機械設計法Ⅱ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械設計法Ⅱ
科目番号 0321 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 伝熱工学[改訂・新装版] (一色尚次,北山直方共著;森北出版),空気線図,プリント
担当教員 山田 誠

到達目標

1. 伝熱の三つの基本形態を理解し,それらの支配法則を説明することができる。
2. 熱伝導について,フーリエの法則および熱伝導率を説明でき熱量,温度分布を計算できる。
3. 非定常熱伝導について数値解法を理解し,PCを用いて時間経過における温度分布を計算できる。
4. 対流熱伝達について,ニュートンの冷却法則および熱伝達率を説明でき,熱量を計算できる。
5. 放射熱伝達について,ステファン・ボルツマンの法則を利用できる。
6. 空気線図を利用して,空調設計をできる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1例を挙げて伝熱の基本形態の違い,その支配法則を説明することができる。伝熱の基本形態の違い,その支配法則を説明することができる。伝熱の基本形態の違いを説明することができない。
評価項目2平板および円筒の定常熱伝導について,熱流束,温度分布を計算できる。平板の定常熱伝導について,熱流束,温度分布を計算できる。平板の定常熱伝導について,熱流束,温度分布を説明できない。
評価項目3非定常熱伝導について,二次元温度場における数値解法により,種々形状・条件において温度分布を求めることができる。非定常熱伝導について,二次元温度場における数値解法により,与えられた形状・条件において温度分布を求めることができる。非定常熱伝導について,二次元温度場における数値解法により,計算できない。
評価項目4対流を伴う平板および円筒形状の定常熱伝導について,熱流束,温度分布を計算できる。対流を伴う平板の定常熱伝導について,熱流束,温度分布を計算できる。対流を伴う平板の定常熱伝導における,熱流束,温度分布について説明できない。
評価項目5自然現象の問題からモデルを作成して,対流熱伝達と放射熱伝達とのバランスを考慮した問題を解くことができる。与えられたモデルから,対流熱伝達と放射熱伝達とのバランスを考慮する自然現象の問題を解くことができる。与えられたモデルから,対流熱伝達と放射熱伝達との平衡式を導出できない。
評価項目6空気線図を利用して,冷房,暖房に関する空調システムの設計ができる。空気線図を利用して,冷房に関する空調システムの設計ができる。空気の状態を説明するために,空気線図を活用できない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
伝熱工学の基礎的な知識を理解し,空調設計を例として,エネルギーバランスを考慮したシステムを設計するための基礎的能力を養う。
授業の進め方・方法:
4年次選択科目で学習する伝熱工学の基本事項を確認するとともに,その適用例として空気調和システムの設計方法を学習する。伝熱工学を履修していない学生にとっても無理なく事前学習をできるように,課題等を与える。
注意点:
身の回りの現象と対比して学習すると,日常の現象を理解できるので,当たり前のことを改めてよく考えることが重量です。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 空気調和の基礎 伝熱の基本形態を理解し説明できる。
空気調和の基本事項を説明できる。
2週 伝熱の基礎 伝熱の基本形態を理解し,熱伝導,対流熱伝達,放射熱伝達について説明できる。(コア)
3週 伝導伝熱 ・フーリエの法則および熱伝導率を説明できる。(コア)
・平板および多層平板の定常熱伝導について,熱流束,温度分布を計算できる。(コア)
4週 伝導伝熱 ・対流を伴う平板の定常熱伝導について,熱流束,温度分布を計算できる。(コア)
5週 対流熱伝達 ・ニュートンの冷却法則および熱伝達率を説明できる。(コア)
対流を伴う平板および円筒形状の定常熱伝導について、熱流束、温度分布、熱通過率を計算できる。
6週 対流熱伝達 自然対流と強制対流,層流と乱流を説明でき,無次元数から熱伝達率を導出することができる。(コア)
7週 放射熱伝達 ステファン・ボルツマンの法則を利用できる。
(コア)
対流熱伝達と輻射熱伝達とのバランスを考慮する自然現象の問題を解くことができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 空調設計
空気線図の利用方法
・水・空気の状態変化を空気線図等により説明できる。
10週 空気線図の利用方法 ・身の回りの現象を空気線図で説明できる。
11週 冷房空調サイクル ・冷暖房に関する基本的空調設計ができる。
12週 冷房空調サイクル ・冷暖房に関する基本的空調設計ができる.
13週 暖房サイクル ・暖房に関する基本的空調設計ができる。
14週 暖房サイクル ・暖房に関する基本的空調設計ができる。
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 ・間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体層流と乱流の違いを説明できる。4
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。4
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。4前2,前3
熱力学の第一法則を説明できる。4前2,前3
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。4前10,前11
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。3前10,前11
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。4前10,前11
熱力学の第二法則を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度課題遠隔確認課題合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000