到達目標
1.熱伝導現象に関する熱移動量を導出することができる。
2.熱移動の三基本形式の立場から熱移動量を導出することができる。
3.数値計算により,伝熱現象を解く基礎的な手法を理解し,計算機シミュレートすることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 熱伝導現象に関する熱移動量,移動速度に関する数式を導出することができる。 | 熱伝導現象に関する熱移動量・速度を計算することができる。 | 熱伝導現象に関する熱移動量を計算することができない。 |
評価項目2 | 熱移動の三基本形式を考慮した熱収支モデルを作成し,熱移動量・温度分布を導出することができる。 | 熱移動の三基本形式を考慮した熱収支モデルから,熱移動量・温度分布を導出することができる。 | 熱移動の三基本形式を考慮した熱収支モデルから,熱移動量を導出することができない。 |
評価項目3 | 伝熱現象を計算機シミュレートするための条件を自分で設定し,実行することができる。 | 数値計算により,伝熱現象を解くための,計算機シミュレーションを実行することができる。 | 数値計算により,伝熱現象を解くための,計算機シミュレーションができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
日常生活や自然現象に起こっている伝熱現象も,熱伝導・対流と熱放射の三つの基本的事象と物質移動との組合せによって成り立っている。これら伝熱現象に関する問題解決に応用するための基礎的な知識を得ることを目標とする(B-1,B-3)。また,計算機による数値計算により伝熱現象を解く基礎的な手法を理解し,実行することができることを目標とする(C-3)。
授業の進め方・方法:
単に数式(理論)を追うばかりでなく,日常生活や自然現象に起こっている伝熱現象をみつめて,基本的事象にあてはめて考えると理解しやすい。
注意点:
※授業態度が悪い場合は減点する.
JABEE教育到達目標評価:定期試験80%(B-1:40%, B-3: 60%),課題20%(B-3:40%, C-3:60%)
(B-1) 数学および物理や化学,生物などの自然科学の基礎知識を持っている。
(B-3) 主となる専門分野の基礎知識,およびそれらと複合するための他の専門分野の基礎知識を持っている。
(C-3) データの分析や解析,グラフ化,設計・製図などにコンピュータを活用することができる。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
0.ガイダンス 伝熱工学の基礎 |
・伝熱工学で実施する内容について理解する。 ・熱移動の三基本形式を理解し,説明できる。
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2週 |
1.熱移動の三形式(支配法則) |
・熱伝導,対流熱伝達,熱放射の支配法則を理解できる。
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3週 |
2.熱移動三形式の熱収支問題 |
・熱収支モデルから熱移動量,温度を導出することができる。
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4週 |
3.定常熱伝導 1)一次元熱伝導,内部発熱ある熱伝導 |
・熱伝導方程式,温度場・熱流束,フーリエの法則,熱伝導率に関して,説明できる。
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5週 |
定常熱伝導 2)平板における一次元熱通過 |
・平板壁の熱伝導に関する熱流束・温度分布を計算できる. ・熱伝達率について理解し,説明できる。
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6週 |
定常熱伝導 3)円柱座標系の熱伝導 |
・円管の熱伝導に関する熱流束・温度分布を計算できる.
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7週 |
定常熱伝導 4)円柱座標系の熱伝導(PC演習) |
・円管の熱伝導に関する熱流束・温度分布をコンピュータでシミュレートできる。 ・円管における熱通過問題を計算できる。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
定常熱伝導 5)円柱座標径における熱通過(PC演習) 複雑形状の二次元熱伝導問題(PC演習) |
・2次元複雑形状に対して,定常熱伝導式を適用し,計算機シミュレートすることができる。 ・熱伝導方程式を用いた簡単な数値計算を実行できる。
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10週 |
4.非定常熱伝導 1)非定常熱伝導方程式の導出 2)熱拡散率 |
・対流熱伝達に関する支配法則を説明できる。 ・ 熱拡散率について説明できる. ・熱伝達率について理解し,説明できる。
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11週 |
3)一次元非定常熱伝導 |
・一次元非定常熱伝導問題を解くことができる。
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12週 |
4)熱容量の小さい物体の非定常問題 |
・微小体積固体と流体とによる非定常熱伝導問題を解くことができる。
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13週 |
5.熱伝達の基礎 1)強制対流熱伝達 2)熱伝達率 3)熱伝達率の整理に用いられる無次元量 |
・対流熱伝達に関する支配法則を説明できる。 ・ 熱拡散率について説明できる. ・熱伝達率について理解し,説明できる。
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14週 |
6.放射伝達に関する基本事項 |
・放射熱伝達に関する支配法則であるステファンボルツマンの法則を理解し説明できる。 ・ 対流熱伝達,熱放射による熱収支問題を解くことができる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
答案返却・解答解説 |
・試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |