制御工学ⅡB

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 制御工学ⅡB
科目番号 0375 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 樋口龍雄著「自動制御理論」 (森北出版)/適時配付するプリント
担当教員 藤原 亮

到達目標

本科目では,制御工学Ⅰで学んだ知識を基に,フィードバック制御システムの制御理論を習得し,自動制御応用に必要な知識について学習する。具体的には,伝達関数やブロック線図を用いたシステムの表現,システムの過渡特性・定常特性・周波数特性を説明できる方法,フィードバックシステムの安定性判別方法を習得し,基本的なサーボ制御系の基本設計ができるレベルを目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基本的な制御システムの入出力特性を伝達関数により表現し,そのシステムをブロック線図で表現できる.伝達関数を用いてシステムの入出力表現ができ,ブロック線図を用いたそのシステムの表現方法が理解できる.伝達関数を用いたシステムの入出力表現や,ブロック線図を用いたシステムの表現方法が理解できない.
評価項目2制御システムの過渡応答,定常特性,周波数特性を説明できるとともに,制御系の設計に適用できる.制御システムの過渡応答,定常特性,周波数特性について説明できる.制御システムの過渡応答,定常特性,周波数特性について理解できない.
評価項目3安定判別法を用いてフィードバックシステムの安定,不安定を判別できる.フィードバックシステムの安定判別法について説明できる.フィードバックシステムの安定判別法について説明できない.
評価項目4制御系の基本設計の考え方を理解し,サーボ制御系の基本的な設計ができる.制御系の基本設計の考え方を理解し,サーボ制御系の基本的な設計方法を説明できる.制御系の基本設計の考え方が理解できず,サーボ制御系の基本的な設計方法を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では,制御工学Ⅰで学んだ知識を基に,フィードバック制御システムの制御理論を習得し,自動制御応用に必要な知識について学習する。具体的には,伝達関数やブロック線図を用いたシステムの表現,システムの過渡特性・定常特性・周波数特性を説明できる方法,フィードバックシステムの安定性判別方法を習得し,基本的なサーボ制御系の基本設計ができるレベルを目標とする.
授業の進め方・方法:
・本科目は4年後期「制御工学Ⅰ」から継続して制御工学の知識を学習する科目であるため,「制御工学Ⅰ」の内容を十分に理解して授業に臨むことが必要である。
・微積分,ラプラス変換,対数,複素数等の数学の知識が必要となるので,復習しておくこと。
・制御理論は数学的に厳密で精緻な理論体系を備えており,授業においても数学的な記述が多いが,その物理的な意味を把握することが重要である。
注意点:
・課題,演習等は必ず自分で解き,授業中でわからない場合は担当教員に積極的に質問をすること。
JABEE教育到達目標評価 定期試験80%(B-2),課題20%(B-2)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
フィードバック制御系について
授業の内容,位置付,評価方法,到達目標を理解する.
フィードバック制御系について理解する.
2週 1.制御系の伝達関数とブロック線図  (コア) ・線形システムの入出力関係を伝達関数で表されることを理解する.
・ブロック線図によるシステムの表現法を理解し,説明できる.
3週 1.制御系の伝達関数とブロック線図  (コア) ・線形システムの入出力関係を伝達関数で表されることを理解する.
・ブロック線図によるシステムの表現法を理解し,説明できる.
4週 1.制御系の伝達関数とブロック線図  (コア) ・線形システムの入出力関係を伝達関数で表されることを理解する.
・ブロック線図によるシステムの表現法を理解し,説明できる.
5週 2.制御系の時間応答(コア)
・過渡応答
・システムの過渡応答を理解し,インパルス入力に対する応答の求め方について説明できる.
6週 2.制御系の時間応答(コア)
・過渡応答
・システムの過渡応答を理解し,インパルス入力に対する応答の求め方について説明できる.
7週 2.制御系の時間応答(コア)
・過渡応答
・システムの過渡応答を理解し,インパルス入力に対する応答の求め方について説明できる.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ・試験答案の返却と解説(1h) 
・定常特性(1h)
・試験で間違った問題の正しい解法を理解する. 
