機械電気エネルギー変換

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械電気エネルギー変換
科目番号 0361 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 平田,田中:「図解エネルギー工学」,森北出版
担当教員 下町 健太朗

到達目標

1.同期機の原理と構造を説明できる。
2.水力・風力・火力・原子力発電の原理について理解し,主要設備を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1同期機の構成要素を説明でき,機械的および電気的特性を計算できる。同期機の等価回路を用いて電気的特性を計算できる。同期機の等価回路を用いて電気的特性を計算できない。
評価項目2標準的な達成レベルの目安に加えて,各種発電方式の発電量や効率を計算できる。各種発電設備の原理がわかり,主要設備の役割を説明できる。各種発電設備の原理や主要設備の役割を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では,主として機械エネルギーから電気エネルギーへ変換について,その原理と種類を理解することにより,水力・火力・原子力発電の主要設備を説明できることを目指す。また,変換装置(同期発電機)の基礎についても学習する。
授業の進め方・方法:
・本講義は,現用発電システム(水力,火力,原子力)の原理と主要設備を学習するため,それぞれのコースの専門基礎科目の他に,機械コースの学生は「電気エネルギー基礎」で学習する電気エネルギーの基礎知識,電気電子コースの学生は「機械エネルギー基礎」で学習する機械エネルギーの基礎知識を必要とする。これらの科目の復習を十分にしておくこと。
・昨今のわが国のエネルギー事情を理解することが,本講義の内容を理解するための助けとなるので,わが国のエネルギー政策等に関する新聞報道やニュースに関心を持つことが重要である。
・演習問題を解くことによって,知識の定着を図る。必ず自分で理解して解くこと。

・電気主任技術者認定のための必須科目

【機械・電気エネルギー融合分野の基礎科目】
注意点:
(B-3) 主となる専門分野の基礎知識,およびそれらと複合するための他の専門分野の基礎知識を持っている。
JABEE教育到達目標評価:定期試験80%(B-3:100%),演習20%(B-3:100%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(1.0h)
1.同期発電機の基礎(1.0h)
・科目の位置づけ、必要性,学習の到達目標および留意点を理解できる。
・多くの現用発電所で用いられる同期発電機について,同期発電機の原理と構造を説明できる。
2週 1.同期発電機の基礎(2.0h) ・同期発電機について,並行運転の概要や重要な特性について説明できる。
3週 2.流体のエネルギーから電気エネルギーへの変換(10.0h)
 ・流体力学の基礎(2.0h)
・質量保存則と連続の式を説明できる。
・ベルヌーイの定理について説明できる。
・風車が受けるエネルギーに関する説明ができる。
4週 流体力学の基礎(1.0h) 
 ・風力発電(1.0h)
・風速の分布を用いた風力発電の理論計算ができる。
・風力発電の種類について分類ができる。
5週  ・風力発電(1.0h)
 ・水力発電(1.0h)
・再生エネルギーを用いた発電に関連する最新の動向に対する報告ができる。
6週  ・水力発電(2.0h) ・水力発電の原理について,その理論出力を計算することができる。
・河川流量に関する計算ができる。
・揚水発電の必要性について説明することができる。
7週  ・水力発電(2.0h) ・水力発電の主要設備を図を見ながら説明できる。
・水車に関する計算をすることができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却・解答解説(1.0h)
3.熱エネルギーから電気エネルギーへの変換(11.0h)
 ・熱力学の基礎(1.0h)
・間違った箇所を把握することができる。
・熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。
10週  ・熱力学の基礎(2.0h) ・熱力学の第1法則を説明できる。
11週  ・火力発電(2.0h) ・火力発電で重要となるランキンサイクルについて説明できる。
・同様にブレイトンサイクルについて説明できる。
火力発電の原理について理解し,火力発電の主要設備を説明できる。
12週  ・火力発電(2.0h) ・火力発電の主要設備について説明できる。
・火力発電の効率に関する計算ができる。
13週  ・原子力発電(2.0h) ・核分裂反応によって,エネルギーが得られる原理について説明できる。
・核分裂によって得られるエネルギーの計算ができる。
14週  ・原子力発電(2.0h) ・原子力発電の主要設備を説明できる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解答解説(2.0h) 間違った箇所を把握できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000