって,各自が学んできたコースの基礎科目をしっかり復習しておくことが求められる.
本講義では最初に医用福祉機器の概要説明をしたあと,それぞれの応用分野についての概要と歴史,現在のトップレベルの機器について調査を行い,さらに自分ならどのような機器を開発するか?どのような福祉に貢献したいか?についてレポートにまとめる.したがって,これらの調査とレポート作成における自学自習時間は相当重要になることを良く留意すること.
注意点:
◎各テーマについて毎回調査課題,研究への応用を課す.これをレポートで評価する.締め切りを守らなかった場合などはそれぞれ減点されるので注意すること。

本科目は学修単位(2単位)の授業であるため、履修時間は授業時間30時間と授業時間以外の学修(予習・復習、課題・テスト等のための学修)を併せて90時間である。
自学自習の成果は課題によって評価する。

学習・教育目標評価:レポート100%(B)
各テーマにてそれぞれ以下の評価項目でレポートを評価する.
・評価項目1:支援機器の現状について50%
・評価項目2:自分の考える支援機器について50%

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス (0.5h)

1.医用福祉機器と工学 (1.5h)
・様々な工学技術が,様々な医用福祉機器に応用されていることを説明できる
2週 2.医療計測機器
2-1.バイタル(2週)
・心電図,血圧,レスピロメータ,体温の計測機器について計測原理を説明できる
3週 ・バイタル計測機器に対して「どんな機能があればより快適か?」について提案できる.
4週 2-2.画像診断機器(2週) ・超音波エコー,MRI,CT,PET,から2機器を選択し計測原理を調査し,説明できる
5週 ・上記で調査した機器での現状問題点や改善点を提案できる
6週 2-3.脳活動計測(2週) ・脳波と脳血流について,さらにその測定原理および簡単な判別・解読例を調査し,説明できる
7週 ・脳波や脳血流の「自分ならこんな事に応用する」アイディアを提案できる
8週 3.福祉・支援機器
3-1.移動機器・義肢装具(2週)
・移動困難者,四肢不自由者用に開発されている医用機器,福祉機器について調査し,例を挙げることができる
4thQ
9週 ・移動困難者,四肢不自由者用に開発されている医用機器,福祉機器の問題点とその解決のためのアイディア,「自分ならこんな機器を作りたい」アイディアを提案できる
10週 3-2.視覚障害者支援機器(2週) ・視覚障害者の現状および,現在の支援機器について調査し,例をあげることができる
11週 ・視覚障害者用支援機器の問題点とその解決のためのアイディア,「自分ならこんな機器を作りたい」アイディアを提案できる
12週 3-3.基本生活支援機器 (2週) ・生活支援機器(ADL,QOL向上機器)用に開発されている医用機器,福祉機器について例を挙げることができる
13週 ・生活支援機器(ADL,QOL向上機器)用に開発されている医用機器,福祉機器についての問題点とその解決のためのアイディア,「自分ならこんな機器を作りたい」アイディアを提案できる
14週 医用福祉/医用福祉機器に関する総括および課題作成予備時間
15週 成績確認 レポートと最終成績の確認
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題口頭発表相互評価態度ポートフォリオ課題レポート報告合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000