・システムの定常特性を理解し,定常偏差を用いて,説明できる.
10週 ・定常特性 ・システムの定常特性を理解し,定常偏差を用いて,説明できる.
11週 ・定常特性 ・システムの定常特性を理解し,定常偏差を用いて,説明できる.
12週 3.制御系の定常応答(コア)
・周波数特性
・システムの周波数応答の意味を理解し,周波数伝達関数について説明できる.
・ベクトル軌跡ならびにボード線図を用いて説明できる.
13週 3.制御系の定常応答(コア)
・周波数特性
・システムの周波数応答の意味を理解し,周波数伝達関数について説明できる.
・ベクトル軌跡ならびにボード線図を用いて説明できる.
14週 3.制御系の定常応答(コア)
・周波数特性
・システムの周波数応答の意味を理解し,周波数伝達関数について説明できる.
・ベクトル軌跡ならびにボード線図を用いて説明できる.
15週 前期期末試験
16週 ・試験答案の返却と解説(1h)
・ベクトル軌跡とボード線図(1h)
・試験で間違った問題の正しい解法を理解する
・システムの定常特性を理解し,定常偏差を用いて,説明できる.
後期
3rdQ
1週 ・ベクトル軌跡とボード線図 ・システムの定常特性を理解し,定常偏差を用いて,説明できる.
2週 ・ベクトル軌跡とボード線図 ・システムの定常特性を理解し,定常偏差を用いて,説明できる.
3週 ◆ 演 習 ・具体的な時間・定常応答の問題を解くことができる.
4週 4.制御系の安定判別(コア)
・安定性の意味と特性方程式
・システムの安定判別法
・安定性の意味と特性方程式について理解できる.
・フィードバックシステムの安定判別法について理解し,制御系の安定・不安定を判別できる.
5週 4.制御系の安定判別(コア)
・安定性の意味と特性方程式
・システムの安定判別法
・安定性の意味と特性方程式について理解できる.
・フィードバックシステムの安定判別法について理解し,制御系の安定・不安定を判別できる.
6週 4.制御系の安定判別(コア)
・安定性の意味と特性方程式
・システムの安定判別法
・安定性の意味と特性方程式について理解できる.
・フィードバックシステムの安定判別法について理解し,制御系の安定・不安定を判別できる.
7週 ◆ 演 習 ・基本的な安定判別の問題を解くことができる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 ・試験答案の返却と解説(1h)
5.伝達関数に基づく制御系の設計(7h)
 ・制御系設計の概要
 ・補償要素
・試験で間違った問題の正しい解法を理解する
・制御系の設計手順について説明できる.
・各種補償要素について説明できる.
10週  ・制御系設計の概要
 ・補償要素
・制御系の設計手順について説明できる.
・各種補償要素について説明できる.
11週  ・制御系設計の概要
 ・補償要素
・制御系の設計手順について説明できる.
・各種補償要素について説明できる.
12週  ・制御系設計の概要
 ・補償要素
・制御系の設計手順について説明できる.
・各種補償要素について説明できる.
13週 ・DCモータの速度制御系の設計 ・具体的な応用例としてDCモータの制御の設計方法について理解できる.
14週 ・DCモータの速度制御系の設計 ・具体的な応用例としてDCモータの制御の設計方法について理解できる.
15週 学年末試験
16週 試験答案返却・解答解説 ・間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御制御系の定常特性について説明できる。4前10,前11
制御系の周波数特性について説明できる。3前12,前13,前14
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4後4,後5,後6,後7
電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4前2,前3,前4
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4前2,前3,前4
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。3前5,前6,前7
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4前9,前10,前11
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4前12,前13,前14
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4後4,後5,後6,後7

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000