符号理論

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 符号理論
科目番号 0367 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 例題で学ぶ符号理論(先名健一著 森北出版)
担当教員 倉山 めぐみ

到達目標

1. 通信路のモデルと通信路符号化について説明できる.
2. 単純な通信路符号を生成し,誤りを含む通信路符号を復号できる.
3. 体,ガロア体,ガロア拡大体を理解し,それぞれの体に基づいた代数計算ができる.
4. 各種符号の生成ができ,復号方法を理解している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1通信路符号化定理を理解し,さまざまな通信路容量,平均誤り率の計算ができる.通信路符号化定理を理解し,授業で扱った通信路の通信路容量,平均誤り率の計算ができる.通信路符号化定理を理解し,授業で扱った通信路の通信路容量,平均誤り率の計算ができない.
評価項目2初見の単純な通信路符号において,符号化,復号できる.授業で扱った通信路符号において符号化,復号できる.授業で扱った通信路符号において符号化,復号できない.
評価項目3さまざまな体について代数計算ができる.経験したことがある体について代数計算ができる.経験したことがある体について代数計算ができない.
評価項目4各種符号の生成,復号ができる.各種符号の生成,復号を補助が入りながらできる.各種符号の生成,復号を補助が入りながらできない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
符号理論はCD・DVD・主記憶装置・インターネットなど身近なところにも広く浸透し,情報社会の基礎を築いている.この授業では,通信路符号化定理,巡回符号の多項式表現,巡回ハミング符号の生成・復号法,更には複数誤り訂正可能な符号化法設計に必要なガロア体の基礎理論と,その具体例を学び,より実践的な符号理論に対応できる基礎知識を習得する.
授業の進め方・方法:
学習上の留意点
必要とされる予備知識は講義のなかでも説明するが、行列の計算等はあらかじめ復習しておくこと.
課題については,中間試験までに1回,期末試験までに1回行う予定である.

関連する科目
線形代数,情報理論,確率・統計
注意点:
JABEE教育到達目標評価:試験80%(B-1),課題20%(B-1)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
通信路のモデル(コア)
通信路容量,平均誤り率
授業の進め方,評価方法を理解する
各種通信路を説明できる.
各種通信路の通信路容量を求めることができ,平均誤り率を理解できる
2週 通信路容量,平均誤り率 各種通信路の通信路容量を求めることができ,平均誤り率を理解できる
3週 通信路符号化定理(コア) 通信路符号化定理を理解できる
4週 符号と復号化 単一パリティ検査符号を求めることができる
線形符号の生成行列が理解でき,組織符号化ができる
5週 符号と復号化 単一パリティ検査符号を求めることができる
線形符号の生成行列が理解でき,組織符号化ができる
6週 復号 ハミング距離・重み,限界距離復号・最尤復号,短縮復号,線形符号の復号が理解できる
7週 ハミング符号 ハミング符号を理解し生成できる
8週 中間試験
4thQ
9週 試験答案の返却・解答解説
体,ガロア体
試験問題の間違った問題の正答を求めることができる
体,ガロア体について理解できる
10週 既約多項式 ガロア体での四則演算ができる
11週 ガロア拡大体
多項式の根と共役元
ガロア拡大体の表現形式が理解でき拡大体における代数計算ができる
元と最小多項式について理解できる
12週 巡回符号と巡回ハミング符号 生成行列,検査行列,組織符号化の計算ができ,巡回ハミング符号が生成できる
13週 BCH符号 BCH符号が生成できる
14週 RS符号 RS符号が生成できる
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000