材料試験法

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 材料試験法
科目番号 0322 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 宮川大海 吉葉正行 共著 「よくわかる材料学」(森北出版株式会社)
担当教員 古俣 和直

到達目標

1. 測定器の基礎知識と使い方を理解する
2. 国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる
3. 材料試験の理論や方法を理解し説明できる 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1測定誤差に関して原因や種類,精度等を理解し,知識を適用できる測定誤差に関して説明できる測定誤差の扱いを理解できない
評価項目2国際計量標準に関わる様々な知識を適用できる様々な量をSI単位で表記することができる工学におけるSI単位の必要性を理解できない
評価項目3種々の材料試験の理論や方法を理解し,知識を適用できる種々の材料試験の理論を説明できる種々の材料試験の目的を理解できない

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料試験とは,工業材料の諸性質を明らかにするとともに,使用条件に適合するかどうか判断する資料を得るために行う試験である.材料開発,品質管理ひいては製品の安全性確保に欠かせない試験であり,それらについての基礎知識を理解し身につける.
授業の進め方・方法:
JIS規格に沿った各材料試験方法について,目的および理論,試験片,表面処理,データ処理方法などの解説が中心であり,材料試験より得られるデータの処理演習を通じて理解を深める.
注意点:
本講義では授業中の居眠り,携帯電話の使用など,授業態度が著しく悪い場合は,2点/回の減点を行うので,十分に注意すること.
学習教育到達目標評価 定期試験80%(B:100%),課題20%(B:100%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
鉄鋼の製造
計測の基礎
・学習意義・評価方法について理解する
・鉄鋼の製造工程を説明できる
・測定の定義と種類を説明できる
・測定誤差の原因と種類、精度と不確かさ、合成誤差を説明できる
2週 計測の基礎 ・測定の定義と種類を説明できる
・測定誤差の原因と種類、精度と不確かさ、合成誤差を説明できる
・国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる
3週 引張試験 ・引張試験の理論や方法を理解する
・応力-ひずみ曲線から,伏点,耐力,引張強さ,破断応力,伸び,絞りを求めることができる
4週 引張試験 ・引張試験の理論や方法を理解する
・応力-ひずみ曲線から,伏点,耐力,引張強さ,破断応力,伸び,絞りを求めることができる
5週 硬さ試験 硬さ試験の理論や方法を理解する
・ブリネル硬さ,ビッカース硬さ,ロックウェル硬さ,マイヤー硬さ,ヌープ硬さ,ショア硬さについて,測定結果からJISに基づく表記ができる
6週 硬さ試験 硬さ試験の理論や方法を理解する
・ブリネル硬さ,ビッカース硬さ,ロックウェル硬さ,マイヤー硬さ,ヌープ硬さ,ショア硬さについて,測定結果からJISに基づく表記ができる
7週 衝撃試験 ・衝撃試験の理論や方法を理解する
・衝撃試験の結果から,シャルピー吸収エネルギー,シャルピー衝撃値を求めることができる
8週 衝撃試験 ・靭性の改善方法を理解する
2ndQ
9週 答案返却・解答解説
疲れ試験
・試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる
・疲れ試験の理論や方法を理解する
10週 疲れ試験 ・疲れ試験の理論や方法を理解する
・S-N曲線より疲れ限度,時間強さ,疲れ強さを求めることができる
・疲れ強さと引張強さの関係を理解し説明できる
・疲れ強さへの各種要因の影響を理解し説明できる
・疲れ強さを向上させる方法を説明できる
11週 疲れ試験 ・疲れ試験の理論や方法を理解する
・S-N曲線より疲れ限度,時間強さ,疲れ強さを求めることができる
・疲れ強さと引張強さの関係を理解し説明できる
・疲れ強さへの各種要因の影響を理解し説明できる
・疲れ強さを向上させる方法を説明できる
12週 低温脆性 ・低温で材料が脆くなる現象を理解する
・低温脆性を防ぐ方法を理解する
13週 クリープ試験 ・クリープ試験の理論や方法を理解する
・クリープ現象を理解し説明できる
・クリープ曲線から,クリープ速度,クリープ強さ,クリープ破断強さを求めることができる
14週 クリープ試験 ・クリープ試験の理論や方法を理解する
・クリープ現象を理解し説明できる
・クリープ曲線から,クリープ速度,クリープ強さ,クリープ破断強さを求めることができる
15週 測定誤差 ・測定誤差について理解する
・有効桁数について理解する
・標準偏差を理解し算出できる
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。4前3,前4
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。4前5,前6
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。4前7
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。4前9,前10,前11
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。4前12,前13
鉄鋼の製法を説明できる。4前1
計測制御計測の定義と種類を説明できる。4前1
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4前2
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4前2
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000